1
/
5

「誰よりも、思いに寄り添う」。Mr. CHEESECAKEを届けるエンジニアの哲学

学生時代からエンジニアとして活動し、新卒でリクルートに入社、スタートアップを経て起業。
オンラインでしか販売していないMr. CHEESECAKEの裏側を支えているのが、今回の登場人物であるエンジニアのkoheyさん。

「相談すると、ゼロから一緒に考えてくれる」「とにかく親身、koheyさんじゃなかったら無理だった」とメンバーが口々に語る、チームに欠かせない存在です。

今回はそんなkoheyさんに、リニューアルの裏側から仕事の哲学までうかがいました。「エンジニア」のイメージが、ひっくり返るかもしれません。

(※本記事は、Mr. CHEESECAKE JOURNALの連載「私とミスチと。」からの一部転載です)

スタートは無茶ぶりと好奇心から

「ヘルプ!」

大学生のときインターンとして働いていたメディア「MERY」社長で、現在はMr. CHEESECAKEパートナーでもあるnewn代表の中川綾太郎さん。いまも仲良くしていただいているのですが、あるとき突然、Mr. CHEESECAKEのメンバーがいるオンライン上のグループに放り込まれました。

「あとは任せた!」

話を聞いてみると、なんと、3週間後にリニューアルするのにWebサイトがほぼ手つかずだというのです。

「なんかすごい無茶ぶりが来たな」と思いました(笑)。でも、綾太郎さんの「こいつならどうにかしてくれる」という信頼を感じましたし、お菓子という自分でも経験したことのないジャンルはもちろん、リアルなモノを扱ったことがなかったぼくは、もはや好奇心だけで「やってみます」と答えていました。

前提として、Web上でモノを売るためには専用のシステムが必要です。それをいちからつくるのはむずかしいため、ふつうはECプラットフォームと呼ばれるサービスを使います。

Mr. CHEESECAKEの場合、リニューアル前は「BASE」というサービスを利用していました。ただ、今回使うことが決まっていたのは「Shopify(ショッピファイ)」。当時、日本では事例も少なく、ぼくも使ったことがなかったんです。

これは大変だ、ということで、まずは「どのように動いているのか」を徹底的に把握するところからはじめました。それを踏まえてテンプレートを書き換え、動かしてみる。デザイナーのタカヤさんと打ち合わせして、調整を重ねていく。

そうしてバタバタと3週間走りきり、なんとかリリースに間に合わせることができました。

Shopifyならやりたいことを実現できる

はじめて打ち合わせしたとき、ミスチのWebチームの中の会話で出たのが「スクロールしたときにぽわーんとさせたい」でした(笑)。直線的ではなくやわらかい動きにしたい、と。

そのときまず思ったのが、「そんなアニメーションのカスタマイズ、できるのかなぁ」ということ。なにができてなにができないかすら、わからなかったんです。でも、いろいろと調べるなかでShopifyならできることがわかりました。

その後実装を続けながら気づいたのですが、ShopifyはほかのECプラットフォームに比べてカスタマイズの幅が広く、エンジニアのスキルさえあれば実現できることが圧倒的に多いんです。しかも、世界中のエンジニアがそのプラグラムを公開したり売ったりしているShopify app storeまである。エンジニアが活躍できるECプラットフォームなんだなと感じました。

Mr. CHEESECAKEは、表面上のデザインは変わっていないように見えても、裏側の部分は毎週のように改善を重ねています。

たとえば、購買まわり。ありがたいことに発売のたびにアクセスが殺到するので、お客様に公平に買っていただける仕組みにするにはどうすればいいのか、在庫管理をどうするかなど、やることが尽きません。

さらに、「LINE@のみでの販売の仕組みを作りたい」「メルマガ会員のみの販売の仕組みを作りたい」「ギフトカードをつくりたい」といったチームからの要望に対して、ひとつずつコードを書く必要もあります。

そのたびにShopifyの資料読んでいますから、ぼくはいま、日本トップレベルでShopifyに詳しい気もしています(笑)。

日本では後発組ですが、ブランドの世界観を表現したい、ただ“販売するだけ”ではなく運用を見越してECストアをしっかり育て上げたい、事業を大きくしたいならShopifyは1つの大きな選択肢だと思いますよ。

また、エンジニアがいなくても滞りなく運用できる「仕組み化」も強く意識しています。ぼくがコードを書くことなく、メンバーが簡単に新フレーバー等を追加できたり、販売曜日・時間をカスタムで設定できるようにする、といったことですね。

小さなチームだからこそ、そしてこれから大きくなる組織だからこそ、属人化させないように。なにが起こっても、Mr. CHEESECAKEをお客さまに届けられるように。

そう考え、優先して取り組んでいます。

「思いに寄り添うエンジニア」として

振り返ってみると、京都の大学に進学して以来ずっとエンジニアとして活動しています。いくつかの企業でインターンもしましたが、とくにMERYではサービスをつくっている綾太郎さんを筆頭にみんな、サービスに集中する姿勢がすごかった。同世代のメンバーに対する尊敬の気持ちが強く、置いていかれたくない、ついていきたい一心でした。

そんな経験を経てリクルートに入社、独立後に株式会社Bandを立ち上げました。Bandではスタートアップを中心にWeb開発支援からEC開発支援やクリエイティブ支援、さらには広告の運用まで、事業の裏側を支えるのに必要な要素をすべてサポートしています。


エンジニアとして、ぼくは『誰よりも、思いに寄り添う』と掲げています。……少し前は「宇宙一寄り添う」と言っていたくらい(笑)、そう自負しているんです。

届けたいサービスがある。ぶち壊したい慣習がある。変えたい社会がある。

そんな思いを聞き、目指すゴールやビジョンを吸い上げ、言葉にしながらクライアントの思いをかたちにしていく。未知の領域に関する知識が必要でも、それがクライアントのためならいくらでも勉強します。今回、ミスチがそうだったように。

思いさえあれば、技術について深い知識はなくていい。僕がサポートするので。そう言い切れるのです。

ぼく自身は、ほんとうにふつうの人間です。スタートアップを立ち上げるようなカリスマ性もなければ、おいしいチーズケーキを作る職人でもない。だからこそ、自分の技術でそういうひとたちを支えたいんです。

「思いはある、むしろ思いしかなくて困っている」という方は、ぜひぼくのところに持ってきてください。きっと、なんとかなります(笑)。

Mr. CHEESECAKEは、そんなぼくから見ても本気でものづくりに向き合っている集団です。その本気は自分にも伝播してくる。無茶ぶりと好奇心ではじまったけれど、ずっと支えられればと思っています。

今後やりたいのは、運用のメンバーが楽になるようなShopifyアプリや基盤システムを作ったりして、ミスチを支える「裏側」を整えていくこと。やることはたくさんあるので、絶賛進めています。今後の展開もたのしみにお待ちください。

kohey profile
ENGINEER
大阪府出身。
2015年、同志社大学大学院情報工学専攻卒業後、株式会社リクルートホールディングス入社。
入社後、教育系サービスのエンジニアとして従事する。
その後、スタートアップを経て、2019年3月に株式会社Bandを創業。
D2Cブランドから医療業界やSaaS提供会社まで様々な業界に対して「開発支援」「クリエイティブ支援」「サービス運用支援」の支援事業を推進。
Band / Twitter

(取材・執筆:田中裕子)

株式会社newn's job postings
4 Likes
4 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
Invitation from 株式会社newn
If this story triggered your interest, have a chat with the team?