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映像室一社員の徒然なるエッセイ

〇2019年冬~2020年春 私がアガルートに入社するまで

私がアガルートを知ったのは、今からまだ一年にも満たない、年の瀬迫る去年12月半ばのことでした。

前職名古屋の地域情報出版社を、諸々を天秤にかけ約1年半で退職。その後新卒時と変わらず出版系を中心に転職活動をしていたものの、やはり茨の道。半年程が経過しても「無い内定」が続く状況でした。

その日は、朝から「この冬一の寒さ」と報じられていたことを記憶しています。最終面接3社を立て続けに落ちたメンタルも漸く立て直し、白い息を吐きながら久々にPCを開くと、馴染みの転職サイトに見慣れぬ企業からスカウトメールが届いていました。

株式会社アガルート。

私は初めそれを見た時、応募することに躊躇しました。「確かに出版事業を展開しているものの、自分がやりたいのはコンテンツビジネス。対するこの会社は、司法や商経済等の資格試験会社で、学生時代歴史と文学に時を費やした身として、全く未知なる業界ではないか」

するするとポインターはキャンセルボタンへと向かう。しかし実際問題、自分の100%希望通りに就職が決まらないことは、10ヶ月近くかかった就職活動、また半年経過した今回を通し、嫌という程身につまされてきました。

その一方、私は教育という業界にはかねてより関心がありました。それは教員免許を取得していることにも表されており、また前述した前職退職後の半年間、中学生の学習支援バイトを通し、その思いは一層増していました。

会社紹介サイトに掲載された「≪教育×IT×「?」≫ 教育業界のその先へ」という標語。調べれば調べるほど、ベンチャー企業らしいスピード感のある事業への取り組み。「よし、俺はこの会社で人々の喜ぶ制作物を作っていこう」こうして、私はオファー面談承諾の連絡を入れ、その年は暮れていきました。


「落ちたな」

松の内明けて間もない東京新宿。もう幾度目となる名古屋行きの高速バスを、私は落胆しながら一人乗り込みました。過去最悪と言ってもいい程の採用面接。直前腹に入れた牛丼でややコンディションを損ねながらも、私は二人の面接官にこの会社で働きたい思いを率直にぶつけました。しかし面接官から返ってきた答えは「ん、終わった?」。続けざまに「ちょっと早口だったね」の言葉に、私はこの面接が失敗に終わったことをまざまざと悟りました。それから後のことはあまり覚えていません。最後に、今後の流れをしっかり質問されたのが少し意外でしたが、きっと定形の文句なのだろう。そう自分に納得させ、私は帰宅の途につきました。

だからこそ翌週明けというスピードで内定通知が届いた時、私は文字通り飛び上がりました。場所は私用で出かけていた京都行きの山科駅近辺。細やかな採用担当者の文面と続く条件面談の是非に、私は手前に座ってきたいちゃつくカップルも物ともせず、即座に希望日時を送信しました。

〇2020年春~ 映像室の業務あれこれ

「花井さんにはこれから映像を軸とした商品制作を行ってもらいたい」

内定通知から一週間後の条件面談。採用担当から告げられた「制作本部 映像室」配属の一言に、私はいわゆる映像業界(今ではYouTuberが最も馴染み深いか)のクリエイターを想起しました。

しかし実際映像室のやるべきことは実に多種多様。ここからは、映像室9ヶ月目の私が普段行っている業務を、簡単にご説明させていただきます。

絶対遵守映像納期-映像編集-

改めてになりますが、アガルートはオンライン講義とテキスト2つの媒体を併用することで、皆様に各種試験に合格するきっかけを提供しています。この内映像室が担当するのは、その前者。講師が自社で収録したデータを“皆様に公開する”段階まで作業を進めていきます。

この業務を遂行し思うのは、創造性は思いの外必要無いということです。確かに全データは、「Adobe」の映像編集ソフト「Premiere Pro」を使用し編集作業を進めています。しかしその編集内容は至ってシンプルなもので、それよりも“いかに正確にスピーディーに公開設定まで進められるか”効率性・事務的能力が問われます。

その一方、やはり一定のクリエイティビティは求められるかもしれません。例えば(後述する)お客様の問い合わせがきっかけで、音量調整や画質向上に向けたフローを新たに最近導入しました。またどうしても生じる突発的編集事項には、都度どう対処するのがベストか“答えの無い回答”を毎度模索しています(つい先日は講義映像に映った余分な文字を消すため、あれこれ知恵を絞り、最終的に「Photoshop」を活用し対処しました)。

素材はあるから、後はそれをどう使い、良い映像を作っていくか。限られた勤務時間の中、事務的能力とクリエイティビティ、相反する能力が必要とされます。

より良いオンライン講義を目指して-機材管理と収録ディレクション-

映像編集が収録後の業務に対し、今回はそれ以前。つまり講師がスムースに収録を終えていただくために不可欠な機材管理と収録ディレクションをそれぞれ記していきます。

アガルート本社(飯田橋ラウンジ)には3室の収録スタジオがあり、映像室はその維持向上に努めています。「映像機材の管理というと、ある程度“機械に強くなければ”いけない」と思われるかもしれませんが心配ご無用。そもそも映像室5人のメンバーで映像畑の人間は皆無ですし、実際「機械に全く疎かった」この私でさえ、今では機材管理・収録案内を任される時もあるのですから、基本(程度の差こそあれ)得手不得手は関係ないと思います。

その一方、収録室3室のスケジュール管理や各収録に応じた簡単な機材の設定等、ここでも一定の事務的能力は求められます。また定期的な講師からの機材不備の連絡や時々行われる収録カメラやスタジオ照明調整等では、先輩社員に質問することも多く、その時ばかりは「もう少し自分にクリエイティビティがあればなぁ」と自責の念に駆られる次第です。

最後に、平日に行われる合格者インタビューや土日の一部試験種ゼミ、各種資格本試験の際には、映像室は機材の準備の他、撮影時に実際映像のディレクションを行う場合もあります。特に本試験の撮影は生配信のため、失敗は許されず、普段は温厚な先輩から何度も罵声が飛ばされることがありました。それでも営業部や各試験種講師が連携し一つの動画を取り終わった時の達成感は格別ですし、営業の方から生配信の視聴者の増加や該当試験種のアクセスが大幅に増えたことを聞いた時は、我が事のように嬉しかったです。

次々降ってくる案件を臨機応変に対応-カスタマー問い合わせと突発的業務-

映像室は上記2業務の他、他部署・社外から降ってくる実に様々な依頼を解決することもままあります(日によってはそれだけで、気づけば半日が経過していることも)。本当はその詳細を記していく予定でしたが、分量と時間の都合上、近隣手当で神楽坂に居住し得た都内街歩きの写真と共に、また次の機会とさせていただきます。

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