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「この人は、なんでこんな素晴らしい成果を上げてるんだろうか。」
心から尊敬できる人に出会うと、必ず気になって聞いてしまう。
そして、どんなに大きな成果を出している人でも、その“最初の熱”を辿ると、驚くほど多くが、20代のどこかで火がつき夢中になっていることに気づく。
今日は、自分らしい成果を上げるには何が必要か。 その正体とも言える、“夢中”になるとはどういうことかを考えてみたい。
目次
夢中は「感性」と「時間」でできている
なぜ今、「感性」が格差を生むのか?
人生が長くなりすぎた時代の、残酷な現実
感性を磨き、保ち続けるために
夢中がないでは、人生を幸せに終えさせてもらえない日が来た
夢中は「感性」と「時間」でできている
私が出会ってきた多くの何かを成した人たちは、20代までに何かと出会い、夢中になっていた。
調べてみても、歴史上の多くの偉人が、20代に「夢中の火」を宿している。
- アインシュタイン:26歳で特殊相対性理論を発表。
- マリー・キュリー:24歳で放射能の研究に没頭。
- スティーブ・ジョブズ:21歳でApple創業。禅の思想に傾倒。
- 村上春樹:29歳で『風の歌を聴け』を執筆。
- イーロン・マスク:24歳でZip2創業。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ:20代から解剖と設計に没頭。
- ビル・ゲイツ:20歳でMicrosoftを設立。
- 孫正義:19歳で渡米、技術を学び起業。
- カズオ・イシグロ:学生時代から小説に没頭。
- チャールズ・ダーウィン:20代でビーグル号に乗船し進化論を準備。
例を見てもわかるように、夢中とは、人生の深いところで火が灯る体験であり、その本質は、以下の2つに分解できる。
- 熱に出会う"感性"
- 熱狂しか見えなくなり、時間を“投資”する力
この2つが揃った瞬間、人は夢中になってきた。
そして、現代においてより重要なのは、前者の「感性」なんじゃないかと思う。
なぜ今、「感性」が格差を生むのか?
かつては「夢中には時間が必要」だった。
でも、今はAIが当たり前になった時代。もう過去とは違う。
時間や労力は、AIや効率化の力で、圧倒的に短縮される日が来てしまった。
当然、深いところまでに至るには時間が必要。
ただし、明らかに過去のそれとは異なる時間軸になっている。
一方で、感性だけは代替できない。
つまり今の時代は、
- 感性が鋭い人は、人生で何個でも夢中になれる時代。
- 夢中になれた人が、その先にやりがいや生きがいを見出す時代。
「夢中」は一つではなく、感性がある人には多数同時に発現するものになったのではないか。
だからこそ、今私たちが問うべきは、子供達に伝えるべきは、
どうやって感性を磨くか?またそれらをキープし続けるか?
そんなテーマに移っているように思う。
人生が長くなりすぎた時代の、残酷な現実
テクノロジーのおかげで、多くの人にとって“死”は過去のそれと全く違ったものになった。
誰も簡単に死ねない時代になった。
金で買えるもの、名声、そんなものでは人は暇を埋められない。
冒頭で触れた「若さ」がもし年齢のことを指しているとしたら、若い自分でいられる時間は、これからどんどん一生の中でのシェアを下げていく。
つまり、おじさんおばさん、おじいさんおばあさんでいる時間の方が圧倒的に長くなる。
人生のほとんどとおじさんとして、おじいさんとして過ごす。
そんな時代において、感性を武器に夢中を持ち続ける人と、そうでない人とでは、明確な差がついてしまう。
想像すると、不安になりますね。
感性を磨き、保ち続けるために
為末大さんの著書『熟達論』では、人が一生をかけて学び、成長し続けるための視点が豊かに描かれている。
私が経営する会社の株主でもあり、取締役でもあり
メンター、つまり最高。
その中でも特に印象的なのが、「感性は遊びから生まれる」という言葉です。
「成熟とは、過去の自分に囚われず、新しい刺激を素直に取り入れられること」
年齢を重ねると、経験が邪魔をする。
すぐに「知ってるつもり」になってしまう。
だからこそ、“知らない”を受け入れる勇気、無邪気さ、遊び心が感性の鮮度を保つ鍵になる。
熟達とは、「経験を積んだ先にある保守」ではなく、「挑戦し続ける感性の持続」であるという視点は、まさに今の時代に必要な成熟の定義だと思う。
「遊ぶように学び、学ぶように遊ぶ。感性とは、そういう場所に宿る。」
これは、ただ新しい情報を摂取することではなく、自分の感情が動く瞬間や、少しでも好奇心が反応する対象に手を伸ばしてみる勇気だと言い換えることもできる。
夢中がないでは、人生を幸せに終えさせてもらえない日が来た
感性を保てる人は、何歳からでも夢中になれる。
気づくことのない人は、一生夢中に出会えない。
テクノロジーが「時間」の壁を取り払った。
だからこそ、「感性」を磨いた人が、豊かな人生を築き、終える時代になった。
友達がいない、趣味がない、夢中になれるものがないでは人生を幸せに終えさせてもらえない。
私たちは、そんな新しくも残酷な社会に、静かに突入しているのかもしれない。
【noteはこちら】https://note.com/milyuya