ベクトルの社員なら誰でも参加可能な新規事業コンテスト―― 「ベクトルプレナー」。
今回は、今年2月に開催したベクトルプレナーで優勝した社員へのインタビューを紹介します!
目次
ベクトルプレナーとは?
2025年度優勝者インタビュー
ベクトルプレナーへの挑戦
AIにおすすめされるくん(仮)について
ベクトルプレナーに向けた戦略
ベクトルプレナーへ参加することによる成長
ベクトルプレナーとは?
ベクトルでは、2024年から定期的に新規事業創出コンテスト“ベクトルプレナー”を開催しています!
ベンチャー教育や起業家支援に力を入れており、これまでたくさんの新規事業・子会社が誕生してきたベクトルですが、このイベントは、更なる“アントレプレナー育成”の活性化を目的としています。
【コンテスト概要】
・プレゼンテーション: 5名の審査員を前に、5分間で事業構想をプレゼン
・テーマは完全自由形式で幅広いアイデアを募集
コンテストの入賞者には様々な特典も用意されています!
2025年度優勝者インタビュー
深谷礁 株式会社アンティル 第1ビジネスユニット PRコンサルタント
大学卒業後にアンティルに入社。これまでにロボット掃除機や中国スタートアップ企業の日本上陸PR、航空会社や動画配信サービスなどのPRアカウント、コンサルティング業務に従事。特に家電・ガジェット系企業のPR経験、エンタメ系イベントの企画設計・運営経験を豊富に持つ。コミュニケーション戦略の提案、コンテンツ制作ディレクション、情報コンテンツメイク、PRコンサルティング、メディアアプローチ等、包括的なサポートを提供。
深谷くんは新卒1年目の頃に参加した2024年3月開催のベクトルプレナーでも3位を獲得しており、2年連続の出場・受賞という成績!
前回の優勝したコンテストでは、「AI検索最適化/AIO支援サービス“AIにおすすめされるくん(仮)”」というサービスを提案しています。
ベクトルプレナーへの挑戦
―― 深谷くんは1年目の頃からベクトルプレナーに参加していますよね。
はい。もともと私がやりたいことは、現在のベクトルグループにはない事業です。やりたいことを実現するには新規事業として立ち上げ、自分で会社をつくるしかないと考え、配属当初から新規事業の提案をさせていただいていました。
―― 具体的にはどのような事業をやりたかったのですか?
エンタメ寄りの事業をやりたいと思っていました。企業からお金をいただいて映画を制作するような事業です。ただ、それが利益になる確信もまだ持てませんでしたし、実現するにはもう少し自分の知見と実績が必要だと感じていました。
そこで、まずは別の事業で結果を出し、「この人なら任せられる」と思ってもらうためのロードマップを描いたんです。そんな中でベクトルプレナーの話を聞き、絶好のアピールチャンスだと思って参加しました。1年目のベクトルプレナーでは「toB企業向けの縦型動画大量切り抜きサービス」を提案し、3位入賞を果たしました。そして2年目は「優勝して事業化し、実績にする」と決めて臨みました。
―― 戦略的に参加したんですね。
AIにおすすめされるくん(仮)について
―― 前回のベクトルプレナーでは見事優勝していますが、“AIにおすすめされるくん(仮)”を一言で表すとどのような事業なのでしょうか?
商品やサービスがAIにおすすめされる状態をつくるサービス、いわば「AI版SEO」です。既にベクトルで提供しているメディアタイアップできるくん等と連携させながら、“AIにおすすめされる状態をつくる”サービスです。
―― この企画を立てる上で意識した社会的課題は何でしょうか?
生活者もビジネス担当者も、日常的に「まずAIに聞いてから意思決定する」時代に入りつつあると感じています。ですが、企業側がそのAIに選ばれるための設計はほとんどされていません。
この"情報収集の起点"がAIに移っていく現象は、マーケティングのゲームチェンジそのものだととらえています。PRやマーケティングの業界図を塗り替える可能性を感じ、事業化を目指しました。
ベクトルプレナーに向けた戦略
―― 「AIにおすすめされるくん(仮)」を生み出すきっかけは何でしたか?
普段から新規事業のアイデアを日々ストックしており、累計で81案ありました。AIと私で10点満点の5項目評価を行い、上位に「AI関連」と「ESG関連」が来たため、より市場の大きいAI関連を選択しました。
既存のソリューションでステークホルダーとの絆を紡ぐ術を揃えているベクトルなら、次は「これまでにないステークホルダーとの絆を作るサービス」が必要だと考え、AIと掛け合わせたアイデアに辿り着きました。
―― 普段からアイデアをストックしてスコアリングしているのはすごいですね。
企画の中で1番こだわったのはどこですか?
一番こだわったのは「なぜベクトルがやるのか」という点です。
① 既存事業とのシナジー:販路やアセットの活用
② 参入障壁の設計:PR会社ならどこでもできる、にならない工夫
この2点をしっかり設計しました。
ベクトルプレナーへ参加することによる成長
―― 参加してよかったと感じる点はどこですか?
「AIOの人」として社内外から認識していただけたことです。事業が本格稼働する前の段階から、想定以上に広くお声がけいただけるようになりました!
―― 今後、この事業はどのように進めていく予定ですか?
現在ベータ版をローンチし、10社ほどからお問い合わせをいただいています。実際のミーティングで具体的なヒアリングを行い、各社のリアルな反応をもとに、サービス内容や説明の順序を地道にブラッシュアップしています。
今後はこの反応を踏まえてパッケージを最適化しつつ、実績事例を積み上げながら社内展開・営業支援の体制を整備していきたいと考えています。
―― この経験を通して学んだことや、自分の中で変わったことがあれば教えてください!
最も大きな学びは、自分に"ラストマンシップが著しく欠如していた"ことに気づけた点です。AIO事業はまだチームも体制もなく、エンジンになるのは完全に自分一人。「そろそろ誰か助けてくれるかな」と思っても誰も現れず、「これは見なかったことにしたら永遠に誰も来ないパターンだ」と気づきました。
そこから「最後まで責任を持つ」「どんな問題も見て見ぬふりをしない」という意識が根づき、普段の業務にも自然と現れるようになりました。最近は妙に腹が決まった気がしています。
また、実現フェーズでの困難に直面し「世界を変える画期的なアイデアを持つ人」よりも「地味なアイデアでも実現して100円稼げる人」の方が何倍もすごいということを体感しました。アイデア段階では何でも言えますが、実行に移すと現実は厳しく、「それでも1円を稼げるか?」の勝負が始まります。そのリアリティに3年目の今、直面できたことが最大の財産だと思います。
―― ベクトルプレナーは成長環境をうたうベクトルらしい制度ですよね。 深谷くんは次回も参加する予定ですか?
もちろんです!まだ具体的には考えていませんが、新規事業のアイディアは常にストックしているので、またベクトルプレナーの始まる1ヶ月前くらいからAIに採点させて、最も良さそうな案を選ぶつもりです2年出場してやることが分かっているので、ギリギリまでアイデアを詰めて、資料化だけ直前にパパッと仕上げる感じで行けたら最高です。
今回は、「ベクトルプレナー」優勝者のインタビューをご紹介しました!
ベクトルプレナーは、社員一人ひとりの挑戦を後押しし、新たなイノベーションの芽を育む大切なイベントです。
今後も社風やカルチャー、働く社員について紹介してまいりますので、ぜひご覧いただけると嬉しいです!