こんにちは!株式会社藤和設計採用担当です。
本日は、城東事務所の有賀さんにインタビューをしてまいりました。
「土地家屋調査士としてのキャリアアップ」
についてお話しして参りますので、未経験から手に職を付けたい方や土地家屋調査士の将来性が気になる方はぜひ最後までご覧ください。
土地家屋調査士の資格取得でキャリアアップにつながるのはなぜでしょうか。
①:土地家屋調査士は法的な独占業務を担う専門資格であり、信頼性が高い
②:資格がキャリア・収入アップに直結する
③:藤和設計では資格取得を全面的にサポートしている
ー土地家屋調査士は法的な独占業務を担う専門資格であり、信頼性が高い
有賀:土地家屋調査士は、国家資格のなかでも比較的ニッチな部門です。弁護士や司法書士と並ぶ国家資格8資格に分類されていますが、認知度はあまりありません。土地家屋調査士の仕事をそもそも想像できる人も少ないでしょう。
受験者数も比較的少ないため、初心者の人も狙いやすい資格ではないかと考えています。有資格者数で比較すると、弁護士が4万5,000人、司法書士が2万3,000人に対して、土地家屋調査士は全国で約15,000人しかいません。
現在も活躍している土地家屋調査士は、年齢層が高いことが特徴です。50代でも若いと言われるほど、60~70代の土地家屋調査士が現役で活躍しています。その環境の中で、20~30代が資格を取得すれば市場の中では希少価値が高くなります。
現在有資格者の多くが高齢者のため、資格試験も少し基準が緩やかになっているのではないでしょうか。土地家屋調査士の合格率は10%を切っていましたが、令和6年は11%でした。
土地家屋調査士の資格を取得すると、土地家屋調査士会に登録すると開業もできます。詳しく言うと、新しい支店を開業するときにその土地家屋調査士業務を担う人材として活躍できます。ちなみに資格を取得すると、弁護士と同じように先生と呼ばれます。
資格を取得すると、測量後の隣接者との境界について話し合うときに、住民から信頼を得られます。神経質な近隣住民の方だと、資格者ではないと嫌がることも稀にあります。とはいえ、土地家屋調査士の仕事がなくなることはまずありません。相続不動産を売却するときにも、測量が必要です。新築の登録をできるのは土地家屋調査士のみです。
土地家屋調査士の仕事は、不動産登記の中でも表示登記を扱う仕事です。不動産は、登記簿に土地や建物の広さや所有者が登録されています。登記簿を新しく作ることができるのは、土地家屋調査士のみです。
社会的役割として、不動産の流通を円滑かつ安全にすすめることが求められます。
今後多死社会を迎えるにあたり、相続不動産の測量のニーズは高くなっていきます。また相続登記の義務化になったため、直近でも増えるのではないかと言われています。
ー資格がキャリア・収入アップに直結する
有賀:資格を取得し登録すると、月収が5~15万円程度、年収で60~180万円程度アップします。社内でも数少ない資格者になるため、希少価値の高い人材として扱われるためです。当社には、各支店に1名、本社に3名の土地家屋調査士が活躍しています。
資格を取得すると、会社に所属して調査士として活躍する、自身の事務所を開業する方法があります、当社の場合は、支店としてグループ企業のような形で事務所を立ち上げられます。当社は30年を超え、行政にも知名度がある企業のため、ネームバリューを活かして仕事ができるでしょう。
支店の場所は、都市部になることが多いでしょう。もちろん、土地家屋調査士の仕事は、全国各地の土地の売買に関わるため、地方でも需要があります。しかし、流通が盛んなエリアは東京や大阪などの都市部に限られるため、土地家屋調査士の仕事も同様に都会に密集しています。
また当社は、境界確定と開発いわゆるディベロッパー部門があり、それぞれ半分ずつの売上を上げています。そもそも境界確定から開発まで一気通貫で取り組む事務所はほとんどありません。大手測量事務所で合っても、開発の許認可、特に高低差のある現場を開発設計できる会社は限られています。
当社は測量だけでなく、土地を開発する事業者とも仕事ができる点は魅力だと考えています。案件の幅も大きく、業務範囲が広いためキャリアアップにもつながるでしょう。一気通貫でできる土地家屋調査士はほとんどいないため、市場での希少価値を高められます。
ー藤和設計では資格取得を全面的にサポートしている
有賀:当社では、土地家屋調査士の資格取得のために、専門学校へ通う30〜40万円の費用を全額補助しています。ただし、未経験で入社してすぐの1年間は、仕事を覚えてもらうことが優先となることが多いです。
資格取得と新しい仕事を覚えることを並行すると、二兎を追う者は一兎をも得られません。私が所長を務めている城東事務所では、現在入社3年目のスタッフが専門学校に通っています。そのスタッフは仕事を一通り覚えた2年目の夏から通い始めました。
土地家屋調査士の試験は、毎年10月にあります。大体の受験生は、前年の8~9月から勉強をスタートします。
また、専門学校に通っているメンバーに対しては仕事の割り振りや労働時間への配慮を行っています。資格の専門学校は土日のどちらかが通学の日、平日は自己学習及びWeb講座受講のカリキュラムが組まれていることがほとんどです。
土日に立ち会いが入ってしまったときは、別のスタッフが立ち会いに行く等、工夫しながらできるだけ勉強時間を確保します。私は仕事に追われてしまい、合格するまでに7回も受験することになってしまいました。
他にも本社で、入社7年目のスタッフが土地家屋調査士の試験を受けています。勉強時間が取れずに2回ほど不合格になってしまったため、残業を出来るだけさせずに定時で帰しているそうです。
土地家屋調査士は、試験合格までに1,000~1,500時間が必要だとされています。毎日3~4時間、365日勉強をする必要があります。受験勉強のように根気強く頑張らないと合格できません。
資格試験の勉強が実際の仕事にもつながるため、スキルアップできます。