成学社の教室長ポジションは、教育業界が未経験の方も活躍し、多くの生徒を成績アップや志望校合格に導いています。
なぜ、未経験でそんなことが可能なのでしょうか?
もちろん社員の努力もあるのですが、理由はもう一つあります。
それが「教育技術研究所」。
今回は、この教育技術研究所がどんなことをしているのか、どのようにして多くの合格実績を出しているのかを、個別指導統括本部 教務課長の岡田さんにお聞きしました。
【岡田さんプロフィール】
新卒で成学社に入社し、大学受験専門のブランドに配属。合格実績を中心に着実に成果を上げ、エリアマネージャー→ブロックマネージャーとキャリアアップ。現在は、個別指導全ブランドの教務に関わる全範囲を統括管理する部門の責任者を務める。
膨大なデータを集めて開発された学習指導ツール
早速ですが、教育技術研究所ではどのような業務が行われているのでしょうか?
教育技術研究所では、大きく二つの軸で業務が行われています。
学習指導と進路指導のツール開発です。
一つ目の学習指導のツールをつくっていく上で、まず行うのがデータ分析です。
・定期テストや模試の成績
・合格者の使用教材と授業カリキュラム
・Lapテスト(確認テスト)の結果
・自社オリジナルテストの結果
・入試問題
・合格した学校
これらのデータから、志望校に合格するために必要な共通項を抽出し、学習ツールに落とし込んでいきます。
その結果、同じ学校を目指す生徒にどのようなカリキュラムを組めば志望校に合格できるのかがわかります。
志望校にあわせてテンプレート化されたカリキュラムを、生徒の成績に合わせて個別最適化させることで、適切な学習指導が行えるというわけです。
膨大なデータをもとにツールが開発されているのですね!これなら、確かに未経験の方でもすぐにカリキュラムを作れそうですね。
そうなんです。
人の手だけでカリキュラムを作ろうとすると、どうしても担当者によって質の差が出てしまったり、時間がかかったりしてしまうんですよね。
ツールで自動化することで、質の均一化が図れて効率化にもつながります。
教室長の経験に依存しない質の高い学習指導のノウハウを、すべての生徒にきちんと届けることを主眼において開発しています。
ほかに、学習指導面で行われていることはありますか?
教育技術研究所では、授業で使用する教材の作成も行っています。
教材は、多くの生徒が弊社オリジナルのテキストを使用して学習をしています。
例えば「ライトパス英語」というシリーズのテキストであれば、高校1年生の基礎から始めて、最終的には難関私大のレベルまで到達できるように細かくステップを踏んで学習ができるようになっています。
実は、市販の教材でここまで細かく学習できる教材がなかったので、オリジナルで作成したという経緯があるんですよ。
あとは、Lapテストの作成も行っています。
Lapテスト?
Lapテストは、弊社オリジナルの確認テストです。
授業ごとにLapテストを行い、習った内容の理解度をしっかり確認できるようにしています。
このLapテストも、全国の定期テストや入試の問題分析をもとに作成されています。
例えば学校の数学の定期テストについては、カバー率83%となっていて、これは理論的にはLapテストで満点がとれていれば全国どこの学校の定期テストを受けても83点以上は得点できる、ということなんです。
※カバー率とは、各学校の定期テストに出題される問題がLapテストにどれだけ反映されているかを表した数値です。各教室では各学校の定期テスト後、Lapテストと実際に出題された問題を照らし合わせて、Lapテストと定期テストの問題が、類似問題も含めてどれだけ合致していたかを調べ、毎年「S-CUBE」という点数アップシステムに反映しています。
それはすごいカバー率ですね…!
カバー率を保つ、あるいは伸ばしていくために、常に問題の入れ替えを行っています。
進路もボタン一つで的確に指導できる
二つ目の進路指導のツールはどのように開発されているのでしょうか?
進路指導についても、まずはデータ分析を行います。
学習指導と同様に、合格した学校や模試の偏差値などのデータを踏まえて、どのように進路指導を行っていけばよいかがわかるように開発されています。
例えば「難関私大マッチングソフト」は、
・受験科目、模試成績、志望学部系統
・オリジナルテストの結果
・通っている教室の立地
これらの情報を組み合わせることで、教室長がボタン一つ押すだけで、おすすめの大学・学部・受験日程や併願先が表示されます。
高校入試でいうと、「内申点換算表」というものもあります。
高校のランクによって内申点や入試本番の点数をどれくらい獲得しなければならないかが違ってきますから、それらを教室長がすべて覚えるのはかなり大変です。
ですので、
・志望高校の情報
・生徒の内申点
・模試の成績
これらの情報と、内申点を踏まえて入試で何点取らないといけないのかを自動算出できるツールを開発しています。
教育技術研究所が大きく貢献する、知識の共有
もし教育技術研究所がなければ、教室長にどんな負担がかかると想定されますか?
知識の共有ができないことが一番の負担になると考えています。
弊社は広範囲に教室を展開していて規模も大きいので、いろいろな成功例や失敗例があるんですよね。
それを教育技術研究所が知識として集約して、各教室の教室長が参考にできるようになっていますが、そうでなければ教室長それぞれの経験のみに頼ることになってしまい、個人差が生まれてしまいます。
また、知識や経験が浅いと、せっかく来ていただいた入塾希望者の方に上手くご案内できなかったり、カリキュラムを作成できなかったりといった問題も出てくるでしょう。
スケールメリットを活かして、誰がどの教室にいても最適の学習指導ができるようにしていく。
教育技術研究所は教室運営をサポートしてくれる、必要不可欠な存在ですね。
教室長のリアルな困りごとが教育技術研究所での仕事に役立つ
教室長から教育技術研究所に異動される方もいると伺ったのですが、その場合、教室長で培った経験はどのように活かせますか?
現場でツールを実際に使用して、指導を行っていた経験そのものが役に立ちます。
開発を進めていく上で、現場の意見を反映させることはとても大切な作業です。
ですが、私自身はフリーステップでの教室長の経験がないまま今の立場にいるので、最初は何もわからなくて。
このツールはどういう風に使われているのか、教室長や講師は何に困っているんだろう、とか。
ですので、逐一教室に電話をかけて、ようやく理解ができて一歩進めるというような感じだったんですね。
教室長の経験があれば、困りごとを踏まえてどのように改善したら良いかがリアルにわかるので、教育技術研究所でも存分に活躍できると思います。
今回は、教育技術研究所で行われていることをご紹介しました。
教育業界が未経験の方でも教室長として働ける理由に、納得いただけたのではないでしょうか。
「これなら自分も教室長に挑戦してみたい」と思っていただいた方、もしくは「教室長を経て教育技術研究所で働いてみたい」と思われた方、「話を聞きに行きたい」ボタンよりぜひ一度お話してみませんか?
↑岡田さんのプライベートを少し公開。教室長も教育技術研究所も、ワークライフバランスを充実させられます!