2022年10月に産声を上げたばかりのゼネラルシムスサービス株式会社。2023年時点では2期目を迎え、勢いそのままに急成長を続けています。

今回は新しい仲間の募集に際して、創業者であり代表取締役を務める井上にインタビューを実施しました。弊社のWebサイトや求人サイト上では分からない創業ストーリーも含めてご紹介します。

創業への思い

ゼネラルシムスサービス株式会社の創業者である井上は、もともと通信機のメーカーで働いていました。そこでは、基盤の動作チェックするための装置開発に従事。「ないものは自分で作ってしまおう」という考えが自身のスタイル。その後外資系分析装置会社に転職。勤めていた社内での人事異動や、もともと起業に意欲的だったという背景もあり、勤めていた会社を離れ、2022年に創業したのが、ゼネラルシムスサービス株式会社でした。

── 創業にあたって反対などはありませんでしたか？

妻が結構反対していたんですが、最終的には認めてくれてようやくスタートを切れました。事業を軌道に乗せるための下準備は既に進めていたので、最後の関門といったところでしたね。

── それ以外に不安はありませんでしたか？

実は、世界に3０台程ある大型SIMS（二次イオン質量分析計）の修理ができるのは日本で私しかいません。そういう意味では不安はありませんでしたし、元々お取引をいただいていたお客様にも創業しますというお話はしていたので、そういった準備やご厚意のおかげもあって自信をもって踏み切れました。

── 実際に創業した直後の感覚はいかがでしたか？

初年度は公官庁のみに焦点を当てて営業活動を行い、1人で約4,000万円の売上を達成しました。今後は民間企業とのお取引も拡大していくために、新たな技術の開発であったり、組織作りであったり、やりたいことがたくさん見えてきたタイミングでした。

会社の成長と変革

第一線に身を置く技術者でありながら、経営者としても未来を見据えている代表の井上。会社の成長や変革に向けた戦略もしっかりと描いていました。

── 会社を成長させるための施策などはありますか？

現在弊社は北海道大学と新しい新しい質量分析装置を開発するための基礎研究と言う題目で共同研究を行っております。その先には宇宙資源探査用SIMSの開発が視野に入っており現在JST（国立研究開発法人科学技術振興機構）との連携を見据えおり5億円の資金調達に向けて動いています。この資金調達が、会社の流れを大きく変える契機になると思います。

── 自社の強みはどこにあると思われますか？

SIMSはとても繊細な装置であり修理やメンテナンスが実行できる人材は世界でも多くありません。その意味では、保有しているノウハウに価値があり、企業価値の源泉になっていると思います。また、その価値は国内だけに留まらず、国外のお客様にとっても変わりません。実際に海外からも依頼をいただいているので、グローバルに通用する価値を持っていることが強みと言えますね。

── 創業当初から今までを振り返ってみていかがですか？

身体が一つしかないのを恨めしいと思いましたね。どうしても、私が現場に赴かなければ仕事が始まらないので、限られた時間と体力に制約を感じながらも現地へ伺い、請求書の管理から入金確認など全てをこなしていました。創業当初はまた事務員さんも居なかったのでとにかく時間が欲しい、と思っていましたね。それでも今は、創業してよかったと感じています。枠にとらわれずに仕事を進められる、それが喜びですね。サラリーマンよりも自由な働き方ができるのはありがたいです。

現在の状況と将来の展望

── 今の状況やこれからの展望があれば教えていただきたいです。

現在は2期目に入り、民間企業様にもお声をかけている状況です。初めは公官庁に限定してサービスを行っておりましたが 消耗品の製造なども開始したので民間企業様へのサービスを通じ企業発展にも貢献できればと思っています。課題としては、技術者はもちろんですが、事務や営業などのメンバーの確保と、組織作りですね。私が稼働しなくても上手くいく仕組みを築くことが焦点になると思います。

事業の面では、将来的にSIMSを宇宙に持って行きたいですね。宇宙資源探査探査分野で活躍していければと思っていますし、そういった方面への営業活動にも注力していきたいです。

── 最後に、5年、10年といったスパンでの展望を教えてください！

２期目が始まったばかりですが、既に売上高２億円が見えてきました。５年後には自社開発の装置リリース、宇宙資源探査用SIMSの発表を目指しております。１０年後には株式上場も夢では無いといった気持ちで日々精進しております。一緒に会社を育ててくれる気概のある方との出会いを、お待ちしています！