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今後検索エンジンはオワコンとなるのか?そしてサイト制作者はどうなっていくのか?

100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。

今日も複業メディア「ウィズパラ」で取り上げたテーマ「今後検索エンジンはオワコンとなるのか?そしてサイト制作者はどうなっていくのか?」についてお話していきます。(元記事:https://wizpara.com/2772/)

最近、Webサイトの運営者やWebサイトのマーケティング施策を行っている担当者からオーガニックアクセス減少傾向にあるとの多くの声が聞こえてきます。

これはたまたまそれらのサイトの施策が失敗しているというよりは、Webサイト全体としてアクセスを集めるのが難しくなっていることを表しているようです。

また、これは最近に始まったことではなく、数年前からGoogle検索エンジン経由でWebサイトへアクセスを集めるのが難しくなってきていることを現場担当者は肌で感じ取っているようです。

昔はWeb上でのプロモーションと言えば、検索エンジン一択で、ホームページも良いものを作れば作るほどダイレクトに集客に良い影響が返ってきたものですが、時代は変わってきているようです。

理由はいくつかあり、それぞれあとで詳しく考察します。

この傾向が続けば、Webサイトにてプロモーションを行う事業者やWeb制作者、Webマーケティング業者などにとって大きなアゲインストとなります。

また検索エンジン大手のGoogleも自社のビジネスにとって今は未曽有の危機な状態にあると自覚があるようです。

今日は検索エンジンはもうオワコンなのか?そして検索エンジンでアクセスを集めるためにWebサイトを制作することを生業にしているWeb制作者は今後どうなっていくのか?というテーマで考察してみたいと思います。

集客のためにホームページでアクセスを集めにくくなっている理由

私は職業柄多くの、SEO施策事業者やWebサイト運営者、Web制作者と情報交換を行いますが、やはり多くの事業者が検索エンジンとくにオーガニック検索(広告ではない検索)経由でのアクセス集めに苦戦をしているようでした。

要因はいくつか考えられますが、昨今の劇的な環境要因の変化として下記が挙げられます。

SERP(検索結果ページ)構造の変化

SERP(サープ)とは、Search Engine Result Pageの略で、検索エンジンで検索した結果が表示されるページを指します。

SERPには、有料の検索広告と自然検索結果の両方が含まれ、ウェブサイト、画像、動画、注目スニペット、ショッピング結果など、さまざまな形式で表示されます。

SERPの構成は検索エンジンによって異なりますが、その目的はユーザーに最も関連性の高い情報を提供することです。

SERPは、Webコンテンツ制作や集客で重視されており、アクセスやCVに大きく関与しています。
基本的にはサイトは上位に表示されたほうがユーザーの目につきやすく、流入の増加につながります。

SERPの表示機能は常に更新されており、常に最新情報の把握が必要になります。
また、同一キーワードでもスマホとPCでSERPは異なることが多いので注意が必要です。

このSERP(検索結果ページ)構造の変化が、多くのWebサイトからアクセスを奪う要因となっているのが、昨今、Webサイト運営者やSEO事業者の頭痛の種となっているというわけです。

それは具体的にはどのような理由なのか見ていきましょう。

検索結果の「ゼロクリック検索」増加

ゼロクリック検索とは、ユーザーがGoogleの検索結果ページ上で必要な情報を得られるため、他のWebサイトにクリックする必要がなくなる状況を指します。

これは、検索クエリに対する即時回答が検索結果に直接表示される「Featured Snippet」や、「知識パネル」「答えボックス」などの形で提供されるためです。
具体的には、以下のような要素が原因となっています。

Featured Snippets:Googleがユーザーの質問に対する最も関連性の高い部分を抽出し、ページ上部に表示します。
これにより、ユーザーは他のサイトにアクセスすることなく、答えを得ることができます。

知識パネル:右側に表示されるパネルで、企業や有名人、テーマに関する基本情報が表示されます。
これも同様に、クリックせずに情報を得ることが可能です。
天気予報、翻訳、為替レート:検索結果にこれらの情報が直接表示され、ユーザーは他のウェブサイトを訪問しない傾向があります。

Googleも他のサイトのコンテンツから情報やコンテンツを収集して、自らのコンテンツ(検索結果ページ)内に表示しているわけですから、サイト制作者・コンテンツ配信者にとってみれば面白くないのは当然で、コンテンツの盗用にあたるのではと考えるのも無理はありません。

検索広告(Google Ads)の増加

Googleは広告を検索結果ページの上部に多く表示するようになっており、これもオーガニック検索結果へのアクセスを減らす要因です。

特にモバイルでは、画面の上部が広告で埋め尽くされてしまい、ユーザーが自然検索結果に到達するまでにスクロールしなければならないことが多くなっています。

これにより、オーガニックなWebサイトへのトラフィックが減少しています。

また広告と一目でわかればいいのですが、通常のコンテンツと見分けがあまりつかず、実際にはGoogleを潤す広告なのに、実際の検索結果と勘違いしてクリックしてしまうケースも多いでしょう。

AIによる検索結果の高度化

GoogleはAIを活用した検索結果の提供を強化しており、ユーザーの検索意図をより正確に予測し、関連性の高い情報を提供する能力が向上しています。
これにより、ユーザーがより迅速に必要な情報を得ることができる一方で、検索結果ページでのコンテンツ消費が完結し、Webサイトのアクセスが減少することにつながっています。

検索結果から別のサイト/ページに遷移せずに求めている回答をAIが提供してくれるわけですからね・・・。

サイト制作者、コンテンツ配信者としてみれば、非常に苦しい時代に突入しているわけです。

Googleが自社のプロパティを優先

Googleは、検索結果ページで自社のサービスやプラットフォームを優先的に表示することが増えてきています。

検索エンジンプラットフォームですからね、検索結果を自社の利益に直結するようにコントロールすることが簡単にできてしまいます。

具体的には以下のような事例があります。

Googleの各種プラットフォームが全てのWebサイト運営者の競合になっている

◆Youtube・・・Googleが運営するYouTubeは、動画関連の検索で非常に優先的に表示されます。
例えば「料理レシピ」や「製品レビュー」といったクエリでは、他の動画プラットフォームやサイトに先んじてYouTube動画が上位に表示されることが多いです。
これにより、他の動画提供サービスやレシピサイト、ブログのアクセスが減少します。

◆Google Map・・・ローカルビジネスや地元の情報を検索すると、Googleマップが最初に大きく表示されます。
これには、地域のビジネス情報、レビュー、営業時間などが直接表示されるため、他のディレクトリサイト(YelpやTripAdvisorなど)や個々のビジネスのWebサイトにアクセスする必要が少なくなります。

◆Googleショッピング・・・商品に関連する検索では、Googleショッピングが非常に目立つ場所に表示されます。
Googleショッピングは広告を優先して掲載するため、他のオンラインショップやアフィリエイトサイトがオーガニック検索結果の中で目立たなくなります。
これにより、他の小売サイトや価格比較サイトのアクセスが奪われています。

プラットフォームビジネス最強ですよね。
大きなシェアさえ占めてしまえば、あとから自社の利益を上げることは、いかようにでもなります。

Googleの「ナレッジパネル」と「答えボックス」が多くのWebサイトからアクセスを盗んでいる?

Googleは検索結果ページで、特定のクエリに対して「ナレッジパネル」や「答えボックス」を表示し、ユーザーが詳細な情報を得ることができます。
これにより、ユーザーは他のWebサイトにアクセスすることなく、Googleの提供する情報だけで完結できるようになります。

ナレッジパネル:企業、人物、映画、イベントなどの基本情報が右側に表示され、これによりWikipediaや他の情報サイトへ行く必要が少なくなります。

答えボックス(Featured Snippets):質問に対してGoogleが自動的に抽出した回答がページの上部に表示されます。

これも、ユーザーが検索結果をクリックしてWebサイトに訪れる機会を減らす要因となっています。

うーん、コンテンツの盗用、アクセス泥棒と見えるのは自分だけでしょうか?

Googleが表示させる広告自体も競合になっている

Googleは、検索結果ページの上部や下部に多くの広告を表示しています。

これらの広告はしばしばGoogleの自社サービスやプロパティを宣伝しており、さらに多くのクリックをGoogle側に集中させています。

特にショッピング関連のクエリや旅行、宿泊などのカテゴリーでは、Googleの広告や提携プロパティが強く押し出され、他のサイトがオーガニックで目立つのが難しくなっています。

正直、Googleは独禁法違反なんじゃないの?

Googleが自社のプロパティを優先していることに対して、独占禁止法違反の可能性が議論されています。

Googleが検索市場で圧倒的なシェアを持っているため、こうした行動は競争を制限し、他の企業やWebサイトに不利な条件を押し付けるという批判があります。

EUでは、Googleに対して反トラスト法違反で巨額の罰金が科されたケースもあり、他の地域でも同様の問題が取り沙汰されています。

ちなみに自分もGoogleは完全に独禁法違反だと考えています。

まはや検索エンジンは世界全体のインフラのようなものなので、特定の企業が有利になるためにアルゴリズムが組まれることに非常に危機感と嫌悪感をおぼえてしまいます。

検索エンジン以外のプラットフォームの台頭

そして集客のためにホームページでアクセスを集めにくくなっている理由のもうひとつは検索エンジン以外のプラットフォームの台頭です。

ひと昔はWebプロモーションと言えば、Webサイトを作ってSEO施策やリスティング広告を打つという以外にあまり選択肢はなかったのですが、いまは世間の人が情報を調べたり購買行動を起こすときに触れる情報源のプラットフォームが実に多様化してきています。

たとえば今まで検索エンジンでのみ、旅行先や飲食店、商品の情報を調べていたのが、代わりにYoutubeで調べる人が増えたり。

旅行先を調べる術が、実際の口コミを参考にするためにTwitterやInstagramで検索する人も実に増えています。

またこれらSNSに関しては、ユーザーが自発的に情報を検索していなくても興味に沿って自動的に情報が、じぶんのもとに届くようなアルゴリズムになっているため、もはや検索すらせずに購買行動を決定するなんてことが起き始めています。

そして、ここにきてChatGPTをはじめとするAIの台頭です。

これらAIのクォリティは極めて優秀で、質問に対する最適解を常に一瞬で提示してくれるので、今までの検索エンジンのように検索してから検索結果の中から必要な情報を探すという手間が省けます。

これは検索エンジンユーザが減るのも納得の時代の流れですよね。

しかも検索エンジンはマネタイズに必死で、検索結果はGoogleが儲かるための広告やGoogleに利益をもたらすサービスへの流入を促す検索結果ばっかり・・・。

・・・もうGoogleの終わりも近いな・・と感じざるを得ません。

Googleの検索エンジンの衰退は加速するのが確定・・・ではWebサイト制作者はどうしていく?

せっかく多くの労力を割いてWebサイトを制作し、その後もSEO施策のためにさらなる労力を割いたとしても、ひと昔前とは労力に対するリターンが少なくなっています。

そしてその傾向はさらに強まることがほぼ確定しています。

しかも、今はWeb制作者にわざわざ依頼しなくても、ウィザードを進めて必要事項を入力しキレイなイメージ画像を登録する程度でかなりキレイなWebサイトが簡単に作れてしまいます。

Webサイトの制作者は、完全にニーズは無くならないまでも、単純なサイト制作以外に生業をシフトしていく必要があるでしょう。

しかし他のSNSやWebプラットフォームでプロモーションをかけるためのスキルは、Webサイトを制作するのとはまったく別のスキルが求められるわけで、適性しだいで全てのWeb制作者が行えるわけではないでしょう。

現にわたくしざき山は、動画(Youtube)プラットフォームには、適性が無いと早々に見切りをつけ手を出していませんし、SNSプラットフォームも同様です。

自分の場合は、あえてWeb/インターネット以外のフィールドに活路を見出すべく、新しい生業の種をまきつづけています。

検索エンジンがこのままオワコンになっていくのと同じように、Youtubeをはじめとする動画プラットフォームや、Twitter・InstagramをはじめたするSNSプラットフォームもいつか終焉を迎えるものです。

フリーランスには復業をつねに意識してスキルのアセットアロケーションを最適化していくことが求められます。

もしくは順境の時、じぶんのスキルが稼ぎまくれるときに稼ぎまくって、優良な金融資産に回し経済的自立を達成してしまうというような戦略も必要でしょう。


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