こんにちは!アルファメイルの佐藤です!
今回お話しさせていただくテーマは『血管』についてです。
血液を運搬するための管と言えば単純ですが、生命活動を維持する上では最も重要な器官の一つでもあります。
それでは早速見ていきましょう!
血管と血液循環の仕組み
さて、まずは血管の構造と血液循環の仕組みについて解説いたしましょう。
主に血管は「動脈」「毛細血管」「静脈」の3つに大別することができます。
動脈とは、心臓から送り出される血液が初めに通る血管で、高い血圧に耐えるために壁が厚くなっております。
毛細血管は、全身に張り巡らされる非常に細かい血管。
薄い壁を通して栄養や酸素を組織に送り込んだり、二酸化炭素や老廃物を取り込んで処理する器官に運ぶ役割がございます。
静脈は、心臓に血液を戻すための血管で、動脈よりも壁が薄く、一部の静脈には血液の逆流を防ぐ弁があります。
ちなみに、成人の血管を全て繋ぐと約10万kmにも及び、その内9割以上が毛細血管でございます。
血液の循環の過程をまとめると以下の通り。
- 心臓から動脈を通って血液が送り出される
- 細動脈と呼ばれる細かい動脈に枝分かれする
- 細動脈から毛細血管に繋がり、栄養と酸素を組織に届ける
- 二酸化炭素などを取り込んで細かい静脈である細静脈につながる
- 細静脈からより多くの血液が集まる太い静脈につながる
- 静脈から心臓に戻る
このような過程で血液は全身を巡り、各組織で栄養素と老廃物を交換しながら循環しているのです。
男性機能と血管の関係について
ここでは、血管がどのように男性機能に関わるのかをご説明いたします。
男性器は「海綿体」と呼ばれる細かいスポンジ状の血管が集まった器官。
”勃ち”はこの海綿体に血液が送り込まれることで発生しますが、海綿体に送り込む血液の量をコントロールしているのは血管の伸縮機能なのです。
まず性的情報が脳の中枢神経から陰茎に伝わると、血管弛緩物質である一酸化窒素(NO)が分泌されます。
この一酸化窒素の働きによって男性器の大元である「陰茎深動脈」が緩むことで、血液が海綿体に流入可能となるのです。
つまり、男性機能が働くためには血管の伸縮機能が正常である必要があります。
血管の機能が低下すると十分な量の血液が海綿体に送られず、男性機能も低下してしまうのです。
血管の機能を低下させる原因
血管の機能は様々な要因により低下することが考えられます。
悪化すると男性機能が低下するだけでなく、動脈硬化が起こり心筋梗塞や脳梗塞など様々な重大な疾患を発症する可能性もあるのです。
では、どのような事が原因で血管の機能は低下してしまうのでしょうか?
代表的な例を順番に見ていきましょう。
偏った食生活
人間の健康状態の大部分は食事によって決定されます。
当然血管も例外ではなく、食生活が悪いと血管の機能は低下してしまうのです。
特に動脈硬化のリスクを高めるのは、血中の中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロール が基準値より高い脂質異常症と、高血糖である糖尿病。
その原因として、食生活の偏りが挙げられます。
ジャンクフード を始め、コレステロールや脂質、糖質が高い食べ物ばかりの食生活は、血管の健康状態を損ねるのです。
予防するためには、野菜や海藻などの食物繊維やビタミンを多く含んだ食べ物をバランスよく摂取することが大切でございます。
過度な飲酒
実はお酒は適量であれば血行の促進効果から動脈硬化の予防にもなり、むしろ健康に良いと考えられております。
しかし、過度な飲酒は別のお話。
飲みすぎると高血圧や肝臓の中性脂肪の増加などの悪影響を及ぼします。
高血圧とは血管に高い圧力がかかり負担をかけている状態。
肝臓に脂肪がたまりすぎると「脂肪肝(肝臓における脂肪の割合が30%以上の状態)」となり、インスリンの働きが鈍くなってしまいます。
インスリン抗体性と呼ばれるこの状態では、血中の糖がうまく代謝されず血糖値が高まります。
つまりお酒の飲み過ぎは、「高血圧」と「高血糖」を引き起こし、血管にダメージを与えてしまうのです。
喫煙
喫煙が健康に悪いのは周知の事実ですが、中でも血管には特に悪影響を及ぼします。
タバコに含まれるニコチンは、血管凝縮作用のあるトロンボキサンA2(TXA2)を遊離させる働きがあり動脈硬化のリスクを高めます。
さらにインスリンの分泌と働きを阻害し血糖値を上昇させるだけでなく、カテコールアミンの分泌により中性脂肪の合成を促進。
LDL(悪玉)コレステロール を増加させHDL(善玉)コレステロールを激しく減少させる作用もあるのです。
そして含まれる一酸化炭素は血中のヘモグロビンと結びつき、酸素の運搬を阻害します。
これはヘモグロビンが、酸素よりも一酸化炭素と結びつきやすい性質を持つためでございます。
この状態になると、ヘモグロビンを増加させるために赤血球成分が過剰に作られ、その結果血液がドロドロになってしまうのです。
このように、喫煙は血管に大きな害悪となるのです。
運動不足
運動不足も血管の機能を著しく低下させてしまいます。
運動が不足すると必然的にエネルギーの消費量が減少します。
摂取した糖や脂質が代謝されず余ることで、血糖値と中性脂肪が増加し、糖尿病と脂質異常症のリスクを高めるのです。
さらには、筋肉を動かさないと血管の運動性が失われ柔軟性が低くなり、機能低下に繋がってしまうのです。
予防には息が切れない程度のウォーキングなどの運動が効果的。
継続することで血管内皮細胞が活性化され一酸化窒素(NO)の分泌を促進し、健康を維持するのです。
睡眠不足
睡眠不足も血管を健康に保つためには避けるべき要素です。
睡眠が不足すると大きなストレスがかかり、血管の健康に悪影響を与えるのです。
そのメカニズムには「自律神経」が深く関わっております。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、緊張状態では交感神経、リラックス状態では副交感神経が優位に働いている状態です。
この内ストレスが加わると交感神経が働く緊張状態となるのです。
緊張状態では血管は収縮して血圧が上昇するため、ストレスの蓄積は高血圧の原因になるのです。
さらに、血圧や血糖を上昇させる副腎皮質ホルモンやアドレナリンの分泌も促進します。
つまり睡眠不足は、ストレスの蓄積によって高血圧と高血糖を引き起こし血管にダメージを与えるのです。
健康的な生活習慣が何よりも大切
血管は私たちの生命活動の鍵を握る存在。
ケアを怠ると、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾患を引き起こします。
実際に我々日本人の死因の上位には、心疾患やの脳血管疾患と血管が原因の病気が連なります。
これらの予防のためには、やはり健康的な生活を送ることが第一。
バランスの整った食事をとり、適度に運動し、十分な睡眠時間を確保することが何より大切なのです。