こんにちは!iGrusの佐久間です。
今回は【CHRO COLUMN】シリーズ第5弾です。
今回のテーマは「会社とキャリア」。自分の思い描くキャリアプランを実現するために、「会社とは、自分のキャリアにとってどんな存在なのか?」を考えていただけたら幸いです。
このシリーズでは、iGrusのCHRO佐久間が、仕事や企業、キャリアや自己成長等についての情報をコラムとして共有します。
持てる限りの知識を余すことなくお伝えできればと思うので、是非読んでみてください。
目次
キャリアの責任者
「会社が次の業務を考えてくれる。」「上司が自分のキャリアを考えてくれる。」
「何年か働いていれば、そのうち成長できる。」
働き始めたばかりの頃は、そう考えてしまうことがあります。
もちろん会社には、適切な仕事を任せたり、次の挑戦につながる機会を用意したり、キャリアについて相談できる人を用意したり、成長できる環境を準備して社員の成長を支援する責任があります。これらは会社側がやるべきことです。
ただ、それと同時に、私は一つ大切にしている考え方があります。
それは、自分のキャリアの最終責任者は、自分自身であるということです。
会社に入れば、自動的にキャリアができるわけではない
新卒でも、中途でも、会社に入ると仕事が与えられます。
参画するプロジェクトが決まり、担当業務が決まり、毎日仕事をして、気付けば1年、2年、3年と経っていきます。
ここで少し怖いのは、「働いていること」と「キャリアが進んでいること」は、必ずしも同じではないということです。
毎日忙しく働いて、残業もしている。
任された仕事もきちんとやっている。
それでも、1年前と比べて、できることがほとんど増えていない。
説明できるような経験が増えていない。
次に挑戦できる仕事が増えていない。
ということは起こり得ます。
だから「何年働いたか」だけではなく、「その期間で何を身につけたか」を見る必要があります。
「次は何をさせてもらえますか?」だけでは少し足りない
キャリア面談などで「次はどんな案件に入れますか?」と聞くことがあります。
もちろん大切な質問・疑問です。
でも、もう一歩進めるなら「自分は次に何をできるようになりたいのか」まで考えてほしいと思います。
例えば、「バックエンド開発の経験を増やしたい」「クラウド技術に触れたい」「設計工程を経験したい」「顧客との打ち合わせに参加したい」といった業務内容・領域のことや、或いは「後輩を教育したい」「チームリーダーをやりたい」「PMを目指したい」といった、目指したいポジションのこと…。
ここまで自分の中で整理できていると、会社との会話が変わります。
「何か良い案件ありませんか?」ではなく、「今はここまでできます。次はこの経験を増やしたいので、こういう案件を経験したいです。」という会話ができる。
会社側も、その方が支援しやすくなります。
案件を選ぶことと、キャリアを選ぶことは同じではない
特にSESでは「どの案件に入るか」がキャリアへ大きく影響します。
ただ、案件名や条件だけを見ていても、キャリア全体は見えてきません。
例えば、
・単価が少し高い案件
・勤務地が近い案件
・リモート比率が高い案件
もちろん魅力的です。
一方で、その案件に2年間いた時、自分に何が残るのか。
ここも考えてほしいと思います。
・新しい技術を経験できるのか
・設計に携われるのか
・顧客折衝ができるのか
・開発工程の幅が広がるのか
・チームでの役割が増えるのか
・次の案件へつながる経験になるのか
目の前の条件だけではなく「この仕事は次の何につながるのか」を見る。
この視点があるだけで、案件の見え方はかなり変わります。
「良い会社に入れば安心」というわけでもない
少し厳しく聞こえるかもしれませんが、どれだけ良い会社に入っても、本人が何もしなければ成長は止まります。
勉強会や研修などの機会があり、教育係やメンターがいて、学習教材がある。
実践できる社内プロジェクトがある。
でも、
プライベートを最優先して、基本的には参加しない。
参加しても、自分の作業を進めるだけで質問しない。
与えられた課題をクリアするだけで、一歩先へ、自分の意思では挑戦しない。
今の仕事だけを繰り返す。
それでは、環境があっても活かせません。
逆に、環境を使う人は、同じ会社にいても成長スピードが変わります。
分からないことを調べ、先輩や教育係に積極的に聞きにいく。
少し難しい仕事でも、チャンスがあれば手を挙げる。
自分で何か作ってみて、経験豊富な社員に見てもらい、フィードバックをもらう。
そうした一つひとつの行動が、数年後には大きな差になります。
ただし、「全部自分で何とかしろ」という話ではない
ここは誤解してほしくありません。
キャリアを自分で考えることと、会社が社員を放置することはまったく別の話です。
「成長したいなら勝手に勉強してください。」
「キャリアは自己責任です。」
それだけでは、会社として不十分だと思っています。
会社には、選択肢を見せる責任があります。
今の仕事の先に何があるのか?どんなスキルを身につければ次へ進めるのか?
今の自分には何が不足しているのか、そしてどんな経験を積むべきなのか?
どうすれば次の挑戦ができるのか?
それらを本人と一緒に考える。
そして、挑戦できる場所をできるだけつくる。
そこまでが会社の仕事です。
会社と社員は、「キャリアを一緒につくる関係」でありたい
私は、会社が一方的に社員のキャリアを決める組織にもしたくありません。
反対に、社員にすべて任せる組織にもしたくありません。
理想は、会社と本人が一緒にキャリアをつくることだと思っています。
本人が「こうなりたい」と考える。
会社が「そのためには、この経験が必要です」と伝える。
本人が挑戦する。会社がフィードバックする。双方が考え、また次の目標を決める。
この繰り返しです。
キャリアは、会社から与えられるものでも、本人だけでつくるものでもない。
対話しながらつくっていくものだと思っています。
1〜3年目だからこそ、一度立ち止まってほしい
特に実務経験が1年、2年、3年くらいになった方には、一度自分自身に問いかけてみてほしいと思います。
1年前より、何ができるようになりましたか?
そして、
来年の今頃、何ができるようになっていたいですか?
この2つです。
もし答えられるなら、今のキャリアに方向性があるということです。
もし「よく分からない」となるのであれば、それが悪いわけではありません。
むしろ、今から考えるきっかけになります。
「5年後どうなりたいですか?」が分からなくてもいい
面接ではよく、面接官側から「〇年後どうなっていたいですか?」という質問があります。
でも正直、5年後まで明確に分かる人は多くないと思います。
IT業界ならなおさらです。
技術のトレンドも、働き方のトレンドも変わります。
市場も変化しますが、自分自身の興味も変わります。
だから、無理に5年後を決めなくてもいい。
それよりも "次の1年で何を増やしたいか" の方が具体的です。
例えば、
・今年は開発の実務経験や実績を増やす
・次は設計工程を経験する
・その次はチームを受け持つポジションをやる
そうやって一つずつ進んでいけば、振り返った時にキャリアになっています。
キャリアは「肩書」だけでもない
エンジニア。シニアエンジニア。リーダー。PL。PM。マネージャー。
肩書が上がることも、一つのキャリアです。
でも、それだけがキャリアではありません。
例えば、
・技術に詳しくなる
・顧客との会話が上手くなる
・後輩へ説明できるようになる
・見積もりが計算できる
・プロジェクトのリスクを予測できる
・トラブルが起きた時に判断できるようになる
こうした力もすべて、仕事を選べる力につながります。
肩書より先に、できることを増やす。
私は、その積み重ねの方が重要だと思っています。
市場価値とは、「転職できる力」だけではない
「市場価値を上げたい」という言葉もよく聞きます。
市場価値の測り方というと、年収、転職オファー、求人件数などをイメージしがちです。
もちろん、それらも大切な指標の一つです。
でも私はもっとシンプルに「任せてもらえる仕事が増えること」だと考えています。
最初は指示された仕事だけだった。
その次に、一人で任されるようになった。
後輩やチームを任せられるようになった。
お客様と一人で話すことを任せられるようになった。
プロジェクトを任されるようになった。
任せてもらえる範囲が広がれば結果として、プロジェクトや役割、給与、働き方、転職先など、さまざまな選択肢が広がります。
「選べる人」になるために、今の仕事を使う
今の仕事が理想の仕事ではないこともあります。
すべて希望通りの案件ではないこともあります。
でも、そこで何も得られないとは限りません。
今の仕事から、何を持って次へ行くかを考えるだけでも違います。
業務知識、コミュニケーション、顧客対応、進捗管理、トラブル対応、チームワーク、技術。何か一つでも「次でも使えるもの」を増やす。
そうすれば、今の仕事もキャリアの一部になります。
「キャリアを預かる会社」ではなく「一緒につくる会社」へ
iGrusでも、未経験者の育成だけではなく、すでに実務経験を持つ方のキャリア支援を、これまで以上に考えていきたいと思っています。
1〜3年経験した方が、さらに技術を伸ばす。
新しい技術領域やマネジメントへ挑戦する。
後進の育成に注力する。
社内プロジェクトへ参加する。
将来的にはPMなど、より大きな役割を担う。
そうした道筋を、もっと見える形にしていきたい。
会社が「この案件へ行ってください」だけを伝えるのではなく、
「この経験の先に何があるのか」まで話せる会社でありたいと思っています。
まとめ
会社は、キャリアをつくるための大切な環境です。
でも、キャリアそのものではありません。
どんな会社に入っても、最終的には何を学び、何を経験し、何ができるようになったかが自分に残ります。
会社を選ぶことも、案件を選ぶことも大切です。
でも、それ以上に「自分はどこへ進みたいのか」を考える。
その上で、会社という「環境」を、「機会」を使う。
そうして、自分のキャリアを少しずつ自分のものにしていく。
それが、長く働いていくうえで大切なことだと思っています。
会社は、あなたの代わりにキャリアを歩くことはできません。
ですが、一人きりで歩かなければならないわけでもありません。
本人が「こうなりたい」と考える。
会社が「そうなるためには、こういう経験を積もう」と支える。
そして、実際に挑戦する。
私は、そんな関係でキャリアをつくれる組織が強いと思っています。
キャリアを会社に預けるのではなく、会社と一緒につくる。
そしていつか「この会社にいたから成長できた」ではなく、「この会社の環境を使って、自分自身でここまで成長した」と言える人を増やしたい。
それが、iGrusでこれからつくっていきたいキャリアのあり方です。
最後に
iGrusでは、「自分だけのため」「会社のため」といった考え方ではなく、「自分とともに会社も」「会社とともに自分も」成長し、キャリアを積み上げていきたいという方を歓迎します。
理想のキャリアを築くために努力する方を、全力で支えられる環境づくりを続けていきます。
iGrusという環境で成長したい!働きたい!と少しでも思っていただいた際には、是非一度お話しに来てください。