「未経験の自分に、できるプロジェクトは本当にあるんだろうか」「いつかは難易度の高い仕事に挑戦できるんだろうか」独学やスクールで学びながら、そんな不安を抱えている方も多いはずです。
現在、BREXA Technology(以下、BREXA Tech)で生成AIを活用した最先端プロジェクトを率いる小林さんも、かつては「プログラミングは難しすぎる」と挫折を経験した一人でした。
今回は、異業種からの転身を経て飛躍的に技術と視座を高めた秘訣と、BREXA Techで見つけた「技術を価値に変える」エンジニアの醍醐味を詳しく聞きました。
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小林さん / エンジニア グループリーダー / ITエンジニアリング事業本部・東日本エンジニアリング部 6課
亜細亜大学卒業後、呉服の営業職を経てIT業界へ。エンジニア会社2社を経て2023年5月、BREXA Techに入社。現在は不動産業界のDX推進プロジェクトにて、Azure OpenAIやRPAを活用した業務自動化・AI実運用を担当。グループリーダーとして後輩育成や組織運営にも携わる、技術とマネジメントの両輪を担う実力派。
「家族を養いたい」という切実な思いから始まった、未経験での苦闘
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──学生時代から今に至るまでのご経歴を教えてください。
学生時代はITサークルに入ったりプログラミングを試したりしたこともありましたが、当時は難しすぎてすぐに挫折してしまって、新卒ではITとは関係ない呉服販売を行う会社に入りました。
その会社では、群馬や岡山、富山と全国を転々としながら、店舗での営業を7年ほど経験しました。その後、コロナ禍でお店が休業になり客足も止まってしまって。
その時に、ちょうど結婚もしていたので「このまま家族を養っていけるんだろうか」と、将来への不安がすごく大きくなったんです。何があっても大丈夫な「手に職」をつけたい。そう考えた時に、エンジニアの道がもう一度頭に浮かびました。当時は27、28歳くらいですね。
──異業種からの転身、そして未経験からのスタートに不安はなかったのでしょうか?
そうですね、必死さの方が勝っていたと思います。
未経験での転職は簡単ではないと思っていましたし、実際最初に入った10名ほどの会社では、もう苦労しかしていません(笑)。入社してすぐに唯一の先輩エンジニアが退職されて、未経験の私一人になったんです。そして、研修もないまま実務に入りました(笑)。
ITパスポートすら勉強中というレベルだったので、飛び交う横文字が一つも理解できなくて。言葉の意味を調べると、その解説の中にさらに分からない単語が出てくる。そんな状態でした。
──それは大変ですね……!その中でどうやって技術力を身につけていったのでしょうか。
とにかく調べて、自力で解決策を導き出すまで深夜まで粘る。大変な反面、プログラミングをしたり、色々と自分で考えたりするのがなんだかんだ楽しかったんです。だからこそ、続けられたんだと思います。
その時期に培った「泥臭く調べ抜く力」と「課題を解決まで結びつける執念」が、今のAIプロジェクトでも全ての土台になっています。
あと、これは今振り返って思うことですが、営業時代の経験が意外と生きているのかもしれないですね。着物の営業で培った「お客様が何を求めているのかを汲み取る力」は、エンジニアの仕事でも根幹になると感じています。お客様も、自分が何を自動化したいのかを正確に言葉にできるわけではありません。相手の目線に立って、困りごとの本質を探る。この姿勢は、今の業務でも意識するようにしています。
──その後、BREXA Techへの入社の決め手は何だったのでしょうか?
一番は、評価制度に魅力を感じました。BREXA Techは評価基準が完全にオープンで、エンジニアがキャリアを積んでいける道筋が明確でした。また、営業担当に「DXや業務改善に携わりたい」と伝えたところ、本当に希望通りのプロジェクトに繋いでくれました。
「個人の意志を尊重し、それを実現できる制度と環境がある」。それがBREXA Techの最大の魅力だと感じて入社を決めました。頑張りが給料や役職に反映されることがわかっているのは、家族を持つ身としても安心感がありますね。
──実際に働いてみて感じる、BREXA Techの魅力はありますか?
評価制度の透明性の他には、人間関係がフラットで、変な気遣いがいらないところでしょうか。客先常駐という働き方は自社のメンバーと関わりにくいイメージがあるかもしれませんが、BREXA Techでは社内の繋がりを持てる機会があり、そこから関係を広げていくことができます。
困っている時にさらっと手を差し伸べてくれるような、程よい距離感の温かさがある。だからこそ、前向きに挑戦を続けられているんだと思います。
実運用で人を救う。現場の課題を最適な技術で解決する2つのアプローチ
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──小林さんがこれまで手がけてきた、異なる技術スタックを用いた2つの主要プロジェクトについて教えてください。
現在所属している不動産業界の配属先で、アプローチの異なる2つの大規模な自動化・改善プロジェクトを手がけました。
1つ目は、生成AIやOCRなどの最新技術を実業務に組み込んだ「経理業務の効率化」プロジェクトです。 具体的には、請求書をOCRで読み取ってデータベースである管理システムへ登録し、承認フローを自動で回す仕組みの構築です。この開発で一番の壁になったのが、OCRで読み取った際の「表記の揺らぎ」でした。
例えば、請求書に記載された物件名において、伸ばし棒がハイフンとして読み取られたり、一文字だけ誤読されたりするケースがどうしても発生します。システムは機械的に判断するため、一文字でもマスターデータと異なるとエラーになり、完全自動化がストップしてしまうんです。
──最新AI技術を組み込むことで、その表記の揺らぎをどう解決したのでしょうか?
そこで「Azure AI Search」を導入し、「Embedding」という技術をシステムに組み込みました。 これは、同じ取引先名や項目名でも表記が微妙に異なる場合に、単純な文字一致ではなく、AIを使って意味合いの近さを数値化し、正しい候補を照合しやすくするといった仕組みです。
この設計によって、表記に僅かな揺らぎがあっても、AIが自動的かつ正確にマスターデータの物件名と突合できるようになりました。この仕組みは現場からも「本当に楽になった!」と非常に高い評価をいただき、自分にとっても大きな達成感を得た出来事の一つです。
──2つ目のプロジェクトである「長期修繕計画の管理業務」は、まったく異なるアプローチだったそうですね。
はい。2つ目は、徹底的なヒアリングとRPA(UiPath)による自動化で業務プロセスを革新した「長期修繕計画」のプロジェクトです。こちらではAIやOCRを使わず、ロジック構築とRPAによる課題解決を行いました。
マンションのメンテナンスに必要な工事記録の中から、30年先を見据えた修繕計画の予算管理に影響を及ぼす「重要な記録」だけを選別する作業があるのですが、以前は担当者がこれまでの「勘や経験」を頼りに目視で仕分けていました。
担当者が行っていた属人的な判断内容を、ヒアリングを通じて丁寧に紐解き、どのような条件で対象を判定しているのかを細かく整理していきました。そのうえで、機械的に判断できるルールや条件に落とし込み、RPAで自動処理できるシステムとして組み立てました。
結果として、グループ全体で年間1万時間もの工数を削減することができました。それぞれ最適な技術(生成AI、あるいはRPA)を適材適所で組み合わせて設計することこそが、実運用を見据えた本当の業務改善だと思っています。
「作って終わりにしない」AI駆動開発をリードする、エンジニアの信念
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──最近では、AIを使ってシステム設計・構築そのものを革新する「AI駆動開発」にも注力されていると伺いました。
はい、主担当として「AI駆動開発」を推進し、開発・運用の社内ルールやガバナンス設計を行っています。 AI駆動開発とは、単にAIにプログラムのコードを書かせるだけの手法ではありません。要件定義、アーキテクチャ設計、コーディング、コードレビュー、テストコードの作成にいたるまで、システム開発のライフサイクル全体にAIを密接に組み込む開発手法のことです。
昨今、Claudeなどの高度なAIエージェントの登場により、各開発プロセスにおいてAIをアシスタントとして活用することが当たり前になってきました。しかしAIは便利な反面、同じ問いに対しても異なる出力を返したり、一見正しそうに見えて誤ったロジックを提案したりする「不確実性(揺らぎ)」をはらんでいます。
──AIを開発プロセス全体へ安全かつ高品質に組み込むために、どのようなアプローチをとっているのでしょうか?
どれほど優れたAI技術でも、開発チームが継続的に安全・安定してAIを活用できる仕組みがなければ、その価値を十分に発揮できません。 また、AIが生成した成果物であっても、最終的に責任を持つのは人です。AI任せにするのではなく、人がしっかりとレビューし、内容を説明できる状態にすることが不可欠です。
そのため、AIの出力の揺らぎを前提に、AIが迷わず作業できる環境を作ることが重要になります。具体的には、設計方針、コーディングルール、テスト方針、参照すべきドキュメント、変更してよい範囲などをあらかじめ整備しています。加えて、AIの出力をそのまま採用せず、人が確認すべき観点やレビュー手順を明確にし、開発プロセスとして再現性を持たせることを重視してルールを設計しています。この最先端のAI駆動開発を実運用に落とし込んでいくルール作りこそが、今取り組んでいる最も面白い挑戦です。
好奇心を持って技術を楽しみ、市場価値を飛躍的に高める方法
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──未経験から短期間でAIのような難関プロジェクトに携わるには、何が必要だと思いますか?
まずは、新しい技術への圧倒的な好奇心ですね。 「この技術で何ができるんだろう?」と興味を持ったら、実際に手を動かして、小さくてもいいので何かを作ってみることが重要です。
例えば、簡単な業務効率化ツールや自分用のアプリを作ってみたり、アウトプットを前提に学ぶことで理解が一気に深まります。
こうした積み重ねが、現場で難題に対して考える力や突破力に繋がり、結果として難易度の高いプロジェクトでもキャッチアップできる力になると感じています。
技術は、受け身で学ぶよりも、自分で試しながら楽しんでいる人の方が結果的に伸びていくものだと思います。
──グループリーダーとして、どのような後輩を育てていきたいですか?
「誰の、何の課題を解決するのか」という目的意識を持ったエンジニアを育てたい。今はAIに聞けば答えが出る時代ですが、だからこそ「対話力」と「自分で考える力」の価値が高まっています。私が推進している「標準化」の取り組みも、そのための手段です。新人が最短距離で成長し、迷わず品質の高い成果を出せるようにする土台を整えています。「小林さんのチームなら、市場価値の高い仕事に早く辿り着ける」。そう思ってもらえる存在でありたいですね。
──最後に、未経験から挑戦する方へメッセージをお願いします。
スキルや経験に合わせて会社からプロジェクトを提案してもらうので、最初からハイレベルのプロジェクトにすぐ入れる人ばかりではありません。ただ、全ての技術は体系的に繋がっているので、今の自分にできることを一個ずつ積み重ねていってほしいですね。
私自身、文系出身で営業職を7年経験してからエンジニアになりました。新卒からITに携わっている層とは10年近い差がありましたが、今ではその差は全く感じていませんし、負けていない自負もあります。
どうすれば相手の役に立てるか、今の業務をどう改善するか、「今の自分にできること」を一つずつ積み重ねればチャンスは必ず広がります。BREXA Techには、その挑戦を支え、正当に評価する準備が整っています。いつか一緒に、現場を驚かせるようなシステムを作りましょう。
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