100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。
今日も複業メディア「ウィズパラ」で取り扱ったテーマ【「優れるな異なれ」を体現しているセンス抜群の注目フリーランスを紹介します】(元記事:https://wizpara.com/2964/)についてご紹介していきます。
フリーランスはいま、まさに冬の時代が到来しています。
じぶんの周りのフリーランスも収入が大きく減少している人が多く、廃業してサラリーマンに回帰する人が増えています。
理由はふたつ。
フリーランス志望の人が増えたため、限られたパイを奪い合うライバルが増えたため。
そしてもうひとつが、高性能AIの登場でフリーランスが担っていた作業の多くをAIで代替可能になったためです。
冬の時代ではあるのですが、やはりじぶんはフリーランスの働き方に人生救われましたし、これからもフリーランスを続けますし、多くの人にもフリーランスの働き方の素晴らしさを知って活躍してほしいと考えています。
この冬の時代にフリーランスとして活躍するには2つの道があります。
ひとつは競争で勝つこと。
もうひとつは他者と異なる事で競争をしないことです。
競争で勝つことが相当厳しくなってきています。
もうひとつの道を選ぶことを強くお勧めします。
今日は「優れるな異なれ」を体現しているセンス抜群のフリーランスを紹介したいと思います。
「優れるな異なれ」を体現しているセンス抜群の注目フリーランス5選
佐々木加絵さん(青ヶ島のフリーランス/デザイナー・ユーチューバー)・・・誰も参入できない自分にしかできない仕事創出の見本
人口140人ほどの小さな島、青ヶ島出身という稀有なバックグラウンドを最大限に活用され、観光ガイド、YouTube、デザイン業、旅館業まで、ハードル高めな環境を逆手に取って活躍しているフリーランスのかたです。
青ヶ島はじつは東京都で、日本で一番少ない人口の市区町村である青ヶ島村でもあります。
空路はなくいわゆる二次離島で八丈島から舟を乗り継ぐか、八丈島からヘリでも行くことが出来ます。
ヘリは予約困難で、船は波や天候のコンディション次第で欠航や接岸せずに引き返すなどもあり、なかなか上陸難易度が高めの島です。
じぶんも一度、観光で訪れたことがありますが、非常に旅行する難易度が高い島です。
そしてもちろん生活する難易度も高めです。
そんな青ヶ島で大活躍しているのが、佐々木加絵さんなのです。
ちなみに今は結婚されて佐々木という苗字は旧姓になっているみたいですが、ここでは馴染みのある佐々木さんとさせていただきます。
そしてこの佐々木加絵さんこそ「レアであることを武器にする」その発想と体現の極み、センスあるセルフプロデュースの塊です。
「普通とは違う生き方を選び、それを芸術にする」。極地に生きながらも、情報発信とデザインで唯一無二の存在になっています。
まずはYoutubeでの活動、青ヶ島チャンネルというチャンネルを企画・撮影・演者・編集すべてをおこなっており、非常に楽しく青ヶ島の魅力を伝えています。
またすごく更新頻度も高く、非常に見やすい事でも有名です。
Youtubeのマネタイズが上手くいっているだけでなく、佐々木加絵さんは島でコワーキングスペースの開業、ご実家の民宿の手伝い、島の配送業、ガイド業も担い、島のプロモーションサイトの運営とオリジナルグッズの物販、さらにはゲストハウスの開業へむけて活動されているそうです。
さらにさらに、青ヶ島村の村議会議員になったそうで、まさに青ヶ島生まれ・青ヶ島在住というレアなカードとご自身の稀有な才能を組み合わせた、他のフリーランスがなかなかにマネできない今回のテーマにぴったりな活躍を見せてくれています。
青ヶ島で活動するというのは一見不便でビジネス上のデメリットになりかねないのですが、佐々木加絵さんはこの一見不便で商売には不向きな環境を完全にプラスに転換しています。
むしろ青ヶ島という場所は、誰でも気軽に住めるという場所ではないため、参入障壁が高く、佐々木加絵さんはこの島で唯一無二、代替不可能なキーパーソンになったわけです。
個人のビジネスという意味でも凄いですが、人口不足・自治体消滅危機が叫ばれていた青ヶ島にとっては、佐々木加絵さんはまさに救世主と言える活躍なのです。
安田現象(フリーランス/アニメ作家)
自らの3DCGスキルと叙述力を掛け合わせ、短篇アニメを一人で制作している方です。
映像アートの新進気鋭のアーティストです。
YoutubeやTikTokなどSNSの総フォロワー数は600万を超えます。
安田さんは独立後すぐに短編アニメ作品『メイクラブ』『異世界システム』を制作し、2020年のCGアニメ大賞を受賞するなど、そのスピードとクオリティは群を抜いています。
長編アニメ『Make A Girl』の制作では、クラウドファンディングで目標額の2倍以上を集めるなど、個人の力を最大限に引き出したセルフプロデュース力も注目されます。
“完全ワンマン体制”で作り上げる映像美に挑む姿から、“優れたプロフェッショナル”というより“異なる表現者”としての強さを感じさせます。
sakiさん(フリーランス/PRディレクター)
sakiさんはファッションPRを手掛けるクリエイターで、アイウェアや帽子など小物にこだわりを持ち、自らの世界観を発信しています。
Instagramでは“自分が好きなもの”を第一に投稿し、反応より本質を重視するスタイルを貫いています。
そのセンスは単なる趣味ではなく、日常と仕事を地続きに紡いで表現するザ・自己プロデュースのお手本です。
“いいね”ばかりを狙わず、自分が“好き”と思える美学を貫いている。
そんな感性こそ、テーマの「優れるな、異なれ」に通じます。
アンドロイドのお姉さん(フリーランス/YouTuber)
アンドロイドのお姉さんはご自身を「フリーランスのアンドロイド」とセルフブランディングし、独自のキャラクターで圧倒的な差別化を実現しているフリーランス/Youtuberの方です。
“アンドロイドがニッチな旅に出る”という、他に真似できないコンセプトで根強いファン層を獲得しています。
まさに「優れたプロ」ではなく、「異なり続ける存在」としての強烈な個性を発揮し続けています。
確かにこれは唯一無二のコンテンツ・・・なかなかにマネできないですよね。
Webデザイナー / 小林さん(@pulpxstyle)
小林さんはTwitterで、画像を極力使わずCSSだけで装飾するテクニックなど、独自の視点でWebデザインTipsを発信しているフリーランスWebデザイナーの方です。
同業から絶大な信頼を受けるその専門性と一貫性は、まさに情報の“尖り”そのものです。
流行りに流された“何でも屋”とは一線を画すスタイルが、「異なる価値」として輝いています。
なるほど、数多いるWebデザイナーでもじぶんの専門性と武器を明確にして尖らせ続けることでこんなにも存在感を放てるのか・・・脱帽です。
Kotetsu Nakazato(フリーカメラマン・ライター)
Kotetsu Nakazatoさんは「どこにも所属しない」「社会の枠組みでカテゴライズされるのが嫌い」という強い信念のもと活動しているクリエイターの方です。
自分で撮影した写真や執筆した文章がすべて本人の責任であることを重視し、ポートレートやZINE制作など、表現の根っこから「自分らしさ」を貫いています。
自らテーマを持ってコンテンツ(ZINE「ダンセーカイホー」など)を作るその姿勢には、異質な誇りを感じます。
なぜ競争に勝つことではなく、人と異なる事を目指すのか?
答えはシンプルです。
昔より競争がシビアになっているからです。
インターネットがここまで普及する前は、競争は自分の身が置かれたエリア内で勝てば良いだけでした。
商店であれば、半径数km圏内での競争に勝てば食べていくことができましたが、インターネットが浸透した現在ではAmazonのような外資の超巨大な相手とビジネスで競争をしなければならず、正直勝つのは難しいです。
別に商店に限った話ではなく、フリーランスであっても昔は活動している地域にいるクライアントから依頼が来たものでしたが、今はクラウドソースのようなWebサービスもあり、全国・全世界のフリーランスが競合となっています。
要はインターネットの普及はクライアントの対象を増やしてくれもしましたが、競争相手を無限に増やす事にもなったのです。
昨今の貧富の差が激しくなっているのも、民主主義の仕組みとインターネットの浸透が組み合わさることで一部の成功者が富を集める構図が加速しているからと考えられます。
そこで、大事になってくる戦略が競争に勝とうとじぶんのスペックを上げる事ではなく、他者と異なることをして競争をしないという戦略なんです。
他者と異なったフィールドに身を置くことで、競争は生まれなくなります。
誰とも競争しないフィールドでは、じぶんがナンバーワンでオンリーワンです。
そのフィールドにニーズがあるのであれば商売はこの上なくやりやすくなるはずです。
人と異なれない人へのアクションプラン
人と異なるのがこれからの世の中でフリーランスとして活躍するためのキーワードだとして、どうすれば人と異なれるのか?
人と異なれない最大の要因は「人生経験不足」です。
世の中は広く、人に知られていないニーズというものが無限に存在しますし、無ければ新しく創造することも可能です。
インフルエンサーの意見を鵜呑みにして人のマネばかりしても、人と異なる事は達成できません。
人と異なる道を進むうえでおススメのアクションプランを紹介します。
・世界中を旅する(留学する)
・全く知らない世界・業界を取材・体験してみる
・ユニークな人を見つけて話を聞きにいってみる(時間を奪う以上、見返りを用意するように)
・そもそもはじめから人と異なれるはずがないと覚悟し、10年はさまざまな業界で働く
・珍しい趣味を見つけ始めてみる
・日々の行動が同じものにならないよう日々違う店に通う
・違うエリアに定期的に移り住んでみる
・読書で違う価値観を取り入れる
・世の中にないまったく新しいものを創造する訓練をする
そのようなところだろうか。
正直、成功者のマネをしたり、成功のロールモデルをなぞった方が楽だ・・・。
しかし、今後の世の中では人と異なった方がアドバンテージが大きくなり続けていくのは間違いなさそうだ。
人からマネをされない参入障壁を意識する
しかしせっかく人と異なる事で成功をおさめてある程度稼げるようになったとしても、そこがオアシス・楽園であれば他者も同じくそこに参入してきます。
そこで大事になってくるのが参入障壁です。
誰でも簡単に参入できるビジネスは一時、稼げたとしても一瞬で他の人にマネをされて稼げなくなります。
参入障壁とは何でしょうか?
参入障壁にはつぎのようなものがあります。
・初期投資に大きな資本力が必要(フリーランスには関係なし)
・国の許認可が必要(競合の無制限の参入が防がれる)
・ブランド力、信頼性
・先行者優位、ネットワーク効果(ユーザーが多いほどサービスの価値が増すため後発が逆転しにくい)
・スケールメリット(規模が多いほど競争には優位、フリーランスには関係なし)
・技術、ノウハウ
・縁故、コネクション
・その人しか持てない固有の条件(住んでいる場所、カリスマ性、才能、先天的資格、家族構成、実家の稼業)
などなどです。
なかには大企業しか使えない、フリーランスには関係ないものもありますが、フリーランスであっても意識して活用できる参入障壁というものもあります。
参入障壁でじぶんのビジネスを守る事ができれば、人と“異なった”存在でありつづけることができるわけです。