この記事では、自社プロダクト「MPPCreator」についてご紹介します。
・「MPPCreator」とは?
・お客様から評価いただいているポイント
・今後の展望
についてお話しして参りますので、「日本の製造業を支えるプロダクトに興味のある方」や「自社プロダクトをさらに成長させる挑戦がしたい方」はぜひ最後までご覧ください。
「MPPCreator」とは?
「MPP Creator」(Multi Purpose Process Creator)は、製造をする上で欠かせない部品や工程(BOP)を管理・構築するためのツールです。
シムトップスがDX化を目指す製造業は、図面を起こす「設計部門」とそれを元にものづくりを行う「製造部門」の2つの分野に分けることができます。
設計部門で扱う「EBOM(*1)」という情報と、製造部門で扱う「MBOM(*2)」という情報、一つのものを作る工程において必要不可欠な情報であるにも関わらず、情報として分断されていることがほとんどで、製造業における一つの課題となっていました。
それらの情報を繋ぎ合わせ、ハブのような役割を担っているのがMPPCreatorです。
(*1)EBOM(Engineering Bill of Materials):「設計部品表」とも呼ばれ、製品を設計する際に必要なすべての部品、素材、その他の構成要素を詳細にリストアップしたもの。製品を構成する各部品の仕様、数量、関連する部品との関係などが記載されており、設計者が製品を正確に理解し、設計するための基礎となる。
(*2)MBOM(Manufacturing Bill of Materials):「製造部品表」とも呼ばれ、製品を実際に製造する際に必要な部品や組み立て情報をリストアップしたもの。このリストには、製品をどのように、どの順序で組み立てるか、使用する部品や材料の詳細などが記載されている。
「BOP」とは?
「BOPプロセスエディターシステム」と聞いても、ピンと来ない方がほとんどですよね。
どんどんニッチな話になるので、大枠だけでも理解していただければ十分です(笑)
「BOP」とは、Bill of Process の略称で、「製品を作るためのレシピ」と考えると分かりやすいです。
今回は、「BOP」をわかりやすく「インドカレー」に例えてみます。
【材料】(=BOM)
【作り方】
1.フライパンを2台用意する
2.タマネギとマトンを切る
3.炒めて、最後にトマトを入れて煮込む。
上記の方法では、料理の素人に美味しいインドカレーは作ることができないですよね。
「どれくらいのサイズのフライパン?」「何cmの幅できる?」「何分炒める?」と言う部分まで具体的に記載し、誰でも美味しいカレーを作ることができるレシピこそがBOPです。
「MPPCreator」が生まれた背景
ー属人化が問題視されていた製造業界
シムトップスの歴史から見ると、DIRECTORに継ぐ2つ目のプロダクトである「MPPCreator」はDIRECTORの機能も一部備わっており、当時DIRECTORを導入してくださっていた企業様からの強い要望のもと生まれました。
もともと日本の製造業には熟練工が多く、人の頭の中で工程を管理するという「人」ありきの製造が行われてきました。
ところが近年では、人材も足りなくなってきており、後継者の育成が必要とされるようになってきました。先ほどの「レシピ」の話を思い出していただきたいのですが、材料表(BOM)だけでは素人がカレーを作ることはできません。製造業における素人でも熟練工と同じクオリティでものづくりができるように、作業の手順を可視化したツールが求められるようになり、「BOP」の重要性が評価されるようになりました。
このような背景から、BOPのような製造プロセスを管理・構築するためのツールとして「MPPCreator」が誕生しました。
「MPPCreator」が選ばれる理由
最近のDXの流れの中で、日本の製造業が一貫した品質を維持するために、製造プロセスを管理・構築することの重要性が改めて評価されています。
BOPを専門的に管理できるツールは、「MPPCreator」以外にないため、その点は、特に支持されていると思いますね。また、現場目線での開発を徹底的に重視しており、現場業務に根付いた操作性の良さも「MPPCreator」が選ばれる理由の一つです。
*操作画面イメージ
導入後に、お客様から評価されているポイント
ー膨大な部品構成の製造プロセスを一元化し、ロスの低減が実現!
MPPCreatorが生まれるきっかけとなった企業では、1〜2年かけて大規模な製品を製造する過程で、膨大な部品構成の製造プロセスを一元管理できるツールを導入しました。このツールの導入により、素材から出荷までの一連の製作・検査プロセスを視覚的に管理できるようになっただけでなく、一連のプロセスに技術情報や指示書、記録を関連付けることが可能となりました。その結果、指示書の発行漏れや記録の準備が計画的に行えるようになり、準備忘れや手待ちによるロスが低減しました。
やはり、評価されるポイントは「操作性」と「機能性」です。
さらに、経験豊富な技術者による充実したサポートサービスも好評です。技術者がシステム導入を支援することで、お客様の導入を成功に導きます。
今後のビジョンについて
「MPPCreator」を、日本の製造業を支えるプロダクトとして、さらに進化させ続けたいと考えています。ひいては、日本の製造業が世界でNo.1になれるよう、「MPPCreator」も成長していけたら良いですね。
少しでも興味を持ってくれた方は、シムトップスで一緒に日本の製造業の成長に貢献しましょう!