「営業って人と話せる仕事だと思ってた。でも、現実は違った。」
元サッカー少年のNさん(仮名)は、体育会系の社風や激務に苦しみながらも、“20代のうちにもう一度やり直したい”という想いで転職を決意。営業に向いていないと感じながらも、諦めなかった理由とは?
① キャリアのはじまり:なぜA社に入社したのか
東田:まず、最初に入社された会社を選んだきっかけを教えてください。
Nさん:実は僕、大学までずっとサッカーをやっていて。新卒で入った会社が、社内にサッカーチームを持っていたんです。正直、就活もあまり真剣にやらずに「ここでいいか」と流されるように決めてしまって…。
東田:サッカーができる環境が会社選びの軸だったんですね。
Nさん:はい。でも今思うと、それだけで決めるのは甘かったなと思います。
② ギャップと苦悩:働いてみて気づいたこと、苦しかった時期
東田:実際に働いてみて、どんなギャップを感じましたか?
Nさん:まず驚いたのは、入社2日目でいきなりオンラインセミナーを1から設計させられたこと。終わったのは朝5時でした。
東田:2日目で…それはキツいですね。
Nさん:しかも、残業が当たり前で人間関係も最悪。同期も次々に辞めていきました。気づけば新卒40人中、残っていたのは5人程度…。毎日「辞めたい」と思っていました。
東田:「営業向いてない」って感じてしまった瞬間もありましたか?
Nさん:ありましたね。体育会系ノリに馴染めなかったし、パワハラ・セクハラも見聞きしました。でも、僕は「とにかく稼ぎたい」という気持ちがあったので、耐えていた部分もあります。
③ 決断と転機:何がきっかけで動いたのか
東田:その後、転職を決めたきっかけは何だったんでしょう?
Nさん:コロナの影響で外国人実習生の受け入れが止まり、給料がまともに支払われなくなったんです。「これはもう無理だ」と思って辞めました。
東田:かなり追い込まれていたんですね。
Nさん:そうですね。その後タクシードライバーになったのも、単純に“手取り30万円”という数字に惹かれたからでした。でもやっぱり、将来性ややりがいを考えると、次こそは自分に合った仕事に就きたいと思うようになりました。
④ 今思うこと:過去をどう受け止めているか
東田:今振り返ってみて、あの経験はNさんにとってどうでしたか?
Nさん:正直、きつかったですけど、無駄ではなかったと思ってます。営業の難しさも、人間関係の大切さも、身をもって学べました。
東田:今後はどんな仕事を目指していますか?
Nさん:「人と話すこと」が好きなので、接客やコミュニケーションを軸にした営業職。それに、成果を出せばしっかり稼げる仕組みがある会社に行きたいです。
⑤ これからの人へ:20代に悩む読者に向けたAさんの言葉
Nさん:「第二新卒での転職は不利」とよく言われますが、そんなことはないと思います。僕は今でも“やり直せるタイミング”だと感じてます。
Nさん:営業に向いてないと感じることもあるかもしれません。でも、自分に合う場所を見つけられたら、キャリアはきっと変えられると思います。