「数学は何の役に立つか?」という問いへの挑戦
学んだ数学は、社会のどこにつながっているのだろう。
研究で向き合ってきた理論や数式を、現実の課題を解くために使えないだろうか。
そんな問いを持ったことはありませんか?
私たちProxima Technologyは、数学・数理科学の力を、実際に使われるソリューションへとつなげる会社です。中心となるのは、制御AI「Smart MPC」を活用した制御ソリューションの開発・提供。さらに、制御に限らず、数理的なアルゴリズムを用いてお客様の課題解決に取り組んでいます。
今回お伝えしたいのは、その中でも「数学×製造業」という挑戦についてです。
製造業には、数学で向き合える問いがある
製造の現場では、品質、エネルギー、生産性、設備の安定稼働など、さまざまな条件を同時に考える必要があります。
例えば、ある工程で温度を目標に近づけたいとします。ただ熱を加えればよいとは限りません。温度の変化には時間がかかり、材料や周囲の環境によっても挙動が変わります。加熱しすぎを避けながら、消費エネルギーも抑えたい。さらに、設備が動かせる範囲にも制約があります。
これは説明のための一例ですが、こうした問題を考えるとき、数学が具体的な道具になります。
データから対象の振る舞いを捉える。将来の状態を予測する。守るべき条件を数式で表し、その中でよりよい操作を探す。
線形代数、微積分、確率・統計、最適化。教科書や研究の中で触れてきた知識が、現場の意思決定や設備の動かし方につながっていきます。
「予測する」から、「どう動かすか」へ
機械学習というと、画像の分類や数値の予測を思い浮かべる方も多いかもしれません。制御の領域では、その先に「予測をもとに、どう操作するか」という問いがあります。
モデル予測制御(MPC)は、モデルを使って将来の挙動を予測し、制約の中で目的に合う操作を計算する考え方です。そして、実際の状態を観測しながら、予測と計算を繰り返します。
私たちは、制御AI「Smart MPC」を用いて、お客様の対象システムに合わせた制御ソリューションを開発・提供しています。
ここで大切なのは、予測精度の高いモデルをつくることだけではありません。何を目標とするのか。どの制約を守る必要があるのか。必要な時間内に計算できるか。モデルと現実のずれにどう向き合うか。
機械学習、制御、最適化、そしてソフトウェア開発。それぞれの知識をつなぎ、現場で役立つ仕組みをつくることが、私たちの目指す社会実装です。
数式を解く前に、「何を解くべきか」を考える
現実の課題は、最初からきれいな数式になっているわけではありません。
「運転を安定させたい」「調整の負担を減らしたい」といった要望を、どのような指標で評価するのか。手元のデータには何が記録され、何が足りないのか。計算上はよい答えでも、現場で実行できるのか。
お客様が持つ現場の知識と、私たちが持つ数理・ソフトウェアの知識を組み合わせながら、解くべき問題を整理していきます。
そのため、いつでも複雑なモデルや新しい手法が最適とは限りません。課題によっては、シンプルで解釈しやすい方法のほうが適していることもあります。
特定の手法を使うことを目的にせず、課題に合う方法を選び、つくり、検証する。この姿勢は、制御以外の数理アルゴリズムを用いたソリューション開発でも同じです。
理論と現実を行き来する、エンジニアリング
数式の上で成立することと、実際のシステムで機能することの間には、いくつもの検証が必要です。
データに欠損やノイズがある。想定した条件と実際の運転条件が違う。精度を追求すると計算に時間がかかりすぎる。こうした問題に出会ったとき、結果を観察し、仮説を立て、モデルや実装を見直していきます。
理論に立ち返ることで原因が見えることもあれば、データを見ることで前提の誤りに気づくこともあります。その往復を通じて、アルゴリズムを使える技術へと育てていく。この過程に、私たちは技術的な面白さがあると考えています。
数学や物理の研究で培った、対象を抽象化する力。仮定を疑い、筋道を立てて考える力。機械学習やソフトウェア開発で培った、実装し、検証する力。その両方を活かせるテーマです。
数学の社会実装に、一緒に取り組みませんか?
私たちが目指すのは、数理的に面白いだけでなく、使う人にとって意味のある技術を届けることです。
製造現場のよりよい制御を通じて、品質の安定、省エネルギー、運転や調整の負担軽減に貢献する。そして、個々の現場の改善を、産業を支える力につなげていきたいと考えています。
Proxima Technologyでは、この挑戦に取り組む機械学習エンジニア・データサイエンティストを募集しています。
「研究で培った数学を、実際に使われる技術につなげたい」
「機械学習の経験を、制御や最適化へ広げたい」
「モデルの開発だけでなく、その先の課題解決まで関わりたい」
そんな関心をお持ちの方は、ぜひ一度お話ししましょう。これまで夢中になった研究や開発、これから取り組んでみたいテーマを聞かせてください。
数学で何ができるのか。その可能性を、一緒に現場で確かめていきませんか?