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【インタビュー】白久レイエス樹「建設現場の“3K”をロボット工学で解決したい」


メンバーインタビューのトップバッターは、ARAV創業者の白久レイエス樹。そもそもロボット工学に興味を持ち始めたきっかけから、ARAV創業の経緯、ARAVで叶えたい未来について語っていただきました。

ーー白久さんがそもそもロボット工学に興味を持ち始めたきっかけは?

小さい頃から何か造形したりするのが好きでした。幼少期は紙飛行機を作ったりするのが好きだったかなと思います。ガンダムとかエヴァンゲリオンも好きでしたね。絵を描くのも好きだったので、その後のロボットの設計図を書くことにつながったかもしれないです。

ロボットに興味を持ち始めたのは、小学校か中学校の時に「高専ロボコン」をテレビで見たのがきっかけですね。研究者になりたいというよりは、まずロボコンやりたいなって感じで。その後は、高専に進学し、高専ロボコンに参加、海中ロボットの研究室に配属される等、やっていったらロボット工学にのめり込んでいったんです。

ーーARAVを設立したきっかけは?

東京大学修士課程在学中に立ち上げたロボットベンチャーを3年ほど経営した後に、自動車メーカーに転職してソフトウェアエンジニアとして働いていたのですが、自動運転技術をはじめとした自動車業界の変革を目の当たりにし、スタートアップとしてチャレンジしたいと思い退職、米国西海岸に2018年春に単身渡米しました。同年夏にシリコンバレーにて Yanbaru Robotics Inc. というベンチャーを起業し、高速道路におけるトラックの後付自動運転の実用化を目指して、一般乗用車を用いてプロトタイプ開発を進めておりました。1人でコツコツと開発を進め、時速90kmで高速道路を自動走行するMVP(Minimum Viable Product)を完成させました。

(米国CA州の高速道路を時速90kmで自動走行中の車両に座る白久。)

https://github.com/YanbaruRobotics/PythonPilot
(自動運転ソフトウェアはオープンソースソフトウェアとして公開中。)

シリコンバレー現地で何回かピッチをし一定の評価を得たものの、公道での自動運転という事で思った以上にビジネス化のハードルが高く、顧客を獲得できずに手をこまねいていました。そんな中、2019年夏くらいに、これまで全く接点が無かった建設業界の人からSNSで「ある建設会社の自動化のプロジェクトを手伝ってほしい」といった連絡をいただいたり、建設会社の経営層から自社の遠隔化のプロジェクトを手伝ってほしいと言われたりすることが度々ありました。そのプロジェクトを手伝い始めるとまた他の人から手伝ってみたいな話が来たりとか。建設業界でロボット工学を用いた遠隔化・自動化のニーズがあまりにも強いと感じ、熟考した後に日本に帰国、個人事業主として半年間の準備期間を経て、東京大学産学連携本部の支援を受けて、東京大学アントレプレナーラボにARAV株式会社を設立しました。

ーーARAVを通じて達成したいと思っている未来とは?

設立当初は私個人の思いとして、これまで自分がロボット工学について学んできたことが、何か役に立つ場所があるんじゃないかと探し続けてた結果がARAVの事業に繋がっていると考えていました。

ただ今のARAVは私1人だけではなく多くの人の思いが詰まっていると感じています。プロジェクトに賛同してくれて平日夜や土日を使って一緒に働いてくれている副業エンジニアのメンバーの方々や、複数のインキュベーション施設 (東京大学産学連携本部、東京大学FoundX、東大IPC 1st Round) の支援者等です。

建設業界は人手不足で危険な現場が多い。先日もとある現場に納品に行ってきましたが、本当に危なくて一歩間違えると命を失うかもしれない場所でした。私たちが生み出すプロダクトで少しでも危険なリスクを減らし、より働きやすい現場にアップデートすることがARAVの使命です。

ーーARAVで働いたら「どんなことが学べる」と思いますか?

私個人に限定すると、エンジニアとしてスタートアップや大企業をこれまで経験してきたので、その辺りのバランス感はお話できるかなと思います。

一方で、ARAVでは業界を跨いで優秀な人材が多く集まっている点は、非常にユニークだと感じています。例えば、セキュアな遠隔操作を実現するためのWEBアプリケーションのフルスタックエンジニア、複数種類のセンサを使いこなして自動運転を実装する組込ソフトウェアエンジニア、過酷な環境でも堅牢に動作可能なハードウェアを開発する組込ハードウェアエンジニア、建機の運転席のスキャンデータから最適なメカを設計するメカエンジニアなどです。

ARAVは設立して間もないながらも、大企業また中小企業問わず様々な依頼が飛び込んできます。その依頼に答えるために、各分野でプロフェッショナルなエンジニアが分野横断で力を合わせてソリューションを作りあげ、現場の従事者のフィードバックを直接聞けるのは、きっと貴重な体験になると思います。

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