こんにちは。Stapleの企画開発室/プランナーの谷野夏羽です。
このnoteでは、学生時代からインターンとしてStapleに関わり、その後新卒で入社した私の仕事の内容や、Stapleに新しく立ち上がった「プランナー」というポジションについてお話しします。
谷野 夏羽 | NATSUHA TANINO
2001年岡山生まれ、岡山育ち。瀬戸内の温暖な気候とは相反する、せっかちな性格。高校卒業と同時に瀬戸内のスタートアップ企業で3年間のインターンを経て、地元の宿泊施設の開業・オペレーションスタッフに携わり、ホテル業界の奥深さを知る。さらなる勉強のために、総支配人などの宿泊施設で責任を任されている方を育成するプログラム「GM GYM」の事務局に約2年弱携わる。23年8月から株式会社Stapleでインターンを開始し、大学卒業後、新卒で入社。「議事録取りと、球拾いは得意です」と言い回りながら新卒1年目を絶賛奮闘中。社会人になると同時に上京し、人の密度が高すぎる東京で、逆に人見知り&インドアが加速しているのが最近の悩み。
岡山大学 グローバル・ディスカバリー・プログラム 卒業
インターン時代、社会人0.5年目として積み重ねてきた小さなこと
地元・玉野市の一番好きな場所
私は、生まれも育ちも岡山の生粋の岡山人。エメラルドグリーンに輝く瀬戸内の海と澄んだ青い空に囲まれた穏やかな場所で育ちました。そんな故郷の穏やかなイメージとは少し異なり、私は幼い頃からせっかちでエネルギッシュな性格。昔から目立ちたがり屋で、何かしらのリーダー職に立候補しまくったりと、みんなとあえて異なる選択をしたりしていました。(笑)
そんな尖った性格のまま育ち、アルバイトとインターンの違いもよく分からないまま、謎にインターンにこだわり続けた大学時代。高校を卒業してすぐに入社したスタートアップ企業から始まり、インターンだけでも6社ほどの企業で働かせてもらいました。時には営業したお客様に自分がサービスを提供したり、前夜にいきなり頼まれたビジネスコンテストに代打で出場してみたり、1ヶ月で20本のイベントを一人で捌いてみたり、、。プログラム化されたインターンシッププログラムではなく、自分次第で裁量権や業務内容が変わる環境下に大学4年間身を置いていたことで、誰よりも自分の存在意義を意識する癖がついたように思います。
インターン時代に流した数多の涙の中でも、一番苦しかったビジネスコンテスト時代(笑)
分からないことが分からない、と向き合い続けた大事な半年間の思い出です。
そんな中で一番最初に身につけた汎用的なスキルが、「球拾い」と「議事録取り」でした。(笑)
誰にも拾われていないタスクを拾ってはすぐにパスを渡したり、参加している全会議の議事録を取ったり。そんな誰にも気づかれない小さなことを続けていくうちに、「なぜこのボールが落ちているのか?」「誰にどうやってパスすると効率がいいのか?」という問いが生まれ、そこから会社の構造や業務の効率性を意識しはじめるようになりました。そうすると、次第に会議を目的通りに進めるためにコントールしはじめたりと、全体像が見えてきて、当事者意識を自ずと持てるようになったと感じます。
今やAIに取って代わる業務なのであまり偉そうなことは言えませんが(笑)、それでもこのスキルをバカにできないな、と思う瞬間は今でもたくさんあります。自分にできることとできないことを瞬時に見極め、全体の中でまずは現在地を把握する。そして、ゴールを見据えた時に、今日、自分がやるべきタスクに落とし込めるまで考え続けると、自分の価値やコストがどう生まれているのかをちゃんと線が繋がって、自分で理解するようになる。そうやって、未熟ながらも自分がこの瞬間に価値を発揮できることを探してきたインターン時代でした。年齢的にも社会的にもまだ社会人ではないけれど、社会人0. 5年目のような感覚だったなと思います。
ホテルでの初めての仕事は開業、そこからStapleに至るまで
宿泊業界との最初の出会いは、地元の宿泊施設の開業インターンに応募したことでした。
現場は3ヶ月前の開業準備真っ只中、完全に未経験の大学生が応募時の「インターン」という言葉に誘われ、とんでもないタイミングの現場に入ってしまったと笑えるのは、今だからできる話。当時は知識/経験不足による不安と焦りで、ホテルの勉強と目の前の開業準備を並行していた苦しい時期でした。一方で、ホテルのことを学べば学ぶほど深みに入っていく感覚に楽しさも感じ、おじいちゃんおばあちゃんに毎日車で送迎という無茶なお願いで怒られながらも、大学の夏休み期間のほとんどを捧げるほど熱中していました。
開業経験を経て、ホテルのことをもっと広く深く学びたくて、当時お世話になっている方に「GM GYM」の存在を教えてもらい、運営・事務局という形で参加しました。そこでは総支配人や料理長、本社の方々が参加しており、現場を引っ張っていくために必要な要素を学びながら、自分自身の課題と向き合い続けている、まさに熱湯風呂のような場所でした。ホテルで働くというリアルな学びや、そこに集う人たちの想いやプライドに触れ、ホテルに魂を込めてきた人たちが宿す魔力のようなものを感じずにはいられず、この業界に入ることを決めました。
愛するGM GYMのメンターと事務局たち(Photo by @yoshida_nenka)
その過程でStapleの存在を知り、最初にべっきーさん(園部)と出会いました。まだ函館に引っ越す前のべっきーさんと話す中で、運営と開発の両輪を回し続ける姿に惹かれ、Stapleに本格的に入りたいと思うようになりました。代表の岡さんに「ここで働かせてください!」と熱い告白をし、お互いのことを知るお見合い期間としてインターンをすることに。その働きぶりをもって、採用のジャッジをしてもらうという流れになりました。
インターンでは、ちょうど立ち上がったばかりのプロジェクトをサポートしたり、ビジョンの言語化を一緒にしたりしました。その後、岡山のA&Aの運営が始まり、当時岡山在住だった私は岡山の現場運営と東京とのリモートワークをしながら、日々の運営業務やリブランディングの業務などをやっていました。現場でゲストと接していると相手がインターン生でも社員でも関係なく、ゲストとオペレーターという関係性になります。自分のミスがホテルや会社全体に影響を与えるという責任感を持ちながら、程よいプレッシャーと緊張感を感じていた貴重な体験でした。
宿泊業界の仕組みを学んでからStapleに入社したことで、業界の面白さや奥深さ、そして、所有・経営・運営がどのように繋がっているのかを、より深く理解できるようになったと感じています。蛇行しながらも一つひとつ丁寧に向き合ってきた経験の全てが今の礎になっています。
A&AのWebサイト制作に向けて、撮影に駆け回る開業準備期間 (Photo by @ayatogram01)
新卒1年目、「プランナー」という新たなポジションと向き合う
インターンから晴れてStapleに入社してからは、経営企画室に所属。そこでは、運営事業の安定化に向けてサポートする「点」の業務と、社内を対象としてパフォーマンス最大化を図る「面」業務の両方に携わっていました。中でも「面」の業務の一つとして、開発プロジェクトが増えてきたことに伴い、企画の進度や管理方法がプロジェクトによって異なっていたため、マネジメントしやすい形でその手法を統一化させていく取り組みがスタート。自分が率先してStaple独自の開発方法を学びながら、各プロジェクトを円滑に進行サポートしていく「プランナー」というポジションを社内に立ち上げました。そして、自分自身もプランナーとして新たなポジションを担うことを決め、企画開発室に異動しました。
プランナーとして担当している「ライムリゾート妙高」にて。 (Photo by @ayatogram01)
プランナーとは、開業前の開発プロジェクトにおいて、主に企画やコンセプトからコンテンツ化まで縦に深度化させていく「縦軸」と、開業に向けての業務やタスクなどを時間軸で管理・進行させていく「横軸」の二つのアプローチを持ち合わせています。一般的に企画とPMをかけ合わせたような職種というと分かりやすいかもしれません。縦と横の両軸でプロジェクトを遂行しながら、そこに事業収支と照らし合わせながらクオリティを担保する「ビジネス視点」を持って三次元的に管理していくことが求められます。
私はプランナーというポジションの中でも、プロジェクトの横軸を管理するPMとしての働き方が強く、複数の開発案件に携わっています。その中でも私の役割は、そのプロジェクトを熱量高く、最高の状態で運営チームへと襷を繋げていくための潤滑剤であり、火付け役のような存在だと感じています。
プランナーとして意識していることは、企画の鮮度をできるだけ落とさずにプロジェクトのバランサーになることです。みんなで「良いものをつくりたい」という一種のクリエイター精神と、全体最適を念頭にプロジェクトをまとめ・遂行していくジェネラルな思考。色んなプロが各々の領域を深め、1つのものを作り上げていく過程において、そのどちらも欠かさないようにチームやプロジェクトのバランスを意識するようにしています。
Stapleに入ってのはじめての仕事は、岡山の「A&A」の運営引き継ぎとリブランディング。自分たちでつくった新たなA&Aを、運営者として自分で使う体験が最初にできたのは、とても学びが多かったです。(Photo by @ayatogram01)
その場に立つ運営チームと一緒に、ああでもないこうでもないと言いながら作り上げる空間は、空間そのものの大小関係なく、強くて深い想いが宿るな、と感じた一枚。(Photo by @__fromapril)
「Stapleらしい」景色の土台を作る
経営企画やプランナーをする中でより強く感じるStapleの魅力は、開発から運営まで一気通貫で行えること。もっと言えば、一気通貫だからこそ生まれる妥協のなさと責任の大きさ。作る人も使う人も同じStapleのメンバーです。実際にここで働きその場所を守っていくメンバーの顔を思い浮かべながら設計や選定ができたり、プライドを持って作り上げてきた開発チームの想いを背負って現場に立つことができたり。私が「Stapleらしい」と思える景色には、そういったお互いの顔や姿が想像できるような距離感が前提にあるなと感じます。
開発の始まりと終わり、そして運営の始まりまで、そのプロジェクトに関わる全ての人と顔を合わせながら彼らの想いを背負って走るプランナーは、一気通貫の強みを活かすための土台となる重要なポジションだと認識しています。だからこその緊張感を誰よりも強く持ち続けたいですし、プランナーはプランナーとしてのプロフェッショナルさがあるはず。場数をもっと増やしながら、自分の中でこのポジションを追求したいなと思います。
私個人の話でいうと、有り難いことに「新卒っぽくない」と言っていただける機会が多いのですが、新卒という立場だからこそ感じる焦りや葛藤はたくさんあります。やっぱり新卒や若手という言葉は、どうしても不安要素として相手に響いてしまう瞬間もあれば、自分にとっての武器だと思える瞬間もあります。何者でもないからといって自分を大きく見せようとせず、若さという武器を最大限に使いこなした等身大の自分であり続けたいです。(「生意気で真面目なかわいい妹(自称)」キャラを後輩が入る前に早く確立させます(笑))
これは、Stapleのカルチャーあっての話なのですが、「なんでも球拾いします!」と言いながら奮闘していたら、いつの間にかバッターボックスに立っていたということも多いです。
これは私側のスタンスだけのお話ではなく、新卒の私でも挑戦できる環境をバッターボックスとしてしっかり用意していただけたお陰で、自分がやりたいことと向き合ってキャリアパスを歩めるんだなとも思っています。
だからこそ、今は「これをやりきった!」と胸を張って言えることを、一つずつ増やしていきたいですね。まだまだ伸びていきますよ!