【モノグサPdMシリーズ Vol.13】ユーザーにとっての「わかりやすい」って何だろう?Monoxer管理画面のコア機能の体験をアップデートした話
こんにちは、モノグサ社でプロダクトマネージャーをしている廣川です。
弊社SaaS事業において、主に管理者向けのWEB管理画面のプロダクトマネージメントを担当しています。
この記事では2024年前半に実施した「おすすめタスク」という施策について、検討の流れや確認できた効果を紹介します。ユーザー目線でのプロダクト改善や、弊社のプロダクトマネージャー職に興味がある方の参考になれば幸いです。
出発点はざっくり『Monoxer管理画面は学校の先生にとってわかりにくい』
24年1月、デザイナーからプロダクトマネージャーに異動した直後の私に最初のお仕事がやってきました。詳しい数値はお伝えできないのですが、簡単に言うと弊社SaaS事業の学校領域の管理業務改善とCS1人あたりの生産性向上に取り組みたい、その一施策としてMonoxer管理画面は学校領域の先生(管理者)にとってわかりにくいのでなんとかしてほしいとのことでした。
ほうほう🧐
デザイナーの時からなんとなく話は聞いていたものの、正直解像度は高くなく...。ひとまず過去に起票されたJIRAを漁りCSに話を聞いたところ、先生のつまずきポイントがたくさんありすぎてCS内でも優先度がつけづらい状態になっていることがわかりました。
な、なるほど?ひとまずデータを探索してみよう
何はともあれ、課題の全体像を明らかにしよう!ということで、まずは学校の先生の体験サイクルの可視化から始めました。そこにCSメンバーから出てきたつまずきポイントを簡単にプロットし、浮かびがってきた3大つまずきの一つがタスク(学習課題)配信です。
この時点では「配信動線がわかりにくい」という意見がほとんどでしたが、果たして本当にそうなのか?あたりがついたところでプロダクトに貯まったデータを紐解いていくと、課題の違った側面が見えてきました。
なんと、学校領域の管理者のうち年に1回以上タスクを配信している管理者は半数以下。しかも解いて憶える記憶アプリMonoxerの強みは言わずもがな学習フェーズにあるにも関わらず、十分なタスクが配信されていないために学習を開始できていない学習者がいらっしゃることがわかってきたのです。
学校領域での体験サイクル(超簡略版)
ヒントがたんまり!現場訪問とユーザーインタビュー
さて、次のステップです。
解決する課題を「配信動線がわかりにくい」から「十分なタスクが配信されていないために学習を開始できていない学習者がいる」にアップデートした私は、BizPlanningの担当メンバーと二人三脚でユーザーインタビューを開始しました。西は鳥取、東は岩手まで。1ヶ月半をかけて全10校を訪問し約20名の先生にお話しを伺ったことで、先生方が大事にされている価値観や学校現場の解像度がぐんと上がっていきました。(ご協力くださった先生方に改めて感謝申し上げます。)
本当にたくさんの情報を得られたのですが、特にタスク配信の解決策のヒントとなったのは以下2点です。
内容はほとんど一緒だが、ちょっとずつ装飾やテーブルの表現が違う学級だより。そして職員室に積まれた付箋が貼られたファイルです。これ、どこの学校でもそうでした。具体的にどのあたりがヒントになったかは後述していきます👍
構想をまとめる
調査を終えた私は、早速タスク配信にまつわる課題の全体像を一枚の絵に整理しました。モザイクだらけですが、つまりは学校の先生が生徒に出したいタスクは2種類あり、あるタスクXは時と場合に応じてAに所属したりBに所属したり、その両方に所属したりするんだよ!と書いています。
タスク配信の課題の全体像をまとめた図
そしてこれをもとにCSやデザイナー、ソフトウェアエンジニアと議論を始めたのですが、この時点で解決策の大方針は決めていました。十分なタスクが配信されていないために学習を開始できていない学習者がいる、かつ現状配信できている管理者が半数を割っているならば、配信しやすくする改善を施すのではなく、そもそも配信しなくていい状態を作ってしまえばいいのです!
つまり...
この案でいきたいと思った理由は主に3つありました。
1つ目は、先生方は本当に多忙でいらっしゃるから。インタビューを経て、減らせる業務は少しでも減らすべきという考えが強まりました。
2つ目は、すでに一部のCSが『置きっぱなしタスク』という施策名で同じような取り組みをトライしていたから。その時点での所感も伺い、工夫次第で上手くいくことがわかりました。
3つ目は、特に公立は学習内容が学習指導要領によって定められているから。一年間を通して生徒が取り組む単元は同じで、違うのは「その時先生が生徒に何を学習して欲しいか」なのです。
3つ目の考えに至ったきっかけこそ、先程触れたちょっとずつ違う学級だよりでした。ぱっと見は違うもののよくよく内容を見ると似通っていて、特に学習予定のコーナーはほぼ一緒でした。今思えば当たり前ですが、何を学ぶかはある程度定められている中で先生の価値はHOWにあるわけで、それらは各先生の裁量に任されている度合いが大きいのです。ある意味個人事業主的な側面が学級だよりの装飾にまで現れているのだと思いました。
デザイナーと具体的な体験を検討!
配信しやすくする改善を施すのではなく、そもそも配信しなくていい状態を作ってしまえばいいのです!
この方針から生まれた機能は2つあるのですが、ここからは以下の2つ目に絞って紹介していきます👍
- タスクをプリセットする機能
- タスク群の中から先生が「今特に学習してほしいタスク」を目立たせる機能(通称:おすすめタスク)
私の「こういう状態にしたいんじゃ〜〜〜」を受け、初めにデザイナーがユーザーストーリーを作成してくださいました👏
この時はピックアップタスクという名前でした
このフェーズになると私の役目は応援する人になっていくのですが、唯一頑なに主張しデザイナーを困らせたのは、付箋を貼るくらい操作を簡単にしてほしいということです。現場訪問で見た付箋が貼られたファイルのように先生たちにとって日常的で馴染みのある行動に近づけたいのだと、そこだけはどれだけ反対意見があっても突き通しました。
実装開始!SWE、QAと細かな仕様を相談
デザイナーのおかげで超簡単な体験・UIが出来上がり、ついに実装フェーズです!ソフトウェアエンジニアが実装Design docを書き、QAがテストケースの洗い出しを開始します。関連メンバーで適宜細かな仕様調整をしつつ、予定していたリリース日に向けて順調に実装・QAが進んでいきました🎉
シンプル!
CSの共感とマーケ施策で機能の利用組織が順調に増加
ついにリリース!やったー!!🎉 ...な訳ですが、使っていただけなければ意味がありません。あらかじめ用意しておいたredash(BIツール)のQueryを用いて、リリース日から利用状況の計測を始めました。
CSが共感して顧客に推奨してくださったり、マーケティングチームがおすすめ機能として取り上げてくださったおかげもあり、利用組織率は順調に増加。今やおすすめタスク機能をメインにモノグサを運用されている先生も多々いらっしゃいます。
みんな大好き右肩上がりのグラフ
学習者側の数値にも変化が!
ここで勘のいい皆様なら気づかれたはずです。
そう、課題は「十分なタスクが配信されていないために学習を開始できていない学習者がいる」であって、管理者がおすすめタスク機能を使ってくれてるわーい!ハッピー!では課題は解決されたとは言えないのです。
結論から言うと、学習者側の数値にも変化が見え始めました😆(よかったー!)
学習計画はおすすめタスクに指定できないため、青ハイライト部分を計測対象としています
また今回触れなかった以下1つ目の機能の効果も相まって、学習を開始できていない学習者の減少や学習回数の増加も確認され始めています🎉
- タスクをプリセットする機能
- タスク群の中から先生が「今特に学習してほしいタスク」を目立たせる機能(通称:おすすめタスク)
とはいえ、まだ理想状態かと言われるとそうではありませんし、学校領域の運用はひと周り一年なのでまだまだどうなるか分かりません。今後も定量定性両面から経過を観察し、追加施策を検討していきたいと思います🏃♀️
以上、学校向けに管理画面のコア機能のユーザー体験をアップデートした話でした!
最後に
読んでくださりありがとうございました!
前述した通り、私は元々デザイナーからキャリアをスタートしているのですが、この施策は『UXデザインができた』と初めて実感できた一件でもありました。
Monoxer管理画面は進化できる余白がまだまだたくさんあります。一緒にSaaS事業を伸ばしたい!記憶を日常にする道を一歩進めたい!と思ってくださった方は、ぜひ以下リンクからご連絡ください😀
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