こんにちは。Assured人事の密谷です。
今回はAssuredのエンジニアリングマネージャーを務める廣田さんに大事にしている価値観やプロダクト組織づくりにかける思いを聞きましたので、ぜひご覧ください。
廣田 和也/Kazuya Hirota
株式会社プレアデスに営業職として新卒入社。その後、エンジニアにキャリアチェンジし、Sierを経て株式会社ビズリーチに入社。入社後はエンジニア、プロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャー、グループ会社への転籍などを経て、株式会社アシュアードへ。アシュアードではエンジニアリングマネージャーとして、エンジニアのマネジメントや採用業務などに従事。(2024年11月時点)
仕事の根本はすべて課題解決である
── 1社目は営業から始まったキャリアかと思いますが、どのような理由でその選択をされたのでしょうか?
就職活動をしていたときは、そもそも自分にはどんな仕事が合うのか、何が強みなのか、何に才能があるのかなど全く分かっていなかったので、とりあえず才能のあるなしにとらわれずに会社を探してみようと思っていました。ちょうどそのときビジョナリーカンパニーという本を読んだこともあり、「どのバスに乗るかではなく、誰とそのバスに乗るか」、どんな人と一緒に働きたいかを重視するようになりました。そこで1社目のプレアデスという人材紹介会社に出会い、社長の「当たり前にあるものを見てどれだけ日々感謝できているか」という考え方や、「その感謝の総量を世の中に増やして返していくことがしたい」という価値観が自分の大事にしているものと重なり、入社を決めました。
入社後、まずはテレアポをしていたのですが、今となって振り返ると、最も苦手な仕事だったと思います(笑)。しかし、ここで仕事の基本を学びました。自身の活動に対して、毎日定量と定性で振り返った上で課題を設定し、対策を実行し続ければ改善されるものであること。そしてお客様は常に自社のクリティカルな課題への提案を求めていること。つまり、仕事とは自身にとってもお客様にとっても、すべては課題解決であるということだと感じるようになりました。そんな考えを持ちながら働いているうちに、最終的には苦手だと思っていたテレアポが得意と言えるレベルまで昇華できた経験は、今の自分の仕事に向き合う根本のスタンスになっているように思います。
── その後、エンジニアへキャリアチェンジをされていますが、その経緯も教えてください。
当時、インターネット業界が盛り上がり始めていたタイミングということもあり、よくインターネット会社の経営者の本を読んでいました。その本を読むなかでインフラとなるようなサービスを作ることの面白さや、新しい価値の提供により利益を得ることの面白さを感じ、そこに自分も飛び込んでみたいと思うようになっていました。
漠然とインターネットサービスの業界で働きたいという思いはあったものの、何かアイディアを持っているわけでも、やりたいことがわかっているわけでもなかったので、当時の自分にとっては1番縁遠くよく分からない、しかし非常に重要な要素である「技術」から取得していきたいと思い、エンジニアの道を選びました。そこから未経験でソフトウェア開発の会社に入りWebエンジニアに、その後に1社目の上司の誘いでビズリーチにエンジニアとして入社をしました。
エンジニアとしての課題解決から、事業の課題解決へ
── ビズリーチに入社後はどのようなキャリアを積まれたのでしょうか?
本当に様々な経験をさせてもらったと思っています。最初はビズリーチ事業の開発者としてジョインし、ビズリーチアプリのAPI基盤構築、メッセージ系DBの垂直分割などのプロジェクトを持たせてもらい、リーダーとしては社内業務改善のBPRチーム、toB、toCのプロダクトチームなどを牽引しました。時には技術的負債に向きあい、時にはグロースハックでKPIの改善を、時にはバックオフィスの業務改善のプロマネを、時には飛び道具的な新商品の企画を、M&AにおけるプロダクトのPMIも経験しました。役割もエンジニアからEM、PdM、POを経てグループ会社のプロダクト責任者に。
課題解決能力を武器に様々な役割をさせてもらいましたが、その中での1番の資産は、様々な立ち位置で様々な人と関わることによって得た様々な視点だったと考えています。おかけで事業、プロダクト、組織をより多くの観点から考えられるようになっていったと感じています。
── 様々なプロジェクトや役割を経験されながら、多くの表彰もされていましたよね。何か心がけていたことなどはあったのでしょうか?
一貫して大事にしてきたことは、事業やお客様の課題を解決する上で、手段にとらわれないこと。仮説や施策自体に過剰な愛着を持ちすぎないこと。常に目的意識を持つことです。前提として、仮説や施策に愛着を持つことは、思考を深め、工夫を生み出す上で重要だと考えています。しかし、時にはその愛着が「願望」に変わってしまうことがありました。 当初は「これが課題である」という仮説がいつの間にか「これが課題であってほしい」という願望に変わっているようなケースです。このような状態に陥ると、冷静な判断ができなくなり、過剰投資や負債を抱え込む結果になりかねません。 過去の経験から、信じるからこそ疑うことを怠らず、感情的な変動も客観的に捉えながら意思決定することを心がけています。
また、プロジェクトにおいては、様々な立場の人々がそれぞれのメリットを追求するため、意見の衝突は避けられません。しかし、そのような時こそ、当初の計画や目論見にとらわれず、プロジェクトの目的や事業課題、「事業がこのプロジェクトから得たいもの」に立ち返ることを心がけていました。
私自身、エンジニアとして開発経験、他の職種との関わりの幅、そして自身の職種の幅、レイヤーの幅などを広げる経験ができたからこそ、事業やプロダクトを俯瞰的に捉え、状況に応じて視野と視座を調整しながら働くことができたのだと思います。
── 活躍されてこられたなかで、Assuredにはどのような点で興味を持ったのでしょうか?
まずセキュリティ分野に強い興味がありました。グループ会社のM&Aサクシードでプロダクト責任者をしていた際に、プロダクトセキュリティへの投資判断の難しさを非常に感じていました。限られたリソースの中で、どのレベルまで投資するのが最適なのか、収益に悪影響を与えないセキュリティとUXを両立した施策立案、他の経営陣へのセキュリティ投資の必要性を理解してもらうための説明責任。事業成長のための施策を止めてまで投資する意味があるのか。ニュースでセキュリティインシデントが騒がれる中、現場におけるセキュリティ対策の優先順位を決めるための明確な基準や指標作りは非常に難しいと感じていました。
また、代表の大森さんと話す中で、組織づくりにおいて大事にしていることが非常に似ていると感じたことも大きかったです。僕の目指す開発組織は、いわゆる「言われたものを作る」組織ではなく、技術というスペシャリティを持っているからこそ、事業にとって最善のソリューションを導き出し、アウトプットだけでなくアウトカムに貢献する組織です。そのためには、どれだけ事業の状況や課題の背景を把握しているかが非常に重要だと考えています。大森さんの、社員に高い視座を求めるスタンスや、そのために経営として様々な意思決定の背景を伝える姿勢、取り組みを聞いて、自身の組織観と一致するように感じました。
本質的に価値あるものを作り続けることができるプロダクト組織を目指す
── Assuredではどんなプロダクト組織をつくりたいですか?
一言で言うと、アウトカムにこだわる組織です。本質的にプロダクトのあるべき姿は、ユーザーにとって価値あるものをつくり、その体験や便益を通じてお客様からお金をいただき、事業の売上や利益に貢献していくことだと思っています。世の中に対して持続的に価値を生み出そうと考えたときには、作りたいものを作っているだけでは売れないかもしれないし、コストを無視したソリューションでは、サービスの継続性が危ぶまれます。そもそも本質的課題解決になっているのか、持続性のある解決になっているのかを考慮しなくては結局のところお客様の本質的な価値にはならないと考えています。つまりプロダクト開発に関わる社員がどれだけビジネス視点を持った開発ができるか、アウトカムにコミットした開発ができるかが大事です。
そのためには組織として技術というスペシャリティを磨いて解決方法として手札の多さ持つことと、事業やお客様のことをどれだけ理解、把握してるいるか、そして「言われたものを作る」ではなく、開発者自身が「課題を解決する」ことにコミットするスタンスになれるかだと考えています。
「アウトカムにコミットする」と聞くと平凡に聞こえると思うのですが、これを当たり前の文化として根付かせていくことは意外と難しいと思っています。そこを私が最も体現しながら、プロダクト組織全体に波及させていくことで、ビジネス側により染み出していける組織をつくっていきたいと思っています。
── どのような人と一緒に働きたいか教えてください!
事業の成長を通じて、自己の成長を追求していきたいと思っている人と働きたいですね。自己の成長はもちろん大事にし続けてほしいのですが、弊社のようなフェーズの企業では事業の状況も日々刻々と変わり、それに伴って自身の役割やミッションも変化し続けるものだと思っています。なので、事業の成長のためにプロダクトを通して何ができるかを考え続け、やり抜くなかで自身が成長していくことを楽しめる人であれば、Assuredという環境がフィットすると思います。もし、少しでもこういった価値観に共感してもらえるようであれば、お話ししましょう!