こんにちは!ふるさと熱電です。
突然ですが、みなさん温泉お好きですか?
多くの方がイエスと答えるかと思います(笑)
日本全国、津々浦々、いたるところに温泉スポットがあります。ふるさと熱電が位置する熊本県阿蘇郡小国町でも数多くの温泉があります。温泉地ならではの蒸気がゆらゆらと立ちのぼる場面を見ることができます。
日常生活の一部に蒸気がある。小国町の大きな特徴だと感じます。民家と民家が立ち並ぶ景色の中に蒸気も共にある。蒸気と暮らしが密接にあります。
そんな蒸気を使った発電方法、地熱発電について今回お話していきます。
地熱発電とは?
地熱発電について、みなさんはどのようなイメージがありますか?
「言葉は知ってるけど、いまいちピンとこない…」
という方が多いのではないでしょうか。
この間、地元の高校生が発電所の見学に来てました。地熱発電についてどんなイメージがあるのか聞いてみたところ、
「発電所って工場みたいなところかと思ってた!」
「めっちゃ大きい発電の機械がありそう!」
と、
発電所=でかい
のイメージだったそうです。
実際発電所を見学してみると、「発電所ってそこまで大きくないんだ!」とコメントしていました。
地熱発電は、地球の内部にあるマグマのエネルギーを使った発電方法です。マグマのエネルギーから蒸気が発生します。
この蒸気がとても重要なのです!
はるか昔の火山の様子を見てみましょう。
左端は元気よく活動している火山です。火山から噴き出したマグマが地底にたまります。
真ん中は、雨や雪が降っている様子です。すると、地表に雨水が浸みこんでいきます。その雨水がマグマによって温められて、蒸発します。そして右端のように、蒸気や熱水がたまる層が地中にできます。
この層から蒸気を取り出し、発電に利用します。
発電工程としては、
①地下から蒸気と熱水を取り出す
②蒸気と熱水をわける(熱水は使用しないので地下にもどす)
③蒸気の力でタービンという発電するための機械を動かす(タービンに使った蒸気が熱水になる→熱水 を冷やして水にする→井戸に戻す)
④発電!
このような工程で地熱発電をおこなっています。
ちなみに、余った温水は「配湯」として、地域の方たちに配ります。つまり、自宅で毎日温泉に入れるのです!
うらやましい…!
また、蒸気を使って食べ物を蒸す蒸し器も各家庭や施設に設置されています。通称 地獄蒸し です。
名前がおどろおどろしいですよね(笑)
地域の温泉に行くと、温泉を利用した方は地獄蒸しを利用することができる特権があったりします。
卵やジャガイモなど、様々な食べ物を蒸すことができて楽しさと美味しさのどちらも味わえます!
ぜひ地獄蒸しをお試しください!
話は戻りまして、地熱発電の分湯をどのように行っているか見てみます。
このようにパイプを各家庭、温泉にお湯を配っています。
地熱発電をおこなうことに大きなメリットがあります。
それは、
二酸化炭素の排出量がとても少ない
365日発電量が安定している
ことです。
日本は地熱資源が豊富です。地熱エネルギーを使うことで、地球温暖化の問題がありますが、地球にやさしく、安定した供給量を生み出すことができる点は地熱発電だけの利点です。
逆にデメリットとしては、
初期費用がとてつもなく膨大
発電するまでに時間がかかる
が挙げられます。発電に向いている場所を見つけるまでには相当な時間とお金がかかります。そして、温泉などへの影響が考えられます。こういった理由で地熱発電の普及があまり進まないのでしょう。
地熱発電はメリットが大きい分、発電にいたるまでが難しい段階に感じます。
わたし自身、地熱発電を初めて目の前で見た時の衝撃は半端じゃありませんでした。蒸気の迫力、熱が目の前に差し迫ってくる様子は、まさに生きている大地を実感しました。
地球のエネルギーを利用して発電する地熱発電。これから先、もっともっと活用されるべき発電方法だと思います。
今回の記事を通して、少しでも地熱発電を知ってもらえたら嬉しいです!
次回の更新もお楽しみに~!