ここ最近、ITエンジニア向けの求人広告や転職サイトでよく見かける、
「高還元80%~」をうたっているSES会社が増えていますね。
高還元SESの求人は「高還元80%~」と一見、とても魅力的に見えるこの高還元SESですが、実際の手取りや契約内容には数々の落とし穴が隠されている場合があります。
一方、すでに高還元SES に勤める方は、
- 「実際は⼿取りが少なかった」という経験はありませんか︖
- 高還元なのに実際の給与(手取り)が少ないという経験ありませんか︖
これは還元率に、「会社負担の社会保険料」「現場までの交通費」「待機⽤の積⽴」「福利厚⽣費」などが含まれており、あなたの⼤切な給与から差し引かれているからです。「⾼還元なのに⼿取りが少ない」のはこれが原因です。
この記事では高還元SESの仕組みや、実態、注意すべきポイントを詳しく解説します。現在、転職を考えているITエンジニアの方や、高還元SES業界について深く知りたい方に向けた保存版の内容です!
高還元SES企業を選ぶ際のリスク回避方法や、より良いキャリアを形成するためのポイントも紹介しているので、ぜひ最後までご覧くださいね。
目次
高還元SESの特徴とは?
高還元SESの特徴〈還元率80%〜〉極端な還元率
「還元率80%以上!」でも実際は60%以下という実態。
高還元SESブームの背景
エンジニア獲得競争の激化
高還元SESの給与カラクリを暴露
何故高還元SESが流行っているのか?
■求職エンジニア目線 → 給与(手取り)が高そうに見える
■企業目線 → 採用が厳しい中で情弱エンジニアを取り込める
還元率に会社負担の社会保険料が含まれる問題
社会保険料(従業員、会社)の一覧(おさらい)
高還元SESと正規のホワイト高還元SESの比較
ホワイト高還元SES企業の登場
正規のホワイト高還元グラディートの還元率
高還元SESを選ぶ際の注意点|「高還元率」に惑わされないために
まとめ〈賢く高還元SESを選びましょう〉
安心安全のホワイト高還元SESに転職を考えている方へ
高還元SESの特徴とは?
高還元SESとは名の通りで、還元率が高いSES企業のことを指します。
ごく一般的なSES会社の還元率は案件単価の50%前後が相場と言われていますが、高還元SESは80%以上を謳うSES会社が高還元型SES企業と言えます。
このように、従来の一般的なSES企業よりも高い還元率を謳うのが高還元SESの特徴です。転職活動中のITエンジニアの皆さんにはたくさんの高還元SESから「還元率80%以上!」などのスカウトメールが届いているハズです。
高還元SESの還元率の求人記載例①
高還元SESの還元率の求人記載例②
高還元SESの特徴〈還元率80%〜〉極端な還元率
採用サイトで高還元SESの概要を見ると下記の項目が掲載されています。
一般的なSES会社とは違った内容であることがわかりますね。
▼高還元SESの特徴
・「還元率80%以上」「還元率90%以上」という極端な還元率で表記
・[業界最高水準の還元率]というキーワードがある
・会社負担の社会保険料について記載が無い ←ここは重要ポイント
・基本的に案件選択自由(案件選択の権限がエンジニア側にある)
・何故か独立支援制度がある
・主な事業がSES(システムエンジニアリングサービス)のみ
「還元率80%以上!」でも実際は60%以下という実態。
先ほども説明したとおり、ごく一般的なSES企業の還元率の平均は単価の50%前後と言われております。それと比較して高還元SESの還元率は80%~を謳っています。
ここで注意なのが、本来は会社が国に支払わなければならない「会社負担の社会保険料」を還元率に上乗せしてあたかも高還元のように見せかけ、いざ給与支払いの時にはITエンジニアの給与から、それを差し引くという手口が高還元SESでは一般的になっています。
つまり、ITエンジニアの採用時には還元率(手取りが多くもらえる)を高く見せて、あたかも給与(手取り)が多くもらえると錯覚させて、情報弱者のITエンジニアの応募を募るという手口・手段です。
このような偽りの表示に近いグレーな記載をしている高還元SES会社にはくれぐれもご注意ください。(高還元SES企業とカジュアル面談などを行う際は必ず「会社負担の社会保険料を給与から差し引かないか?」を確認して下さい。)
高還元SESブームの背景
エンジニア獲得競争の激化
高還元SESの企業が増加している背景には、人材不足が深刻化するエンジニア業界における「エンジニア獲得競争の激化」があります。
高額な報酬と高い還元率は、優秀なエンジニアにとって大きな魅力となり、採用競争を有利に進めることができます。
採用媒体などでITエンジニアの採用時には還元率を高く見せ、あたかも給与が多くもらえると錯覚させて、多くのエンジニアの応募を募るという大胆な手口です。「高還元率」を前面に出すことで、エンジニアの手取り額を実際よりも高く見せかけるケースが多く存在します。
上記の求人サイトの表示の場合、還元率とはどれくらいの給与がエンジニア本人に還元されるかの割合を表すものなので、掲載している還元率90%
とという表記は、「会社負担の保険料と福利厚生費」を差し引く時点で、「還元率90%」は虚偽の表示となります。
【ポイント】還元率とは受注案件単価に対して、どの比率で給与や賞与として還元するか?を表す指標です。
▼一般的なSES企業と高還元SES企業の給与イメージ比較
一般的なSES企業の給与形態
70万円 × 0.6 (還元率60%) = 42万円
高還元SESの給与
70万円 × 0.7 (還元率70%) = 49万円←ここから会社負担の社会保険料や交通費、福利厚生などが引かれる...
上記を比較すると、高還元SESの方が給与は高いように見えますね。しかしながら、企業によって高還元SESの還元率の計算方法はそれぞれ違います。
細かく適切に還元率を算出する優良企業もありますが、一方では言葉巧みに不正な高還元を謳っている悪質な高還元SESもいるのでくれぐれも注意してください。(あ、弊社は全てオープンで正規のホワイト高還元企業です。)
高還元SESの給与カラクリを暴露
高還元SESに2年間勤めていたS氏(横浜市在住 32歳/男性 Javaエンジニア)が語ってくれた高還元SESの給与の実態とカラクリを説明します。
高還元SESの多くの求人媒体には大きく「業界最高水準の高還元率!」と大々的に書かれていましたが、実際は単価の50%程度の収入だったとのこと…
この還元率には様々な項目が加えられ、水増しされた還元率だったのです!それではその驚愕の内訳を暴いていきます。
※会社負担分の社会保険料+交通費+福利厚生費などが給与から引かれる!
高還元SESの給与を分解すると「会社負担分の社会保険料」と「交通費」「福利厚生費」が差し引かれていたことが判明した!
前職で高還元SESに勤めていたS氏の還元率には「会社負担分の社会保険料」と「交通費」「福利厚生費」が含まれており、なぜかご本人の給与から引かれていました…
T氏は高還元70%の高還元SESで勤めていました。
広告や採用前の面接時では高還元70%と説明を聞いていました。
ご自身の案件単価は70万円だったので、49万円が給与と認識していましたが、実際は手取り30万円ほど…
当時、所属していた高還元SESは「会社負担分の社会保険料」は本来は会社が従業員の社会保険料を負担分して国に支払うものを、個人に負担させるという悪徳(法令違反ぎりぎり!?)な給与形態だったことが発覚しました。
本来は会社が国に支払わなければならない「会社負担の社会保険料」を還元率に上乗せしてあたかも高還元のように見せかけ、いざ給与支払いの時にはITエンジニアの給与から、それを差し引くという手口が高還元SESでは一般的になっています。つまり、ITエンジニアの採用時には還元率を高く見せて多くの応募を募るというのが高還元SESの手口です。
このような偽りの表示に近いグレーな記載をしている(一部の)高還元SES会社にはくれぐれもご注意ください。
明朗に還元率を算出して記載している優良高還元SES企業もありますが、中には上記のような巧妙に不正に還元率を高めている悪質な高還元SESもいるので注意が必要です!(高還元SES企業とカジュアル面談などを行う際は必ず「会社負担の社会保険料を給与から差し引かないか?」を必ず確認して下さい。)
繰り返しにはなりますが、極端な高還元率でアピールする高還元SES会社には十分注意が必要です。
何故高還元SESが流行っているのか?
■求職エンジニア目線 → 給与(手取り)が高そうに見える
現在のIT市場は慢性的な人手不足状態です。また、在宅勤務やリモートワークが普及したため、エンジニアの働き方が大きく変わっており、キャリアアップに適した市場です。一方で物価高騰や社会保険アップなどの要因で可処分所得(手取り)が減っています。このため、求職者はより条件の良い(高い給与)を求める傾向にあります。高還元SESでは還元率が高く、給与が大幅にアップすると見えるため転職先の候補にしている方々が増えています。
■企業目線 → 採用が厳しい中で情弱エンジニアを取り込める
現在ITエンジニアの市場は超売り手市場です。優秀なエンジニアを確保する採用費はこれまでの1.5倍ほどに高騰しています。採用サイトに掲載するだけではITエンジニアを採用することは困難な状況です。そのため、高還元SES企業は高い報酬(高還元率)を提示してエンジニアの募集を増やしています。ITエンジニアの採用時には還元率を高く見せて、あたかも給与が多くもらえると錯覚させ、情報弱者のエンジニアの応募を募るという手口・手段です。
還元率に会社負担の社会保険料が含まれる問題
社会保険料(従業員、会社)の一覧(おさらい)
社会保険の種類はいくつかあります。社会保険とは、健康保険・介護保険・厚生年金の総称であり、社会保険料は労使合計で約30%という非常に高い料率となっており、これを従業員と会社で折半します。これを労使折半といいます。 つまり、会社の負担が給与以外に約15%程度あるということになります。この会社負担の社会保険料(本来は会社が国に支払わなければならない)を還元率に含め、給与支払時にエンジニアの給与から差し引く高還元SESが存在します。
高還元SESと正規のホワイト高還元SESの比較
グラディートは正規のホワイト高還元を宣言しています。
法令に則り、本来は会社が国に支払う義務のある「会社負担の社会保険料」をエンジニア個人に負担させるということは決してありません。また、「交通費」や「福利厚生費」は会社が全額負担します。
あ、個人が支払うべき社会保険料などは差し引きされます(当たり前ですね)因みに「よくある高還元SESの計算方式で例えると弊社の還元率は約85%以上」となります。でもそんな見せ方は致しません。グラディートは極端な高還元率を謳うのではなく、嘘偽り無く、正々堂々と提示しています。
ホワイト高還元SES企業の登場
グラディートはホワイト高還元で、単価の60%~が給与です。
法令に則り、本来は会社が従業員の社会保険料を負担分して国に支払う、「会社負担分の社会保険料」は責任を持って会社が払います。また、「交通費」や「福利厚生費」は会社が全額負担しますので、給与から差し引くことは一切しません!
因みに「よくある高還元SESの計算方式で例えると弊社の還元率は約80%+α以上」となります。グラディートは極端な高還元率を謳うのではなく、嘘偽り無く、正々堂々と提示しています。(会社負担分の社会保険料を給与から差引きはしません!)
正規のホワイト高還元グラディートの還元率
正規のホワイト高還元SESでは、小手先の還元率であたかも給与が高く見せることはしません。正々堂々、給与計算方式をオープンにしているため、いざ、給与支払い時に「手取りがこんなに少ない!」なんてことはありません。在籍年数に応じて還元率がアップする仕組みを取り入れております。更に貢献度に応じて主任、課長、部長職など役職手当やその他手当が付きます。部長職では毎月10万円の役職手当が支給されます。また、奨学金返済制度(返済を一部会社が負担)の導入に向けて進めています。
会社負担の社会保険料(本来は会社が国に支払わなければならない)を還元率に含め、給与支払時にエンジニアの給与から差し引くことは決してありません。
高還元SESを選ぶ際の注意点|「高還元率」に惑わされないために
高還元SESを選ぶ際には、以下の点に注意が必要です。 「還元率」を鵜呑みにして判断しない 具体的な給与額や控除額を確認しましょう。 必ず「会社負担の社会保険料」について確認する 会社負担の社会保険料を給与から差し引いていることを明記しているかを確認しましょう。 契約内容をよく確認
契約内容が複雑で、理解しにくい場合は、事前に質問しましょう。
まとめ〈賢く高還元SESを選びましょう〉
高還元SESは、エンジニアにとって魅力的な選択肢ですが、その実態をしっかり理解した上で、慎重に検討する必要があります。
「還元率80%~」という言葉に惑わされず、具体的な給与額や控除額、社会保険料の負担など、契約内容をしっかりと確認しましょう。
高還元SESを利用することで、より良い働き方を実現できる可能性もありますが、リスクを理解した上で、賢く選択することが大切です。
安心安全のホワイト高還元SESに転職を考えている方へ
新しい挑戦に踏み出すことは、人生において重要な一歩です。 転職活動は自分自身を知り、成長する貴重な機会でもあり、夢や成長を追求するためには必要な要素の一つになるかと思います。 どんな選択をされるにせよ、その決断があなたに取って素晴らしい未来を切り開くことを願っています! グラディートと一緒に誇れるエンジニアを目指しましょう!
■『株式会社グラディート』では受託開発・SES・ブランディングデザイン・事業コンサルティングなどを事業として行う都内のIT企業です。現在、不遇な待遇で困っているエンジニアさんは、ぜひ一度グラディートに相談してみてね!(年収査定・SESへの転職相談も承っております!)
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