やりがいは、
大きな成果や派手な数字のときにだけ生まれるものじゃない。
むしろ、何気ない瞬間にふっと顔を出すことがある。
ある営業の人は、
いつも通り店舗を回り、
売場を整え、
提案をして、
淡々と一日を積み重ねていた。
その日は、
特別なことをしたわけではなかった。
ただ、いつも通り、
売場の乱れを整え、
季節商品の位置を少しだけ変え、
スタッフと軽く会話をして帰ろうとしていた。
帰り際、
店長がふと声をかけてきた。
「この前あなたが提案してくれた売場、
すごく反応が良かったんですよ。
スタッフも“やりやすい”って言ってて。
助かりました。」
その言葉を聞いた瞬間、
胸の奥がじんわりと温かくなった。
大きな成果じゃなくていい。
誰かの仕事が少し楽になったり、
お客様が商品を手に取りやすくなったり、
店舗が少しだけ前に進めたり。
その“少し”を積み重ねることが、
自分の仕事なんだと気づいた。
車に戻ると、
さっきまでの疲れが少しだけ軽くなっていた。
やりがいって、
誰かの「ありがとう」よりも、
誰かの“変化”に触れた瞬間に生まれる。
今日も店舗へ向かう。
また誰かの一日を、
ほんの少しだけ良くできるかもしれないから。
それだけで、
十分だ。