最初のストーリーで日本で起業に至った経緯をあまり書いていなかったので、そのお話を少し。
アメリカで大学を終えて、無事ビザも獲得し、就職した私にとって、日本へ戻ることや就職という選択はなく、あえてチャレンジの多いアメリカ社会で仕事を続けることを選択。もちろん当時、帰国子女の男性への就職は優遇されていたけど、アメリカの影響を受けた女性はちょっと。。。な感じがあり、それにビジネスを勉強したわけでもない私には、あまり雇用機会もなかったけれど、手元にあるチャンスを生かしていくうちに、アメリカで働き、そしていつの日か日本で起業することに。
日本で営業活動をするためには、日本法人を設立することが必須であり、そして自分たちで、自分たちの言葉で、届けたい製品を紹介したいという漠然という思いから始まった挑戦。いまにしてみれば、日本での事業展開において、なんの経験もコネもない私にはとても無謀な決断だったと思う。いや、無謀だからできたのかもしれない。
営業活動なんてしたこともないし、名刺交換の作法、会議室で座る位置(上座下座はいまだ不明)も、そして私や会社のことを知られずに口座どころか、商談の機会を得ることもできないなんて思ってもいないけど、自分で思いつくままに連絡や紹介をしていくことで、やっと知り合いや信頼を時間をかけて得られるようにになる。
これはアメリカの独自の考えをひらめき作り上げるという開拓精神にも通じるというか、扱う製品もそんな新しさを求めて開発されたものも多く、その紹介や売り方も自分で開拓してやり続けることが、私たちにとって必要なのかもしれないし、そういう仲間が集まってくれると嬉しい。経験や能力はとても大切だけれど、それ以上に挑戦する姿勢と新しい発想を考え続け実行する気持ちはもっと大切。
社名のアークは Noah's Ark つまり ノアの箱舟 から来ている。
旧約聖書のお話ですが、希望と平和を願った人間や動物たちが一つの船に乗って新しい世界へ出かけて行った船。そんな船のように、さまざまな人やモノを載せて新たな毎日を豊かにすることを願い進んでいく。そんな願いをこめて私たちの船は難航することがあっても、日々前を向いて進んでゆくのです。