株式会社アビリティは、システムインテグレーション事業を中心に、Webソリューション、ネットワークソリューション、アウトソーシングサービス(SES)など、多岐にわたるITサービスを提供しています。「能力」「信頼力」「成長力」を企業理念に掲げ、エンジニア一人ひとりが安心して長く働ける環境、着実にスキルアップできる環境、そして社員同士の交流を深める環境の整備に力を入れています。
今回は、エンジニアとして20年以上のキャリアを持ち、アビリティに12年間在籍するベテランエンジニアのM.Kさんにインタビューを実施。過去の厳しい労働環境の経験から、アビリティで長く働き続ける理由、そこで見出した独自のキャリアの築き方について、深く語っていただきました。
【プロフィール】
M.Kさん
IT業界で2社の経験を積んだ後、30歳手前でアビリティへ入社し、現在12年目。WebシステムやWindowsアプリケーション開発など、.NET系の開発を中心に幅広い経験を持つ。現在はWindowsのバージョンアップに伴うテスト業務に従事し、チームの若手エンジニアの育成にも力を注いでいる。
「エンジニアが主役の会社で働きたい」——二度の転職でたどり着いたアビリティ
――はじめに、M.Kさんがエンジニアの道を目指されたきっかけから教えていただけますか?
キャリアの原点は、学生時代からのパソコン好きですね。自然な流れでIT業界に興味を持ち、「将来は好きなことを仕事にしたい」と考えていました。今から20年以上前になりますが、エンジニア系の会社に新卒で入社したのが、この業界での第一歩です。
――アビリティ様は3社目とのことですが、転職を決意された背景にはどのような経緯があったのでしょうか。
アビリティに入社する前、2社目の会社に2年弱ほど在籍していました。そこは、表向きはエンジニアの会社でしたが、実態は自社製品を売るための営業が主体でした。さらに、いわゆる同族経営で、社長のご家族や親戚が同じフロアにいるような環境でして。経営陣との距離が近いわけではないものの、独特の雰囲気にどうしても馴染むことができませんでした。
それに加え、会社の方針としてシステム開発部門が徐々に縮小されていく状況がありました。本社ではなくレンタルオフィスでの作業を指示されるなど、「エンジニアが大切にされていない」と感じることが増え、「エンジニアが主役として働ける会社に行きたい」という思いが強くなり、転職を決意しました。
――転職活動では、どのような点を重視されたのでしょうか?
正直なところ、会社の雰囲気といった定性的な部分は、入社してみないと本当のところは分からないと考えていました。ですから、まずは自分のスキルセットを活かせる環境であることを最優先にしました。具体的には、これまで培ってきた「.NET系の開発案件に携われること」。この一点を軸に、求人サイトやハローワークを通じてひたすら情報を集めました。
いくつかの企業と並行して選考は進んでいましたが、その中でアビリティが一番スピーディーに内定を出してくれたんです。もちろん、スピードだけではありません。面接を通じて、エンジニアのキャリアをしっかり考えてくれている会社だという印象を受け、入社を決めました。
帰属意識とワークライフバランス。12年間働き続けられる理由
――アビリティに入社されて12年。長く働き続けている一番の理由は何だと思われますか?
色々ありますが、一言でいうと「過去に在籍したどの会社よりも、圧倒的に働きやすい」からです。この働きやすさは、社員同士の良好な関係性と、会社がそれを支える文化にあると感じています。
アビリティはSESが事業の中心なので、多くの社員はそれぞれお客様先で業務を行っています。普通に考えれば、社員同士が顔を合わせる機会は少なくなりがちです。しかし、当社には社員同士のつながりを大切にする文化が根付いています。
例えば、コロナ禍以前は、月に一度全社員が本社に集まる「帰社日」が設けられていました。現在は形を変えてオンラインでのグループ報告会を定期的に実施していますが、こうした場で顔を合わせ、互いの状況を共有することができます。また、以前は社員旅行や納涼会、忘年会といったイベントも活発でした。これらは任意参加ですが、毎回7〜8割の高い参加率で、多くの社員が楽しみにしていたんです。現在もサークル活動などを通じて交流があり、こうした業務外でのつながりが、自然と「アビリティの一員である」という強い帰属意識を育んでいるのだと思います。
――ワークライフバランスの面ではいかがですか?
非常に恵まれていると感じています。私の場合は、ですが(笑)。案件にもよると思いますが、これまで担当してきたプロジェクトは、幸いにも休みも取りやすく、残業も少なめな現場が多かったです。
私の趣味は鉄道に乗ることで、長期休暇が取れるとすぐに「乗り鉄」の旅に出かけます。仕事から離れてリフレッシュする時間は、次の仕事への活力になるので、とても大切にしています。「息抜きって大事じゃないですか」とよく話すのですが、アビリティではそれが当たり前にできる環境があります。もちろん、これは個人の「引きの良さ」だけではなく、営業担当がエンジニアの働き方を考慮して案件を調整してくれているおかげでもあると感じています。
若手育成と新たな挑戦の先に、自身の成長を実感する
――12年のキャリアの中で、ご自身の成長を実感したのはどのような時でしょうか?
案件に没頭している最中はなかなか気づかないのですが、プロジェクトが一段落し、次の案件に移った時に、ふと「ああ、自分はこんなことができるようになっていたんだな」と、過去の自分との差に気づいて成長を実感することがあります。
特に大きな成長を感じたのは、若手の育成に携わるようになってからです。ここ数年で、3名の若手社員の指導を一人ずつ担当しました。初めて「新人をつけてやってほしい」と言われたときは、正直なところ「自分に務まるだろうか」と大きな不安を感じました。しかし、いざ始めてみると、過去に後輩を指導した経験が自然と活きていることに気づきました。新人が何に躓き、どう伝えれば理解しやすいか、といったことを先回りして考えられるようになっていたんです。
若手社員が成長していく姿を見るのは大きな喜びですし、彼らをサポートする過程で、自分自身の知識や経験が整理され、新たな視点を得られる。この経験は、私自身の成長にも不可欠なものとなっています。
過去の自分に伝えたい。「ここなら、もう一度頑張れる」
――最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。
私個人の経験から、特にお伝えしたいのは、「過去の厳しい労働環境で心が折れかけたけれど、それでもエンジニアという仕事を続けたい」と願っている方々です。アビリティは、そんな方が安心して再スタートを切れる場所だと、自信を持って言えます。
実は、私が新卒で入社した会社は、今でいう「ブラック企業」でした。22時、23時までの残業は当たり前、上司が帰るまで誰も帰れないという雰囲気。福利厚生は無きに等しく、休日出勤も頻繁にありました。そんな環境で2年半ほど働いたある日、お客様先で業務中に、過労で急に立てなくなってしまったんです。
幸い、すぐに回復しましたが、「このままでは心も体も壊れてしまう」と痛感し、退職しました。もし、当時の私と同じように、仕事に情熱はあるのに環境のせいで苦しんでいる方がいるなら、ぜひアビリティという選択肢を考えてみてほしいです。
「アットホーム」という言葉は、今や多くの企業が使うありきたりな表現かもしれません。しかし、アビリティの持つ本当の魅力は、その言葉の裏にある「社員を大切にする文化」と、それによって育まれた「確かな帰属意識」です。ここならきっと、安心して自分の能力を発揮し、エンジニアとしてのキャリアを再び楽しむことができるはずです。