2020年に株式会社PeopleX Japanを創業後、わずか数年で150社以上の採用課題に向き合い多くの成果を創出してきた採用のプロフェッショナルである。
「この人を、なぜ迎えるのか」
「誰の時間を、どう再設計するのか」
そんな問いを起点に、採用設計・業務整理・BPR・RPA導入・出資まで踏み込むスタイルを確立している。
2025年度には年商1.5億円超を見込む急成長企業。
クライアントの事業成果に直結する“設計型採用支援”で注目を集めるPeopleX Japan。
その原点には、ひとりの青年が抱き続けた「人の価値を信じる思い」があった。
本記事では、そんな宮脇さんの原体験から経営哲学、これから描いている未来像に迫る。
サッカーに打ち込んだ学生時代
― まずは、幼少期や原体験について伺わせてください。
宮脇さん:
小学生の頃からずっとサッカーに打ち込んでいて、本気でプロを目指していました。
実際に中学までは特に努力をせずとも結果がでたので、自分には才能があると思っていました。でも、部員160人を超えるサッカーの強豪高校に入学してからは、見事に出鼻を挫かれました。
― そのまま高校でもサッカーを続けた?
宮脇さん:
高校は部員160人を超える強豪校だったので、そこからが本当に厳しかったです。
「ここからプロになるぞ!」と意気込んでいたのに、部活内で一番下の4軍ベンチ。空気が入っていないボールで砂場みたいな環境で練習をする所からスタートしました。中学までの自分への扱いの差にびっくりしましたし、本当に悔しかったです。あれが、人生で初めての大きな挫折だったと思います。
ただ結果に対しては人一倍こだわりがあり、負けたくない思いが強くて、
「自主練の鬼」と呼ばれるくらいとことん練習時間を確保した上で、常に監督が好きなサッカーやチームでやるべきプレイを理解し、どういった工夫をすると上にいけるのかを考えていました。結果として高校三年生の頃には、最下位の4軍から1軍まで上り詰めるところまでいきました。
大学での迷いと、経営者を志すきっかけ
ーーそこまで頑張っていたサッカーを大学でやめたのは、なぜでしょうか。
僕はサッカーが好きと言うより、身近な人の期待に応えていきたいという気持ちが強かったからだと思います。一番身近にサポートしてくれた親に「サッカーはもういいんじゃないか」と言われたので、それ以上の動機が見つかりませんでした。
きっと僕は、「良い結果を出すと親が喜んでくれるから頑張りたい」という思いが強かったんだと思います。プロになるサッカー選手は、僕とは少し原動力が違う。
応援されるからやり続けられたんです。
― 高校卒業後はどういう進路を?
宮脇さん:
大学入試まで3ヶ月しか猶予がなく、必死で勉強した結果合格できた青山学院大学の経営学部に進学しました。でも、入学後最初の1年は完全にモラトリアムでしたね。
何を頑張ればいいのか分からない。サッカーがなくなり、自分が何者でもない感覚があって。
― そこから、経営に興味を持つようになったきっかけは?
宮脇さん:
たまたま経営学の授業で稲盛和夫さんの本と出会いまして。
自分の父親が働いていたJAL社を稲盛さんが救ったエピソードを知り、「この稲盛さんが自分の人生を救ってくれたんだ」と感銘を受けまして、自分も誰かを助けられるような経営者にならなくてはと思ったんですよね。
株式会社PeopleX Japanを創業
― 起業はどのタイミングで決断されたんでしょうか?
宮脇さん:
大学4年の1月です。第一志望の企業に落ち、やりたいことを考えた末の起業でした。
2020年1月にPeopleX Japanを立ち上げました。
― どんな支援からスタートしたんですか?
宮脇さん:
最初は「採用設計から入る支援」に絞って、支援を開始しました。
単なる人材紹介ではなく、要件定義→マーケティング→選考設計→オンボーディングまで、一気通貫で設計する支援を行う会社を目指しました。
創業1年目で30社、今では累計150社以上を支援しています。
ご紹介が多く、クライアントの信頼に本当に助けられています。
― 支援を続ける中で、見えてきた課題はありましたか?
宮脇さん:
はい。「人が力を発揮できる環境じゃない」っていう根本的な課題が多かったんです。
評価が曖昧で、仕事が散らばっていて、無駄な会議も多い。
日本は内製にこだわる文化がありますが、社員の多くは自分でなくてもいい仕事にかなりの時間を取られているものです。
仕事が100あるとしたら、その比重をその人にしかできない仕事に寄せ、それ以外の作業をAIやRPAを使って自動化したり、アウトソースする。そうして人の価値を最大化していくようなサービスも今後さらに仕掛けていきます。
― 採用から業務設計・生産性へと広がっているんですね。
宮脇さん:
そうです。採用って、本質的には「誰にどんな時間の使い方をしてもらうか」の設計なので、人だけでなく、仕事の構造自体を変えていく必要があります。
今後の展望と「1兆円企業構想」
― 今後は、どのような未来を描いているのでしょうか?
宮脇さん:
僕の目標は、年商1兆円規模の企業をつくることです。
“上場”をゴールにする会社も多いですが、僕にとってはあくまで通過点。
社会構造に本質的なインパクトを与えるには、それくらいのスケールが必要だと思っています。
― 採用支援の枠を超えて、社会課題への取り組みへ?
宮脇さん:
はい。PeopleX Japanは「採用の会社」ではなく、
「人の力を最大化するために必要なことは全部やる会社」へ進化させていきます。
すでに1社へは出資も行っていて、今後は業務自動化サービスの開発や事業投資もしていく予定です。
たとえば、人的リソースの配置最適化、業務の可視化ツール、評価制度の仕組み化など、
“組織の生産性インフラ”になるようなプロダクト群をつくっていきたいと思っています。
― どんな組織体制を目指しているのでしょうか?
宮脇さん:
今後は、事業会社とファンドの両輪で拡張していくつもりです。
1つは自社で事業を立ち上げる「事業推進組織」、
もう1つは、出資先を支援する「伴走型ファンド」。
この2つで、“ヒト・カネ・仕組み”のすべてを支援できる体制をつくっていきます。
― 社会に対しては、どんなインパクトを目指していますか?
宮脇さん:
僕は「日本の生産性を底上げするには、“人材を活かす構造”を変えるしかない」と考えています。
多くの人が、自分の力を発揮できない場所で働いている。
このギャップを構造から変えていきたい。
僕たちがやっているのは、「人が本来の力を発揮できる環境を増やすこと」。
採用も教育も評価制度も、全部同じ根っこにあります。
― 最後に、PeopleX Japanとしてどうありたいと考えていますか?
宮脇さん:
「人の力を信じ続ける会社」でありたいです。
働くことに価値がある。人の時間には意味がある。
それを前提に、採用・仕組み・業務設計、すべてに向き合っていきます。
“働く”ということに、もっと希望が持てる社会をつくりたい。
そのためなら、採用もRPAも投資も、全部やる。
それが、PeopleX Japanのスタンスです。
少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひ一度お話ししましょう。
あなたの挑戦を、私たちは心から楽しみにしています。