こんにちは、KiZUKAI採用担当です。
今回は代表インタビューをお届けします。昨年シリーズAの調達後、変化の大きかった一年をプロダクト開発と組織を軸に振り返っていきたいと思います。
インタビュアー:本日はインタビューよろしくお願いします!
山田:よろしく!
インタビュアー:シリーズAの調達から一年、どんな変化がありましたか?
山田:改めてこの一年を振り返ると会社のフェーズとしても激変が予想される二年、三年のあくまで始まりの一年と捉えています。その上で特にプロダクト開発と組織の2つの点での変化が大きかったですね。
まず、プロダクト開発についてシリーズAに入る前は、お金をかけずにミニマムに作り、価値を検証するベータ版に近い形でした。資金調達を得られたことで、開発のリソースを増やすことができ、実際のプロダクトの形に転換することができました。KiZUKAIのプロダクトは、大量のデータを裏側で扱いつつ、パフォーマンスの高い操作性・動作性が求められる為、開発の中でも難しい部類にあたります。特にデータのアーキテクチャ部分の工夫がとても重要です。しかし、ベータ版から本開発への移行にあたり、裏側のデータ基盤部分を新しい環境に置き換えないと、足元は耐えられても数年先の成長を脅かしかねないことがわかりました。その為、資金調達を受け、真っ先に開発チームを厚くし、サービスとして安定的に使える基盤を作るために、まずはプロダクトの基盤開発に注力しました。とても大切な開発ですが、新機能の構想もたくさんある中で、表面ではわかりずらい裏側の開発に注力することは正直もどかしい一年でもありました。しかし、どんなにやりたいことがあっても、土台ができていない継ぎ接ぎのプロダクトはガラパゴス化したり、仇となって今後の成長を止める可能性もあります。数年先を見た時に今やるべきは基盤開発という意思決定をしました。
インタビュアー:スタートアップとして事業化や収益化に向けたスピードも求められる中、限られたリソースで何に優先順位をつけるのかとても難しい判断ですね。
山田:そうですね。その時々で判断に悩むこともありましたが、同志であるCTOの永山さんと共に、今はどこに資金をかけ注力するべきか、数多くの意思決定をしながら無事に技術的にもハードルの高い開発を乗り越えることができました。未来の成長を見据えた時に、間違いなくKiZUKAIの強みになる部分だと思っています。
そんな中、ここ最近はChatGPTが出て大規模言語モデル(以下、LLM)が発達し、一気に世の中の技術レベルもリテラシーも高まったと感じています。それはKiZUKAIにとっても追い風だと思っていて、LTV向上や顧客体験(以下、CX)を主軸にしたデータのアーキテクチャや特徴量化というところに僕らは今までずっと取り組んできました。その為、LLM等の新しい技術を取り入れることにより、自分たちの強みを活かした上で、幅広い表現ができる未来が見えてきました。一年前に意思決定を誤り、表側に見える機能ばかりをがんばって継ぎ接ぎでプロダクトを作っていたら、新しい技術に耐え得る基盤がなく、今頃しんどい戦いになっていたなと。改めて、その時々で徹底的に考え抜き、決断して進めていく思考力と意思決定の重要さを痛感しましたね。
インタビュアー:世の中の変化も目まぐるしい中で、一年、二年と先を見据えた決断が求められるということですね。この一年の開発は、まさにKiZUKAIの強みとなる部分という話がありましたが、KiZUKAIならではの強みについてもう少しお伺いできますか?
山田:KiZUKAIの強みは、データのアーキテクチャ部分と捉えています。まず、蓄積しただけのデータを使えるデータにしていくということはデータ活用文脈でも普遍的に必要であり、それが特徴量化と言えます。そこは日本のデータリテラシーにおいても一番足りない部分だと思っていて、KiZUKAIは今までそこをひたすら作り込んできました。さらにKiZUKAIの特徴量化は、CXやLTVの軸にこだわったセグメントでやってきていて、アーキテクチャもそこに強いです。何でもやってきた訳ではない分、逆にこの2点突破に強いからこそ、今後もKiZUKAIだからこそできるプロダクトやサービスの型があると思っています。データを活用して顧客を理解し、顧客に合わせて改善活動をしていく、いわゆるCXやCRM領域において、KiZUKAIは創業当初から真摯に取り組んできました。既存のクライアントさんにもそこに最もバリューを感じていただいています。データ活用と言っても社内DX化等の業務効率化やビッグデータを使った広告運用など幅広いですが、KiZUKAIはあくまでマーケティング領域における既存顧客向けのデータ活用支援に強みを持っています。また、データ蓄積や整理等の活用手前のコンサルティングが多い中、KiZUKAIはその先の活用支援までできる。ここが差別化ポイントであり、強みですね。
インタビュアー:このデータの強みがあるからこそ、クライアントのユーザー理解〜施策・サービス改善に繋げる効果的なサイクル作りの支援ができるということですね。 次に組織についてはこの一年でどんな変化がありましたか?
山田:一年前までは、普通の一軒家のリビングに机を置いてやっていたところから、一気に人が増え、セールスやマーケティング、人事、コンサルタント、データサイエンティスト等、様々な専門職が集まり組織になったのが一番の変化ですね。それこそ立ち上げた時は一人だったので、全部自分でやっていた頃を振り返ると感慨深いです。人が増えることで少しずつ任せられることが増えていき、さらに専門性を持ったメンバーが取り組むことで生産性も効率も上がりました。
よく人が増えると組織が変わると言いますが、KiZUKAIが大事にしていることは全く変わっていなくて、むしろより磨かれていると感じます。そう言う意味ではKiZUKAIに合った人の集め方ができたんだと思っています。もちろん課題もたくさんあるし、20人に満たない人数規模だと組織が変わるほどのフェーズではまだないのかもしれませんけどね。
改めて、この一年は開発も組織も全て一貫して土台作りだったと振り返ります。プロダクトは強い基盤によって、やっと機能等の表現の部分に注力できるようになりますし、組織もここまでの土台の上でよりみんなの才能や能力を発揮できる環境を作っていきたいです。
インタビュアー:土台作りは一見地味ですが、とても重要なことですね。これからのKiZUKAIの飛躍になくてはならない一年だったと言うことですね。 最後にこれからの組織づくりや人材開発において大切にしている考え方についてもお聞かせください。
山田:メンバーには今後においてもKiZUKAIのコアを担って欲しいと思う中で、これからの変革の時期を乗り越えていく為にも、より個の力を高めて欲しいと期待しています。今は少ないメンバーで事業を大きくしていく、まさにしんどいフェーズです。特に現在のシリーズAのフェーズでは日々意思決定と変化の連続です。故に、会社や組織だけでなく、それこそメンバー一人一人がどんどん脱皮する必要があります。人間は大前提として変化を怖がるものだけど、その怖さは変化の回数を重ねることで、慣れる部分もあるはずだと思っていて。さらに変化に耐えていい経験を積むと自信がつき、例えネガティブな変化が訪れても前向きに捉えることができます。そういう勝ち癖をつけることも大事だと思っていて、少なからず人の上に立つ人は、痛みを知らなかったり、変化を乗り越えた経験がないと部下の挑戦と成長を支える上でケアもできないと思うんです。だからこそ、メンバーには今のフェーズでたくさん経験して失敗もして欲しいと思っています。その上でビジネス的には少しハードルが高めな要望をするし、経験がなくてもまずは任せてみることはすごく大事なプロセスだと思って実践しています。逆にいうと、そういうのが好きなメンバーが集まってると思うし、そこを受け入れ、楽しめる器がある人にKiZUKAIにジョインしてもらうというのは、今後の採用においても重要なポイントとして捉えています。
インタビュアー:まさに個の成長=組織の成長に直結する規模ですよね。全メンバーが中途採用ではありますが、ほぼ全員が未経験の事業領域での挑戦です。自分自身もまだまだ学び、努力する必要を日々感じています。
山田:確かに人は努力し続けることが大切だと思っていて、でもそれはがむしゃらに働くという意味ではなく、とことん頭を使うということ。結局人って、ずっと成長し続ける生き物だから、メンバーにはいくつになっても自分の可能性を信じて欲しいと思います。その為にも努力することが大事ですね。
そして、これができたから、あれができなかったからと、一つ一つの業務の良し悪しを評価するような見方ではなく、より俯瞰して見た時のプロセスだったり、自分でどう解釈し行動できるかを評価しています。何も考えずに決められたことをただやるのではなく、自ら考え行動し、結果を受け、また考え行動し、という小さいサイクルの繰り返しが重要だと捉えていて、メンバー全員がその動きを繰り返した数が多いほどPMFも成功するんだろうなと思っています。
あくまでハードワークではなくて、ハードシンク。メンバーにはしっかり考えて、困難な問いに対しても心が逃げないように立ち向かって欲しい。そこがクリアできていくとすごくコアな人材になっていくだろうなと期待しています。
インタビュアー:まさに脱皮し続けることで、個人のレベルも組織のレベルも一段、二段とパワーアップできるはずですね。先日も初めての社内研修を行いましたが、今の人数規模からでもやれる取り組みはまだまだあると気づきました。オープンマインドなメンバーばかりですが、開発側はフルリモートでビジネス側もリモート割合が多いハイブリッド勤務だからこそ、意識的にみんなの考えを直接伝え合う場がもっと必要だなと感じています。次のフェーズもみんなで乗り越えられるよう、個の力を高め、強い組織をつくっていきましょう!