こんにちは、株式会社データックOrthoExpert プロダクトマネージャーの小田原です(写真一番左で目をつむっていることには目をつむっていただいて(笑))。昨日、前回同様オフィスで第2回読書会を行いました!
今回読む本は『日本のものづくりを支えたファナックとインテルの戦略』(https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334043995)。ファナックについては最近NewsPicksなどでも"日本のGoogle"などと話題になりましたね。この本は、工作機械産業という裏方産業において、ファナックがインテルがどのように出会い、どう成長していったかを詳らかに記してくれています。
この本は2019年3月と新しい書籍ですが、内容は1960-1980年あたりのビジネス史について。歴史が苦手な私も最初は「なぜ今読むの?」という気持ちでしたが、読了後の感想は「今だからこそ読むべき本」。この本が描くのは、技術革新による激変での企業動態と企業の栄枯盛衰を分ける経営戦略のポイント。私のメモには「今のオープンイノベーション、新規事業開拓における耐久戦略、モジュラー戦略、新規事業の社内での扱いなど、次の時代の先駆となる経営戦略を展開した。」という記述があります。もちろん、1970年代の話です。
と、本の紹介はこの程度にしまして、読書会では、実際にこの本から現在の医療業界に置いてどのような示唆が得られるか、という問題についてディスカッションを行いました。
二宮「うちは技術カンパニーとして、ファナックとインテルの共同開発時の緊密な関係は見習いたいな。不具合に対する対応も、地道さと丁寧さは大切だね。いつの時代も、新技術を他の産業と融合させようとすると、思わぬ不具合にぶつかることは多かったみたい。特に製品の汎用性を高めるほど、大変そう。」
今泉「そうですね、私たちは普段完成品を見てますが、ファナックとインテルの、汎用的な補完財として完成品と共存共栄の関係で成長する戦略には感銘をうけました。補完財という立場は、完成品からノウハウやニーズが流入し技術集積的に成長しやすく、優位性を維持しやすいことは、参考になりますね。」
小田原「医療に話を移すと、補完財の質が完成品の質を規定する、という関係性は医療情報にもありそうですね。例えば、データ抽出の質はその後のデータ利活用の質に繋がると言えそう。データ抽出は現場レベルでの問題なので、従来の診断手法の課題も意識し標準化を進めていく必要がありまそうですね。」
宮城「データ抽出で汎用的な製品をつくり標準化を進めると医療情報としては嬉しいですが、どうも人の介入を少なくする結果になりそうで。工作機械に比べ、医療は人の介入の重要性が大きい点には注意すべきですね。せめて、医療行為での入力と出力情報の形式だけでも揃えられるといいですよね。」
(小田原「ふう、全員の意見を(PCで)三行で納めきった...!ホントはもっといっぱい書きたかったけど!」)
こうやって読書会を続けると、各自の着眼点や問題意識の違いがわかり面白いですね!次の本が楽しみです!お疲れ様でしたー!