こんにちは。株式会社WOGOで代表を勤めております、秦と申します。
弊社は東大発のスタートアップで、メンバーの8〜9割をエンジニアが占める、数理解析やAIを用いた3D処理を強みとするディープテック企業です。
創業以来、100万ダウンロード超えの3Dスキャンアプリ「WIDAR」をはじめ、3Dを基点とした複数サービスをリリースしてきました。
過去にエンタメから美容まで幅広い業界へ最先端の3D技術を提供してまいりましたが、この2年間ではさらに、「製造業の設計領域」に完全にフォーカスを絞り、設計プロセスの抜本的な変革に向けた技術開発を着々と進めてきました。 本noteは、WOGOが現在何に取り組み、これからどこへ向かおうとしているのか、私たちのビジョンを初めて外部に向けてお伝えする場となります。
目次
- ビジョン:「ドメインモデリング」で、製造業の設計データに意味を付与する
- 取り組み、現在地点と今後の展開
- 最後に:“技術で社会を変えたい”という変わらない創業の思い
ビジョン:「ドメインモデリング」で、製造業の設計データに意味を付与する
この2年間、私たちが向き合ってきた最大のテーマ、それは「製造業における設計データの再定義」です。
私たちが取り扱うのは、3D CADなどの3D設計データ、およびそれを2Dに落とし込んだ2D図面の両方です。
これらのデータは長年、3D CADソフトおよび2D CADソフトで作られてきましたが、データ構造における根本的な課題があります。それは、「現在のCADデータ構造は、突き詰めれば”点”と”線”と”面”の幾何学的な表現の集合でしかない」ということです。
これの何が問題なのでしょうか。
現在のデータは「完成された部品や製品の形状」を正確に表現することはできます。しかし、「そもそもなぜその形状にしたのか」「どうやってその形状を加工・製造するのか」「形状を1mm変更したとき、製品性能やコストにどう影響するのか」といった、設計者の頭の中にある”ものづくりの暗黙知”は、データのどこにも保存されていません。そのため、いざDXを推進しよう、今後AIを活用していこうとしても、単なる形状データからは本質的な価値を引き出せず、伸び代を出しきれないという現状があります。
私たちは、この課題に対して、自社で「ドメインモデリング」と呼ぶ手法を用いて抜本的な解決に取り組んでいます。
「ドメインモデリング」とは、もともとソフトウェア業界で使われている手法で、「複雑な現実世界の業務(ドメイン)の概念やルールを抽出し、システム上で扱えるモデルとして構造化する」という考え方です。
私たちはそれを設計領域に持ち込み、材質、加工方法や強度といった、さまざまな知見を設計データに付与していく仕組みを構築しています。
ドメインモデリング
取り組み、現在地点と今後の展開
この2年間、私たちは複数のプロジェクトを通じて、この取り組みの有効性を実証してきました。
代表的な事例を一つ挙げると、まず板金などの単品部品に対して、数理解析およびAIを用いて、どのような加工によって作られているか(作れるか)を完全解析し、検図業務を自動化するサービスをすでに複数の製造業企業様へ提供しています。
またその他、2D図面を自動で3Dに変換するソフト、治具といった特定形状の自動設計や、加工コストの自動見積もりなど、この手法を用いたソリューションの社会実装が急速に進んでいます。
WOGOは現在、会社として第二創業期を迎えています。のデータ構造変革を基点として、日本の強みであるものづくりをさらに加速させるソリューションを、今後次々と世に送り出していく予定です。
そして最終行き着く先として、私たちのシステムは「physical AIの頭脳」になっていきます。いくらphysical AIでロボットの手足が発展しても、結局「なぜその製品形状になるか」、「どう加工・組み立てれば良いか」がわからなければ、ものづくりは全く進みません。私たちの取り組みは、ロボットの身体能力を補完し、製造業の頭脳となり得る、とてつもなく大きなポテンシャルを秘めております。
最後に:“技術で社会を変えたい”という変わらない創業の思い
第二創業期として、WOGOのチャレンジはまだまだ始まったばかりです。
振り返ると、これまで先端技術を活用した複数のプロダクトやサービスをリリースしてきましたが、必ずしも全てが順風満帆だったわけではありませんでした。
しかし、創業期から共に歩んできたメンバーを始めとして、「他の誰もまだ到達していない、社会を根本から変えるようなサービスを自分たちの手で作り上げたい」という情熱は途切れるどころか、ますます燃え盛っています。
そして、ゆくゆくは必ず、日本だけでなくグローバルにも通用するサービスを育て上げたいと思っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。 弊社の技術や取り組みに少しでも興味を持ってくださった製造業の企業様、そして、この壮大なビジョンに共感し、共に難題に挑んでくれるエンジニアや採用候補者の方がいらっしゃいましたら、ぜひざっくばらんにお話しさせてください。
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