日本の自動車業界は今、大きな転換期にあります。
クルマそのものの技術革新はもちろんですが、実は「クルマの売り方」こそが、時代に取り残されつつあるのです。
例えば、中国ではクルマをECサイトで購入するのが当たり前になっています。
ショッピングモールの一角に小さなショールームがあり、「試乗して気に入ったらスマホで即購入!」という流れが定着しています。一方、日本のディーラーでは、広いショールームに営業スタッフが常駐し、お客様が来るのを待つというスタイルが続いています。
これはまさに、江戸時代の城のような存在。時代の変化に合わせたビジネスモデルが求められています。
また、日本の自動車メーカーは世界的に見ても品質や安全性ではトップレベルですが、テスラやBYDのような「未来のクルマ」を生み出しているイメージは薄い。
なぜでしょうか?
実は、トヨタをはじめとするメーカーは「組み立て屋さん」に過ぎず、本当にすごいのは彼らを支えるサプライチェーンなのです。にもかかわらず、輸入車の日本法人は物流とマーケティングにしか関与せず、販売店に圧力をかける構造が続いています。
この歪んだパワーバランスを変え、日本の自動車業界に新たな流れを作るためには、「流通革命」が不可欠なのです。