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2014年、30歳の時に株式会社イグニスの取締役CFOとして、IPOを実現させ、その後も上場会社CFOとして同社の成長を牽引してきた山本。また、株式会社アカツキで経営管理部長から監査役を務め、同じくIPOを実現させ、2015年、35歳の時に立ち上げ時から取締役CFOとして参画していた株式会社3ミニッツをグリー株式会社との大型M&Aディールへと導いた石倉。
30代にしてIPOやM&Aという結果を出したかのように見える2人が、今回「株式会社WARC」を共に立ち上げ、新しい挑戦をする。その背景、そして今後の展望を深堀していきたいと思う。
創業者プロフィール
山本 彰彦
・2008年12月 新日本有限責任監査法人入所、2010年1月よりKPMG 有限責任 あずさ監査法人国際部にてSEC監査クライアントをはじめ、国内外の大手企業等、数多くの会計監査業務に従事。
・2012年7月 株式会社イグニス入社。同年7月、取締役CFOに就任し、コーポレート部門の立上から
全社的な組織構築まで行い、2014年7月に東証マザーズ上場。上場後は引き続きコーポレート部門の統括、及び国内外のIR戦略、ファイナンス戦略を牽引する傍ら、複数事業を管掌。
・2017年5月、株式会社WARC設立、代表取締役に就任。公認会計士。
石倉 壱彦
・2005年よりKPMG 有限責任 あずさ監査法人国際部にて会計監査業務やアドバイザリー業務等に従事。
その後独立し、複数のスタートアップを支援。
・2013年より株式会社アカツキの経営管理部長として、大型ファイナンスやIP業務に従事後、
2014年監査役に就任。東証マザーズや東証1部への上場に貢献。
・2015年より株式会社3ミニッツの取締役CFO兼経営管理部長に就任し、コーポレート部門統括の他、
事業立上げ・組織設計に従事。2017年にグリー株式会社との大型M&Aディールを成功させ、2018年6月に同社を退任。
・2018年11月より、当社取締役就任。公認会計士。
上場企業の役員という肩書きにとどまらず、更なる挑戦として、株式会社WARCを立ち上げた理由
―上場企業の役員にとどまる選択肢もあった中、このタイミングでリスクをとってまたゼロから挑戦する理由を教えてください。
山本「監査法人を退職後、イグニスにて取締役CFOとしてIPOの実現からその後の成長過程で様々なチャレンジをしてきたのですが、その過程で、ずっと事業創造の現場を見ていると、いつの間にか「自分でも事業を一から作ってみたい」と思うようになりました。幸いイグニスはモノづくりの会社であったため、いつでも事業アイディアにあふれており、水面下ではプロトタイプを創るチームがたくさんありました。自分でも事業アイディアを練り、社内のメンバーとブレストしていく中で、事業アイディアを作っては潰し、ということを何度も繰り返していました。長い間推敲を重ねた結果、自分の土地勘のある領域で、社会に対して大きなインパクトが残せそうな事業アイディアを創ることができたので、覚悟を決めて起業するに至りました」
石倉
「僕の場合は、根本的にチャレンジし続けていたいという気持ちがあるからです。中学から大学までは
プロサッカー選手を志し、その後は公認会計士を、監査法人退職後はアカツキのIPOや3ミニッツの大型M&Aなど、常に様々なチャレンジをしてきました。3ミニッツを退任し、更なる挑戦を決意したのは、『自分の強みを活かした事業・組織をゼロから創りたい』という想いがずっとあったからです。
また、アカツキや3ミニッツは、優秀なメンバーのお陰で会社が順調に成長してくれたので、結果だけ見れば上手くいっているように見えるかもしれませんし、それぞれの会社でのミッションをやりきったという自負はあるのですが、自分の中ではどれも満足いくものではありません。他の人にはできなくて、自分にだからこそできることを成し遂げたいと思っています。WARCの事業は自分たちにこそ出来ると思っているし、世の中の人や企業にとって価値があるものにしていけると考えています。」
個人が輝ける場所で働いて、ベンチャー企業がもっと成長していく。そんな世界を作りたい
同じ監査法人に同時期に務めていた二人は、お互いがベンチャーに転職してからも情報交換をする仲であった。何度か話しているうちに、それぞれの成し遂げたい世界観が似ていることを知り、何度も議論を重ねた結果、WARCを共同創業する決意をしたという。
WARCの事業内容を明らかにすることで二人が今後成し遂げたいことに迫っていきたい。
― WARCでは何の事業を展開していくのでしょうか?
山本
「WARCは、一言でいうと【ベンチャー企業を支援するベンチャー企業】です。支援する手段としてはコンサルティングサービス・M&A・人財支援・投資といったオフラインの事業と、HR×テクノロジー領域におけるサービス開発を予定しています。」
石倉
「事業内容の背景には、自分自身の実体験が大きく影響しています。サイバーエージェント、アカツキ、3ミニッツの経験を通して、ベンチャー企業が急激に成長し、それに合わせて自分もハイスピードで成長していけることに面白みを感じ、この業界の虜になりました。この領域は世の中にない新しい事業を作って、新しい価値を提供して、新しい未来を作る領域だから、とてつもなく可能性に満ち溢れていると思います。沢山のベンチャー企業が生まれる一方で、課題として、コーポレートの人材が不足していることがこの業界の課題になっていると思います。特に、財務、経理などのファイナンスの業務は高い専門性が求められるため、会社の成長フェーズによって必要な人材や業務が移り変わっていきます。自分自身ベンチャー企業に個人投資するようになり、経営者を支えるコーポレートのプロフェッショナルがいるのといないのとでは、成長スピードに雲泥の差があることを強く感じました。こういった課題感を目の当たりにして、ベンチャー企業の成長に必要なコーポレート業務の支援(コンサルティング・M&A支援)や必要なコーポレート人財の供給(人財紹介支援)を包括的に行うことで、ベンチャー企業の成長を加速させていきたいと考えています。また、初期はまずコーポレートに絞っていますが、コンサル・M&A・人財紹介ともに将来的には幅広いニーズに応えられるようにできたらと思っています。」
―ベンチャー企業を支援する会社が他にもある中で、WARCの強みを教えてください。
石倉
「実際にベンチャー企業の中で、事業・組織の成長・IPO等を経験してきた自分たちがやるからこそ、他のベンチャー企業の支援も経営者・事業に寄り添ってよりリアリティをもって行うことができる点だと考えています。」
山本
「さらには、僕と石倉以外にも各領域からプロフェッショナルが集まっていることも大きな強みです。監査法人やコンサルティングファームで数多くの経験を積んでいるメンバーや、自分自身で起業し組織を創ってきたメンバー、人材紹介事業でチームをリードしてきたメンバーなど多岐に渡ります。WARCのメンバーは、これまでのキャリアの中で多くのチャレンジをしていて、その成功の裏に数え切れないほどの失敗も重ねています。経歴が全てではないですが、場数を踏んできていることは確かなので、このメンバーの経験を元にシナジーが生まれれば、厚みのあるソリューションを提供できると考えています。」
-WARCで成し遂げたい世界観を教えてください。
石倉
「日本中を見渡した時に、本当に自分のやりたいことや好きなことに携われている人はまだまだ少ないのではないか、と思います。一方で、ベンチャー企業で働く人は、自分のやりたいことをやっている人が多いし、元気でいきいきしていると思います。まだまだ、チャレンジすることをリスクに感じたり、不安に感じたりする人が多いのは、現代の風潮としてチャレンジすることが当たり前ではないからです。一歩踏み出して行動すれば人生が変わるのに、この風潮があって思いとどまってしまう人も沢山います。僕は、ただほんの少しの勇気と行動力があったことにより、価値ある経験を沢山できたと思っています。」
山本
「だからこそ、想いを持ったベンチャーの経営者に対しても、キャリアを考える個人どちらにおいても、一歩踏み出してチャレンジする機会を増やしていけるようにしたいです。そして、世の中に面白いサービスやプロダクトが生まれ続けて、日本ないしは世界がより元気になっていくようなきっかけを作れたら良いなと思っています。」
WARCの事業内容
・コンサルティングサービス事業
・M&Aアドバイザリーサービス事業
・タレントエージェンシー事業
・投資事業
・開発中のHR×Technology領域のサービス(2019年リリース予定)
(事業内容補足説明)
<コンサルティングサービス事業>
経営課題の解決から、経営管理体制の構築、財務戦略、採用戦略、IPO支援等企業成長を支援する、あらゆる領域のコンサルティングサービスを提供します。戦略策定に留まらず、ハンズオンによる実行の支援、更には、モニタリングの体制構築・成果の創出までサポートすることが特徴です。事業会社出身者やコンサルティングファームにて数々のベンチャー企業のIPO支援・コンサルティングサービス・M&Aを経験しているプロフェッショナルなメンバーが集まっています。
<M&Aアドバイザリーサービス事業>
従来型M&A支援とは異なり、M&A戦略の立案からクロージング、更にはPMIまで一気通貫でサポートすることが最大の特徴です。コンサルティングサービス事業同様、事業会社やコンサルティングファームにてM&Aを経験しているメンバーが集まっています。
<タレントエージェンシー事業>
コーポレート分野の人財紹介を専門としたエージェント事業です。各企業の成長フェーズにマッチした活躍できる人財の紹介が可能です。ベンチャー企業を中心に企業の成長に大きく貢献してきたヘッドハンターが揃っています。
<投資事業>
事業の魅力・成長性などを加味し、ニーズに応じて積極的に投資を推進します。