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【CTOインタビュー】マルチモビリティで新たな交通インフラをつくり上げる刺激

技術面をリードするCTO 端島さんに、OpenStreetで手掛けたこと、この先目指していくこと、そしてOpenStreetならではの面白さについてインタビューしました

OpenStreetとの運命的な出逢い

――前職までの経験とOpenStreet入社のきっかけを教えてください!

大学を卒業後、とあるシステム開発会社で携帯向けのアプリケーション開発に従事していました。当時はフィーチャーフォンの全盛期で、JAVA・C#.net・PHPなど複数言語を習得し開発業務に集中していました。その後アフィリエイト業界の事業会社へバックエンドエンジニアとして転職。クラウドサービスとAPIを活用したプラットフォーム構築・DevOps組織・CIなどの取り込みを手掛けていました。
充実した日々をすごしていましたが、Wantedlyのプロフィールを充実させて詳細にスキルセットや実績を掲載したところ、プロフィールを見た採用担当から「ぜひ会いたい」と、声がかかりまして。OpenStreetのCEOとお話する機会があり、当時ちょうどシェアサイクルが注目され始めた頃で、未来志向のモノづくりが出来るという点に無限な可能性を感じ、私の進みたい道とマッチしていて、ここでなら自分のやりたいことができると確信しOpenStreetにJoinしました。2017年11月のことです。


HELLO CYCLINGの開発から始まった、世の中にまだない新しいスキームを生み出すワクワク

――OpenStreetにJoinしてから手掛けたことは?

■HELLO CYCLING

入社後の数ヶ月はバックエンドエンジニアとして開発業務をメインにコーディングからローンチのPDCAを常に回しつつ、当時の課題でもあったプロダクトの内製化や、クラウドの移行などを手がけました。
その後も様々なサービスとプロダクトに関わりました。例えば、ギフトステーション(指定のステーションに返却するとクーポンが貰える仕組み)、HELLOカード(一部地域で利用できる、現金購入可能なHELLO CYCLING乗車カード)、シェアサイクルの返却場所を予約する仕組み、Yahoo ID や Yahoo ウォレットとの連携などなど。振り返ってみたら、いまのHELLOCYCLINGアプリのほとんどの機能の設計と実装に参加していました。あとはプロダクトを作って行くにあたって、エンジニアやデザイナー等の仲間を増やすため、採用にも携わるようになりました。
今後もUI/UXの改善やMaaS*連携、広告、ユーザー向け企画など、より多くの街で多くの人に活用されるサービスとなるようプロダクトを進化させていきます。

■HELLO MOBILITY
※2022年6月8日より、HELLO SCOOTERからリブランディング

2019年9月にサービス開始したHELLO SCOOTER開発(現HELLO MOBILITY)をリード。1年かけて構想を練り、スクーターを提供してくださったHONDA二輪事業の技術者と共に、この新しいモビリティサービスを創り上げました。
HELLO MOBILITYで最も苦労したのは、IoT関連の開発でしょうか。これはHONDA技術者やIoTデバイスの開発をする企業と協力し、バイクのController Area Networkと情報をやり取りするIoTデバイスを実現させるために合宿まで行いました。私自身もIoTに関して情報と知識を勉強し、「IoT+クラウド+バイク」という現在のHELLO MOBILITYのコアとなる部分は、この時に完成させたものです。

■KUROAD

その次に手掛けたのはKUROADというスポーツバイク型のe-Bike で、そのコンセプトは「徒歩より自由、車より気軽、電車より安心」というもの。従来の電動アシスト自転車に比べ、楽な姿勢で走れるようになり、その走行距離は約150km(ECOモード時)と格段に行動範囲が広がりました。プロダクト自体のローンチを実現し、今後はシェアサイクリングサービスに投入される予定なので、期待していてくださいね!

■BLUU Smart Parking

2020年にソフトバンクから事業継承を受け、現在はOpenStreetが運営している駐車場シェアリングサービス。BLUUをコアに自転車などと結合し、マルチモビリティによるパーク&ライドの世界観を実現できればと考えています。例えば自動車で都市の中心地の駅前へ行こうとすると、駅付近の交通渋滞や駐車場の確保が大変。そこで駅の周辺地域にBLUU Smart Parkingを設置し、パーキング内にHELLO CYCLINGやHELLO MOBILITYのステーションを整備。まずは自動車を駐車し、駅前の目的地へは自転車やスクーターで移動していただけます。
こうした複数のモビリティを組み合わせることで、駐車場問題や渋滞解消、時間なロスを減らすことができれば……ユーザーにとっても街にとってもハッピーだと思いませんか。

■超小型EV

将来的には電気をメインに使う乗り物に特化し、HELLO MOBILITYも今後はEV化された車体などを導入していきたいという想いがあります。
そのなかでは株主であるENEOSとのフィジビリ事業として、さいたま市において超小型 EV 車の実証実験を実施予定です。(2021年4月より実施開始)こちらはHELLO MOBILITYのプラットフォームを利用していますが、将来的にはHELLO CYCLINGやBLUU等も含めてマルチモビリティを同じプラットフォーム上で利用できるように創意工夫を重ねています。



エンジニア人生の中で、わくわくするような仕事や仲間に出逢った

――OpenStreetで感じる楽しさや魅力は?

OpenStreetでの毎日は、とても刺激的でわくわくするような体験ばかりでした。
IoT 、クラウドやアプリとの結合で様々な可能性を感じますし、それまでのWeb だけの世界とはまったく違う課題が見えてくるのが驚きでした。正直課題は山ほどありますが、それらを解決しソリューションを作っていくことに楽しさを覚えています。
また、自分が創り上げたプロダクトを通じて社会貢献できているということを実感しています。例えば震災や台風などの自然災害の時など、動かなくなってしまった公共交通機関の代替手段として私達のサービスが利用されるケースが増えてきていて、社会に役立っているのがとても嬉しいですね。


――CTOとして技術面をリードする立場になりましたが、開発チームで大切にしていることは?

やはり情報の集約とコミュニケーションは非常に大事にしています。特に、分野を跨いだプロダクト開発になりますので、ゴールに対して、様々な情報を共有した上で議論を重ねて行く風土をとても大切にしています。
私が統括しているのは、プロダクト開発とIoT開発、ソリューション企画になります。このなかでエンジニアは8名で、まだまだ少人数の組織ですが、まとまりはとても良いと思います。
またデータサイエンスチームとも常に連携が取れています。BIGデータありきのシステムですので、ある視点・切り口で分析をしてみたい、そのためにはどんなデータを抽出すれば良いかを議論し、分析結果をビジネスサイド、もしくは、プロダクト企画が活かして次の施策・アクションを練って……など、組織的な動き方でPDCAをまわしています。



「移動を変え、都市を変える」というミッションを、共に実現しませんか。

――記事をご覧になっている方にメッセージをお願いします!

OpenStreetの面白いところはデジタルな世界とリアルな世界を結合したプロダクトにチャレンジする機会に恵まれているということでしょうか。
そのなかで私たちが提供しているのは、よりスムーズな移動のための交通インフラサービス。アプリを通じたデジタルな利便性と、リアルな自転車などのモビリティや街をプラットフォーム上で融合させ、誰もが喜ぶ社会インフラとして提供することでMaaS*という領域でサービスを推進しています。
もちろんその中身も日々進化しています。最近はさまざまなポータルのなかにもMaaS*系アプリが組み込まれ注目されていますよね。MaaS*系アプリの連携を、バックヤードでAPIを用いて実現させていくということを現在進行形で動かしています。例えば東京メトロさんのアプリ内経路検索結果にHELLO CYCLINGを使ったルートが出てきてHELLO CYCLINGアプリに遷移して自転車の貸出予約をすることができます。そういった施策も積極的に行い、プラットフォーマーの立ち位置においても、ユーザビリティを上げていきます。

UI/UX・API構築・DevOps組織・IoTなどのキーワードがフィットする方は親和性が高いですよ。あとは可能性が無限な未知の世界に向かっていく心構えがあれば、共にチャレンジしていけるはずです。
私たちと共にOpenStreetの「移動を変え、都市を変える」というミッションを、技術の力で叶えていきませんか。


*MaaS…Mobility as a Service。あらゆる交通機関を、ITを用いてシームレスに結びつけ、人々が効率よく、かつ便利に使えるようにするシステムのこと

・「HELLO CYCLING」 https://www.hellocycling.jp/
・「HELLO MOBILITY」 https://www.hellomobility.jp/
・「BLUU(ブルー)」 https://www.parking.bluu.jp/
・「KUROAD」 https://kuroad.com/
・さいたま市シェア型マルチモビリティ等の実証実験 https://www.city.saitama.jp/006/014/008/003/009/009/p077164_d/fil/1211smartcity.pdf 

(プロフィール)
端島 忍(はしま しのぶ)
OpenStreet株式会社 執行役員 CTO

【略歴】
2004年07月 現上海海洋大学卒
2010年01月 日本海隆株式会社 エンジニアとして勤務
2014年04月 株式会社オズビジョンにてDevOpsリードエンジニアとして勤務
2017年11月 ソフトバンク株式会社に入社後、OpenStreet株式会社に出向
2019年09月 OpenStreet株式会社に転籍
2020年04月 OpenStreet株式会社のシステム開発統括担当に就任
2021年01月 OpenStreet株式会社の執行役員・CTOに就任

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