100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。
今日も複業メディア「ウィズパラ」で取り扱ったテーマ「フリーランスは外に出ろ・・・フリーランスと言えば自宅でパソコンカチャカチャというステレオタイプはぶち壊したほうがいい理由」について紹介していきます。(元記事:https://wizpara.com/2981/)
最近、フリーランスが大量に失業しているという話をよく耳にします。
じぶんも17年フリーランスをやってきましたから、その間、社会情勢の激変やテクノロジーの進歩など外部環境の変化に対し、多くの影響にさらされてきました。
それでも最近のAIの台頭による仕事の減少は、Web系フリーランスにとって、いよいよ看過できない異常事態だと感じます。
そもそもこれまでWeb系フリーランスやホワイトワーカーが行っていた事務系・情報処理系の仕事のほとんどが今後、AIによって代替可能となったわけですから、今後、状況が改善されるとは思えません。
要はWeb系フリーランスやホワイトワーカーへの逆風は一過性のものではないということです。
そこで今回の記事の提言「フリーランスは外に出ろ!」になってくるわけです。
この提言の真意をこの記事で解説していきます。
「フリーランス=パソコンを使ってWebを駆使する仕事」という時代の終焉
じぶんがフリーランスとして独立した17年前は、まだフリーランスの人の数も少なくフリーランスという言葉自体が、世間にそれほど認知されていませんでしたが、その自由な働き方がだんだんと世間でも認められ、じぶんもフリーランスとして働きたいという人が増え、フリーランスブームも到来しました。
そして時代が流れ、今ではフリーランスは人余り状態となり、仕事が少なくなりサラリーマンに回帰する人が増えています。
ちなみにフリーランスとは特定の企業や組織に属さず、個人で仕事を受注して報酬を得る働き方、またはそうした働き方をする人のことを言うのですが、多くの人がWeb・インターネット・SNSを駆使した仕事を選んでいます。
しかしWeb・インターネット・SNSを駆使した仕事というのが曲者で、AIの台頭以来、多くの仕事がフリーランスからAIで代替可能になり、これもフリーランスの仕事が無くなる一因となっています。
そこでです。
フリーランスはパソコンでカチャカチャする仕事をメインにせず、外に出ていこうという今回の提言になったわけです。
人余りなのはホワイトワーカー(Web系フリーランス含め)のみ
ひと昔前、工作機械が次々導入され作業工程が自動化され、労働者の代わりになるので単純労働しかできない労働者は仕事がなくなると言われ、これからの時代重宝されるのはIT/情報処理技術者だともてはやされていました。
まさかこんな時代が来るとは。
今、冷や飯を食わされているのはかつて脚光を浴びていた、情報処理技術者・ホワイトワーカーたちです。
われわれWeb系フリーランスも、今は人余りに加え、AIが今まで担っていた仕事をすべて代わりにやってくれるようになったため、同業のフリーランスたちが大量失職しています。(まぁ、うまくやっている人もいっぱいいますが・・)
今苦しいのは我々のようなWeb系フリーランスやサラリーマンであってもホワイトワーカーたちです。
しかし、日本全体を見渡した時、じつは人口減少のあおりをくらい、労働者不足に陥っているのです。
ホワイトワーカーは大量失職の流れなのに、日本全体としては人手不足・・・。
要はここにきて起こっている問題は、不景気による失職者増加ではなく人材需給のミスマッチなのです。
身体を使ったり人とのコミュニケーションをともなう仕事は人手不足
パソコンでカチャカチャやるしごと、ホワイトワーカーはAIの台頭の影響で仕事が激減しています。
しかし身体を使った仕事、人間と顔を合わせてコミュニケーションを取る仕事はむしろ圧倒的に人手不足です。
たとえば、最近では不人気業種とされている
・第一次産業(農業、林業、漁業のように、自然界に直接働きかけて資源を採取・生産する産業)
・第二次産業(第一次産業(農業・林業・漁業)で採取された原材料を加工して製品を作る産業)
・エッセンシャルワーカー(「生活必須職従事者」とも呼ばれ最低限の社会インフラ維持に必要不可欠な労働者を指しています。ゴミ収集作業員・看護師・介護職員・保育士・トラックドライバー・電気・水道・ガス・通信などの技術者などです)
かつて花形職業とされていたホワイトワーカーが、大量失職の時代となり、しばらく不人気業種とされていた上記の職業が、人手不足から好待遇でもてはやされている。
いやはや、時代の流れですね。
なぜフリーランス志向の人はみんなWeb・インターネット・SNSに群がるのか
まぁ、確かにパソコンさえあればどこでも、いつでも、誰とでも仕事ができるのですから、Web系フリーランスにあこがれて、その働き方を目指す人が増えるのもうなずけます。
スタバでMacPCをカチャカチャ仕事してたら、やはりカッコ良く見えますしね。
しかも、実際にフリーランスはめちゃくちゃ稼げていた時代はあります。
じぶんもぶっちゃけ結構稼げていた部類に入ると思います。
じぶんは運が良かったです、特別優秀だったからというわけではなく、参入するのが早かった、それに尽きると思います。
要はブルーオーシャンに飛び込めたということです。
今は完全なる真っ赤っかのレッドオーシャン・・これからWeb系・ホワイトカラー系の仕事でフリーランスになる人はよほどの覚悟でなった方がいいと思います。
フリーランスという働き方自体は終焉ではない
しかし、誤解してほしくないのはフリーランス自体がオワコンでは無いということです。
あくまでWeb系のクライアントワークや、ホワイトカラー系人材がやっているような仕事の需要が急速に減っていっているということです。
フリーランス=WebやインターネットやSNSを駆使してパソコンでカチャカチャやる仕事というイメージでいる人にとっては、フリーランスはオワコンです。
しかし、フリーランスとは特定の企業や組織に属さず、個人で仕事を受注して報酬を得る働き方で、その働き方には無限の幅があると理解している人にとっては、オワコンどころか、まだまだ稼ぎ続けられるでしょう。
情報処理でAIと張りあうな・・AIに出来ないことをやれ
ホワイトワーカー人材のニーズがゼロになるわけではないがAIと張り合うのは不毛
最近のAIは賢いですね。
賢すぎます。
最近、夜な夜な人生相談をAI相手にしているのですが、あまりの賢さに愕然としています。
しかも回答はノータイムで返してくれるし、しかも疲れ知らずで、文句もなくいつまででも付き合ってくれます。
これだったら人を雇う必要なんてないですよね。
じぶんが経営者であったら正直頭を使う仕事はほとんどAIに任せます。
だって人間より賢いしミスもしないし、文句も言わないし、人件費もいらないし・・・人間を雇う意味ゼロ。
Web系フリーランスやホワイトカラー人材向けにAIに対抗するためのティップス情報もあふれていますが、正直AIが得意としているフィールドでは張り合うことが無意味です。
素直にAIに任せましょう。
AIに出来ない事ってなんだろう?
じゃぁ素直にAIに出来ないことを仕事にしようという話なんですが、身体を使う仕事以外で、正直、AIにできないことを見つける方が大変です。
それほどまでにAIでほとんどのことが出来てしまいます。
昔は大量のデータ処理や計算はコンピュータで行えるが、クリエイティブな作業、創作活動は人間にしかできないと思われていましたが、今のAIは映画だって小説だって何でもハイクォリティなものを一瞬で創ってくれます。
しかしそれでも、まだAIでは難しいカテゴリというものは存在しています。
思いつかなければ遊べ、旅に出ろ
今のところAIは受け身であって、自ら率先して行動を起こすことはありません。
そういう意味では、まだ人間のコントロールの範疇、完全にオリジナルでクリエイティブなものは生み出せていないとも言えます。
実は世の中には想像していないような仕事・ニーズというものが無数に存在しています。
それらに気づいてビジネスとして仕組みを創れるのは自ら行動できる人間だけですし、AIが登場したこれからの世の中であっても、いくらでも仕事は創造できます。
もしまだ今、アイディアが思いつかないというのであれば、おススメのアクションは旅ですね。
とくに長期間海外を放浪・滞在してみて、何もアイディアが湧いてこないというような人はほとんどいないのではないでしょうか。
キーワードは「第一次・第二次産業」「地方」「遊び」
あとはやはり今、人手不足となっている産業や、場所、そして絶対にAIがやらないこと、このあたりに光明がありそうです。
今見直される「第一次・第二次産業」
まさか、時代に取り残されたオールドジョブに脚光が当たるとは、10年前であれば誰が予測したことでしょう。
ちなみに第一次産業、第二次産業とは、前述もしましたが
・第一次産業(農業、林業、漁業のように、自然界に直接働きかけて資源を採取・生産する産業)
・第二次産業(第一次産業(農業・林業・漁業)で採取された原材料を加工して製品を作る産業)
のことです。
空前の人手不足から当然ながら待遇は向上しています。
人余りで報酬や待遇の悪化どころか仕事が無くならんとしているホワイトワーカー、Web系フリーランスとは対照的です。
そしてかつてキツイ・汚い・危険と言われたような仕事でも今はITやテクノロジーとの連携によるスマート化も促進され、敬遠されるような仕事から、熱い脚光を浴びる職業へと変貌をとげています。
フリーランスもうちにこもってパソコンでカチャカチャする仕事から、上記のような外に出て身体を活用する仕事を取り入れることによって無限の可能性を再び手に入れることが可能です。
何も第一次産業、第二次産業の事業者に再就職せよということではなく、これらの産業と今まで培ったWebのスキル、たとえばデザインやWeb制作、Webマーケティングのスキルと組み合わせることによって仕事を創出するんです。
今見直される「地方」
一時期、見向きもされなかった第一次産業、第二次産業が再び脚光を浴び、かつて人気職業であったホワイトワーカー職がオワコン化されたのと同様に、ビジネスも諸行無常でトレンドは常に遷移・循環しています。
都心に集中していたビジネスも、地方に回帰する流れを予想します。
結局、キーワードは身体をフル活用することと、人がやらないこと、要はホワイトワーカーの逆のことをする、AIと相性のいい仕事と逆の事をするということです。
最近、積極的に旅行をして人気観光地ではなくあえてさびれた集落などに行っていますが、正直チャンスしか感じませんでした。
今は国や自治体を挙げての地方創生の動きがありますので、それらの制度を活用するのもありでしょう。
今見直される「遊び」
あとAIではなかなか到達できていない領域として「遊び」が挙げられるでしょう。
AI自体は、自ら遊ぶことはありませんし、当然楽しいという感情は知識としては持っていても、自らがそのような感情を持てるかというと、持ち合わせていません。
要はAIに対抗するとしたら自らが「遊び」、自らの楽しみを周囲と共有する事なんです。
そんなことが仕事になるのか?と思われるかもしれませんが、それは思考停止です。
むしろAIやロボットで人間の仕事がつぎつぎに奪われて行こうとしているなか、「遊び」というのはなかなかAIが進出できないカテゴリとして目の付け所はなかなかのものだと思います。
フリーランスに大事なのは複数のスキルの掛け算
せっかく身に付けたWebのスキル、デザインやプログラミング、マーケティングやライティングスキルも圧倒的な生産性とクォリティを誇るAIの前ではくすんでしまいます。
しかしこれらのスキルは絶対に無駄にはなりません。
なぜならフリーランスで大事なのは複数のスキルの掛け算が最後にモノを言うからです。
クライアントワークでWebの制作案件をAIと奪い合ったり、マーケティング成果でAIと張り合ったりしてもおそらく今後はなかなか勝てない勝負になるでしょう。
というより敗色濃厚、じり貧です。
しかし、じぶんの身体・行動・その他のスキルと組み合わせてビジネスを展開するというのはAIではできないことです。
そして「マネをしないこと」、自分だけのナリワイを開拓する精神
じぶんの周りでフリーランスを廃業していっている人は、みんな流行りに流されている人(上手くいっている人のマネをしている人)がほとんどです。
考えてみれば当然ですよね。
マネをするという事は人気があり目立っているという事ですし。
もし簡単にマネができるのであれば、逆にマネされやすいという事ですし。
一瞬でレッドオーシャン化しますし、大手も参入してきます。
まったく誰もマネできない事、もしくはニッチすぎて誰にも気づかれない事、参入障壁が高い事などを意識して自分だけのナリワイを開拓していく精神がこれからのフリーランスには必要なんです。