100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスの山崎レモンサワーです。
今日も複業メディア「ウィズパラ」で、発信した「最新のGoogle検索エンジンアルゴリズムの傾向から読み解く、これからフリーランスはどう行動していくべきか?」というテーマで話をしていきます。(元記事:https://wizpara.com/1797/)
自分は13年前にフリーランスとして独立したときから、数々のメディアやブログを立ち上げて、アクセス解析を行ってきました。
当時は今に比べ比較的、アクセスが集めやすかったのを憶えています。
気合を入れてある程度の量のコンテンツを作りこみ、狙ったキーワードを適切な頻度、含ませておけば、今よりはるかに簡単に、狙ったキーワードで上位表示を達成できた時代が、確かにありました。
当時からGoogleの検索アルゴリズムは大きな変遷をとげてきました。今では当時通用したアコギなSEOテクニックなどは、むしろ逆効果・・・ペナルティとして検索順位から消えてしまう事でしょう。
当時は、SEOテクニックに長けた、一部のものが検索者が求めていない低品質なWebページの順位を、意図的にコントロールして上位表示できていた状態とも言えます。
今は、Googleアルゴリズムのアップデートが繰り返された結果、検索順位を意図的にコントロールして、低品質なページを上位表示しようとすることは、ほぼ不可能になりました。
検索エンジンを利用する検索者にとっては、非常に使い勝手が良くなっているといえますが、Web制作者やマーケターにとっては、非常に難しい時代になってきたと言わざるを得ません。
過去から今現在までの、Google検索エンジンアルゴリズムのアップデート動向をおってみましょう。
過去から今現在までのGoogle検索エンジンアルゴリズムアップデートの変遷
ベニスアップデート
2014年12月に実施されたアップデート、非常に大きな影響を及ぼしたアップデートです。
このアップデートは、検索するユーザーが検索した場所に応じて、検索結果を表示させるという内容のアップデートです。
例えば、「ラーメン屋」や、「マッサージ」などのキーワードで検索した場合、それまでは、どの地域で検索しても、検索結果は一律でしたが、東京で検索すれば東京のラーメン屋や、マッサージ店が表示され、沖縄で検索すれば沖縄のラーメン屋や、マッサージ店が表示されるという具合です。
パンダアップデート
パンダアップデートは、2015年7月に実施された大規模アップデートです。
このアップデートは、ひとことで言うとコンテンツの品質を評価するアップデートなのですが、ここでいう品質が高いというのは、「オリジナリティが高い」ということになります。
このころ、問題視されていた、コンテンツ盗用したサイトに対する対策で、これらの他のサイトからコンテンツをコピーしたり、少しだけリライトしただけのようなサイトの評価を下げ、オリジナルでコンテンツを発信してサイトを保護するのが目的のアップデートです。
ペンギンアップデート
このアップデートは2016年9月に実施された大型アップデートで、ひとことでいうとサテライトサイトやペイドリンクやリンクファームからの悪質なリンクからの評価を無くす、もしくはペナルティを与えるというものです。
いわゆるブラックハットの外部SEO対策に対抗して講じられた措置です。
その他、クローキングやリッチスニペットの不正利用などへの対策・ペナルティなども実施されています。
RankBrain
このアップデートは、2015年初期に実施された大型アップデートで、断片的なキーワードによる検索ではなく、自然な言語による質問、例えば「沖縄に旅行するとすれば、一番、安く行ける時期はいつですか?」のような、あたかも人に対して質問するような、検索の仕方で、検索できるアルゴリズムの事です。
このころから、AI(人工知能)が、存分に駆使されてきているということでしょう。
クオリティアップデート
2015年5月に実施された大型アップデートで、パンダアップデートとおなじく、コンテンツの品質を評価するアルゴリズムのアップデートです。
パンダアップデートはページごとに評価されたのに対し、このアップデートはサイト全体に評価が影響します。
モバイルフレンドリーアップデート
2015年から2016年にかけて実施されたアップデートで、ひとことで言うとスマホに対応していないサイトの評価が下がるアップデートです。
最近では、スマホで閲覧される割合の方が断然多くなってきましたから、PCサイトのまま放置されているサイトは、おのずと検索順位が落ちてしまいます。
スマホに対応するやり方として、PCサイトの他に、スマホサイトを用意し、閲覧環境を判別して切り替えるやり方と、ひとつのページをレスポンス化して、どちらの環境でもデバイスの横幅に応じて、見やすいレイアウトに動的に変化させて表示させるやり方の2通りあります。
インタースティシャル広告アップデート
2015年~2017に実施されたアップデートで、ページ全体を覆うような広告を表示させるページの評価を下げるアップデートです。
たしかに閲覧者としては、あの手の広告は非常に煩わしいですよね。
当然のことながら、誤クリックを誘導するような、悪質な広告誘導などもペナルティの対象です。
日本語検索アップデート
2017年2月に実施されたアップデートで、日本語検索を対象としたクォリティ評価のアップデートで、当時、問題となっていたキュレーションサイト対策としてなされました。
とくに医療情報など、ユーザーの生活に深刻な影響を及ぼす内容のページが、根拠が無く薄い内容で上位表示されていたことが、特に問題視されていました。
このアップデートで、多くのキュレーションサイトや、メディア、アフィリエイトサイトが駆逐されていきました。
健康アルゴリズムアップデート
2017年12月に実施されたアップデートで、前述のアップデートとおなじく、医療や健康に関する情報を、さらにこまかく精査してフィルタをかけるためのアップデートです。
医療テーマ以外にも健康、お金や生活に関わるキーワードは、「YMYL](Your Money or Your Life)と呼ばれ、人の将来的な幸福や健康、金融にまつわる情報のことを指す、これらのジャンルの情報はとくに、細かく慎重に精査され、不確かで信頼性のない情報は検索結果に表示されないようなアルゴリズムとなりました。
このころから、個人はメディアを立ち上げたり、ブログやアフィリエイトサイトを作る際は、このジャンルだけは避けた方がいいという流れになりました。
スピードアップデート
2018年から実施されているアップデートで、ページの表示速度が遅いページの評価は、早く表示されるページより評価が下がるというアップデートです。
Local Search Update
2019年11月に実施されたアップデートで、検索の際にニューラルマッチングという、検索キーワードが含まれていなくても対象ページが表示させる機能を持たせた検索技法です。
Core Web Vitals
2020年に実施されたアップデートで、メインコンテンツが読み込まれる時間や、ユーザーが最初に行ったアクションに対してブラウザが反応するまでの時間、意図せぬレイアウトのズレがどのくらい発生したかなど、UX(ユーザー体験)・ユーザビリティを考慮した評価項目の導入です。
昨今のE(専門性)ーA(権威性)ーT(信頼性)を考慮した評価付け
Googleから発表されている品質評価ガイドラインでは、E-A-TというGoogleが考える高品質なコンテンツの概念がかかれています。
「E」は「Expertise」、専門性のことで、より専門的な知識が詳細な内容で書かれているかの指針で、
「A」は「Authoritativeness」、権威性の事で、より権威のあるところから発出されている記事であるかどうかの指針で、
「T」は「TrustWorthiness」、信頼性の事で、信頼のおけるソース、エビデンスがあるかどうかなど、情報が信頼のおけるものであるかどうかの指針です。
フェイクニュースが社会問題となっていますからね、当然、Googleも対策に乗り出した結果ということになるでしょう。
これらGoogleのアルゴリズム動向を踏まえ、フリーランスはどのように行動していくべきか
これまでのGoogleのアルゴリズムのアップデートと、ガイドラインを紹介してきました。
昔に比べ、フリーランスが、個人やチームとして、メディア運営やクライアントのサイトのマーケティングを施策を行っていく際の難易度は、格段に上がっています。
とくにGoogleの「品質評価ガイドライン」で重要視している「E-A-T」のとくに「A」(権威性)の部分では、フリーランスのような個人では、なかなか補完できるものではないからです。
個人におけるマネタイズの中で、ブログによるアフィリエイト、アドセンスでのマネタイズがオワコンであると言われる理由がわかる気がします。
これらを踏まえて、個人であるフリーランスがとるべきは、
ジャンルを徹底的に精査し、扱ってはいけないジャンルには手を出さないという事が挙げられます。
「YMYL」を避けるのはもちろんのことながら、なるべく「E-A-T」を補完できるジャンル・手法でWebマーケティングを実施していく事です。
「E-A-T」の特に、「A」(権威性)を補完しようと思ったら、権威のある大手の企業や機関からの依頼で、記事を寄稿したり、サイトを制作するのが、一番早いでしょう。
Webの仕事をしている以上、Googleのアルゴリズムの動向を無視して仕事をしていく事は難しく、常に自分の仕事のあり方も変化させていく必要があるということです。
最後に、Googleは数々のアップデートを繰り返す以前から、ユーザーにとってより有益で、オリジナルのコンテンツを評価するという、原則的指針とも呼べることを繰り返し発しています。各アップデートに対して小手先のテクニックを施すのではなく、Googleは、よりたくさんの人の役に立つ、オリジナリティのある情報を発信すれば、おのずと露出を高めてくれるわけです。