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【創業ストーリー】”知らないうちに就活してる世界”への第一歩

高専卒起業家、日本の学生における就活の常識の変革を試みる24歳。

フィンランドで思い描いた未来の就活が今、実現しようとしている───



留学先で見つめ直した日本の就活事情

2018年夏、当時長岡高専専攻科生(大学3年生に相当する)の横山は、当時専門としていたゲームプログラミングや電気自動車について学ぶため、1年間フィンランドに留学した。フィンランドでの生活も残りわずかになった頃、留学したからには何か成果を作りたいと思い、現地で唯一できた日本人の友人と共に、地元のビジネスコンテストに出場した。

大学4年生の夏頃までの留学を予定していた彼らは、就活留年をするかどうか悩んでいた頃だった。

ー頑張っている学生の姿を可視化し、活動が報われるような場所をオンラインに作ることができれば、学生にとっても起業にとっても価値があるのではないか

これが後に「知らないうちに就活しているプラットフォーム”Prossell”」のもととなるアイデアである。


当時発表したスライドの一部

自分たちの課題意識を起点にスタートしたビジネスプランを発表した横山は、ビジコンに優勝した瞬間、起業を決意した。

知識ゼロから始めた起業への道のり

帰国してから1年間、2年分の授業と研究を詰め込み、学業と並行して企業に向けた勉強を重ねた。新潟の先輩起業家のところで勉強したり、東京の人材系ベンチャーである株式会社タイミーで3ヶ月ほどのインターンを行ったりと、起業に向けた準備を着々と進めていった。そして、2020年に長岡高専専攻科を卒業し、プロッセルを創業した。

思い描いていたサービス、3年越しの実現

起業をするにあたって、まずはプロッセルが提供したい価値のニーズがあるのかを確かめるため、完全オンラインでインターンシップを行えるビジネスコンテスト、通称”オンコン”を開催した。

2ヶ月間に渡り開催した第1回オンコンは、無事トラブルなく終了することができた。

「何事もなく終わったということは、大きな盛り上がりもなく終わってしまったということの裏返しでもあります」

参加チームの団結力が見えづらかったり、参加者のモチベーションの意地が大変だったりといったことに難しさを感じていたという。このままやめることも考え始めていた2020年4月、新型コロナウイルスの流行により緊急事態宣言が発令され、多くの学校で対面授業がなくなった。

あらゆるコミュニケーションがオンラインに置き換わっていく中、今だからこそ自分たちが果たせる役割があるはずだ

そう思い、すぐに第2回オンコンを開催を発表すると、短い募集期間にも関わらず、前回の2倍以上の参加者が集まった。

多くの学生に求められていることを感じることができ、以降、2020年度は毎月オンコンを開催することを決めた。そして、オンコンの運営知見やプラットフォームの改善のPDCAを高速で回し続けたことにより、日本最大規模のビジコンを開催するプロッセルのブランドを創り上げていった。

このようにしてオンコンを運営する中で、以前より構想を練っていたサービス「知らないうちに就活しているプラットフォーム”Prossell」を作る技術を持った強力な仲間と制作のための資金を調達し、今年6月、3年の時を経てProssellのリリースが実現した。ニーズを確認することから着実に歩みを進めていったProssellは、学生の就活手段として確実に浸透していくだろう。


仲間への思い

プロッセルで働くメンバーは、年齢が近かったり、出身が同じであったりと、全員が近い関係性にある。そんな中でも、CEOとして仕事とプライベートでの対応を変えなければならないことが今でも難しいという。

自分の周り、幸せにできる範囲の人が幸せになってほしいと思っています

オンコンに出場していて、自分がいいなと思った学生を迎え入れ、インターン生として一緒に働くことができるのも嬉しいです

と仲間への思いを語ってくれた。

山積みの業務、頑張れる理由

就活の悩みを解決したいという思いからスタートしたプロッセルは、大量の業務をこなさなければならない中でも、参加した学生の声を最も大切にしている

「オンコンに出場したことが就活で活きました」

「次のオンコンいつですか?」

という声を聞けることが頑張れる理由になっている。

小さい頃からの夢が叶った瞬間

この6月、プロッセルはアルビレックス新潟のオフィシャルクラブパートナーに就任した。

幼少期からアルビレックスのサッカースクールでサッカーを始め、シーズンパスで観戦をしていた横山にとって、アルビレックス新潟のパートナーになることが大きな夢だった。

「これからアルビレックスと一緒に育った世代のベンチャー企業が次々とスポンサーとなり、新潟を熱くさせると信じています」

と熱を込めて語る。

3期目がスタートした今、これからのプロッセル

「これまで、プロッセルを”どんな会社にしていきたい”、”こんなことをしたい”という思いはありましたが、そこを強調してきませんでした。これからは、なんのために働いているのかをみんなで共通認識として持っていたいです。

そして、新潟のいち学生ベンチャーではなく、日本を代表するベンチャーになりたいです」

近い将来、「知らないうちに就活してる」世界を見られる日が来るのが楽しみだ。


2022年6月18日

取材・執筆=片山瀬奈

株式会社プロッセルでは一緒に働く仲間を募集しています

プロッセルのMISSION、VISIONに共感し、プロッセルを盛り上げてくれるメンバーを募集しています。

MISSION 📌知らないうちに就活してる

ビジコン形式のオンラインインターンシップをもっと身近に、だれでもが自分のやりたいことをやっていたらいつの間にか進路が決まっている世の中を目指す。

VISION 📌地球で働く未来を創る

世界中の人々の活動データを可視化させ、頑張ったのモノサシを提供する。そしてどこでも暮らせる世界にする。

CEO横山和輝 Twitter

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