What we do
会議の様子
登壇したピッチイベント
私たちは、在宅医療・介護の現場に向けて、記録と情報共有の業務を効率化するSaaS「kowairo」を開発しています。
訪問中の会話を録音し、音声認識と生成AIを用いて各種法定文書を自動生成。今まで二重・三重の転記が必要だった書類を、そのまま医師やケアマネジャーに共有できる“在宅医療の情報ハブ”として、記録→共有の一気通貫を実現するプロダクトです。
私たちが目指しているのは、単なる業務効率化ではありません。日々の記録の中に、患者さんの“人生観”や“生活背景”が自然に映り込むことで、チームケアの中でその人らしさが活かされていく——そんな古き良き医療のあり方です。
「kowairo」は、医療従事者が“本当に向き合うべき相手”に集中できる環境を支援すると同時に、患者さん一人ひとりの人生そのものが大切にされるようなケアの実現を目指しています。
2025年5月に訪問看護向けβ版をリリースし、10施設で使っていただきながらプロダクトをブラッシュアップしています。
今後は訪問診療やケアマネージャー向けにも展開し、在宅医療の在り方と情報連携を根本から変えるインフラを目指しています。
Why we do
エンジニアの小笠原
事業の原点は、私代表の医師としての後悔です。
数年前、私はある癌患者さんの主治医でした。
満員の外来、膨大なカルテや書類、定期的に鳴る電話――慌ただしい診察の中で「調子はどうですか?」と尋ねると、患者さんは「大丈夫」と応えました。
しかし数週間後、その患者さんの状態は急速に悪化していました。
本当は痛みや不安を抱えていたにもかかわらず、「忙しそうだから長く話すのは申し訳ない」と思われていたのです。
「もっと患者さんの言葉の奥にある思いに向き合えていれば」という後悔が、私の出発点になりました。
医療現場には、患者さんと深く対話したい気持ちと、膨大な業務に追われる現実との間に大きなギャップがあります。
私たちが目指すのは、そのギャップを単に"効率化"で埋めることではありません。医療者が本来の使命である対話に集中できる余白を取り戻すことです。
そして対話の中には、「孫の結婚式に出たい」「温泉旅行に行きたい」といった、その人らしい価値観や願いが表れています。従来のカルテ支援ツールはこうした声を削ぎ落としがちですが、私たちはむしろこうした対話こそが、その患者さん固有の、適切な治療方針を導く鍵になると確信しています。
患者さんの人生観や希望が、当たり前にケアに活かされる世界をつくる。
それが私たちのビジョンであり、このプロダクトの本質です。
How we do
出資先のVCの方と、経営陣
現在は、医師、看護師、元MR、フルスタックエンジニア、医学生インターンなど、医療現場に関わりの深いバックグラウンドを持つメンバーで構成された小さなスタートアップです。
医師や看護師が現場に立ちながら課題を拾い、
エンジニアがプロダクトへ素早く反映
というチーム構造で、短期間で改善が回る開発体制を築いています。
働き方も柔軟で、副業・フルリモート・週1からの関わりも歓迎。
連携がスムーズであれば勤務形態は問いません。
現在はシード期というフェーズでチームビルディングを特に重視する時期であるため、月に1-2回は対面で会うことができる方であればありがたいです。
プロダクトと組織の両方をゼロから育てていく。そんなスタートアップならではの手触りを感じながら、私たちは、社会に本当に意味のある仕組みをつくろうとしています。