アイクリスタル株式会社 | インフォマティクスの力でプロセス革命を
プロセスインフォマティクス技術で製造業の課題解決を支援しているアイクリスタル株式会社です。データドリブンの開発・設計によってものづくり工程の最適化や開発・設計期間の短縮を実現します。プロセスインフォマティクス事業としてAI教育、コンサルティング、受託解析や内製支援サービスを提供しています。
https://aixtal.com/
こんにちは!アイクリスタル株式会社の採用担当です。
今回は、執行役員兼ソリューション事業部長の服部さんから、自身の前職の体験談や転職についての思いなどを交えながら「アイクリスタルの魅力」についてお話しいただきました。
最後までお読みいただけますと幸いです。
◆プロフィール
氏 名:服部 優希
出身地:愛知県
経 歴:名古屋大学工学部化学生物学科 卒業
名古屋大学大学院結晶材料工学専攻 修了
前 職:自動車部品メーカー
趣 味:卓球、食事、温泉、仕事
皆さん、初めまして!私は、アイクリスタル事業責任者の服部です。
まずは私の自己紹介と記事作成の背景をお伝えさせていただきます。
私は、前職大手メーカーで生産技術の仕事をしていました。製造現場の最前線で、日々の改善活動や工程設計に携わってきました。
生産技術の職種は自分の性格や興味との相性も良く、やりがいを感じる場面は多かったですが、同時に変化の激しい環境下において従来のアプローチでの限界、そして新たな技術やソリューションの必要性を感じる機会が増えました。
そんな時に出会ったのが、プロセスインフォマティクスです。データ分析や機械学習を活用することで、これまで見えなかった製造プロセスの課題を明らかにし、飛躍的な改善を実現できる可能性に惹かれ、この分野へのキャリアチェンジを決意しました。
現在は、前職で培った生産技術の知識と、新たに習得したプロセスインフォマティクスのスキルを活かして、顧客の製造現場の課題解決に取り組んでいます。
この記事では、私のキャリアチェンジの経験や、スタートアップで働く魅力、そしてプロセスインフォマティクスが製造業にもたらす可能性についてお伝えします。
私と同じように、製造業で働きながら新たな挑戦を模索している方々の参考になれば幸いです。
私は大学院卒業後、大手自動車部品メーカーに就職し、生産技術エンジニアとしてキャリアをスタートさせました。幸いにも既存ラインの工程改善・自動化だけでなく、新規加工・装置開発や量産検証・海外展開を幅広く経験させて頂きました。
元々大学院では化学を専攻していた事もあり、生産技術で求められるような機械・制御・生産システム工学のようなスキルは当然持ち合わせておらず、行動力と熱意だけで色々な挑戦と失敗を繰り返しながら、上司や周りの先輩方、生産現場の皆さんに時には怒られながら必死でキャッチアップしました(笑)。
正直、コスト優位性を保ちながら高い信頼性や圧倒的な生産量を満たす必要がある自動車部品の生産技術という職種は、相当にハードで心が折れそうになる時もありました。
ですが、様々な要素技術を組み合わせながら、多くの関係者の方々を巻き込んで、大規模かつ複雑なモノづくりにおけるコアな部分を作り込む仕事内容には、誇りとやりがいを感じていました。
当時、新しい加工技術の開発していました。ラボスケールではある程度品質的に目途が付いていたので、いかに生産性の上げるための加工方法・条件を設計し、装置としても汎用的・多世代・グローバルで活用できるか、そういったコンセプトの中でも通常の保全性等の基本機能を維持することができるのかといった難しい工程設計が求められました。
これらの工程設計を実現するために、自身の知識・経験だけでは全く達成できないので、とにかく色んな方々の意見を聞くことを意識しました。革新性をアピールしたいが、現場の方々が使い易いもので無ければ意味がないという、いくつものトレードオフをバランシングするのに苦労しました記憶があります。
実際に量産がスタートした直後は、問題だらけで全く稼働率が上がらずプロジェクトメンバー皆で時には土日や夜勤も含めて改善に尽力しました。大量の初期課題を改善する中で、量産が進むほど別の課題も生じ、本当に安定稼働する日が来るのだろうかと感じる事もありました(笑)。
最終的には、皆でひたすら地道に改善を続け、部署内でもお手本になるような安定稼働の生産ラインにすることができたと自負しています。
当時の自分の持てる力で最高のパフォーマンスを発揮し、開発技術のポテンシャルを検証・実装する事はできましたが、今思うと、もっとスマートな進め方をするべきだったという反省もあります。
前述のとおり、生産技術の仕事にやりがいを感じていた一方で、次第に従来のアプローチの限界を感じるようになりました。
限られたリソースの中で膨大な開発要件を満たす事は、通常の人間が処理できる情報量を超えています。経験や勘に基づいた改善活動にも限界があり、抜本的な解決策を見出すことが難しく、業界としても競争が激化する中で、今のやり方では勝ち残れないと感じる事が増えました。
例えば、色んな工程改善をする中で加工条件を見直したいと思った場合に、実機確認という手段がメインとなって証明に時間を要したり、不良が起きた場合の要因特定が非常に属人的であったり、初期に設定した条件が量産後にロバスト性が低く不具合が起こったりと、挙げたらキリがありません(笑)。
以前の職場に居た方々は、客観的にも現場含めとても優秀な方々が多かったとは思っていますが、それでもこのような課題は顕在化していました。そのため、何か別の手段を取り入れる事が必要だとはぼんやり思っていましたが、具体的なアプローチは思いつかないまま、地道にノウハウを形式知化する等のアクションを行っていました。
実務の中でそのような変革マインドが大きくなり、外に目を向けたとき、アイクリスタルがプロセスインフォマティクス(PI)という技術の社会実装にチャレンジしている事を知りました。
PIは、CAEや機械学習などの情報技術を活用する事で、人間では達成が困難な複雑かつ大規模な製造プロセスの最適化や効率化をする事を目的としています。初めは、ぼんやりとしか理解できませんでしたが、話をしたり自分で考えていく間に、自分が生産技術者として抱えていた課題を解決しうる技術という確信が深まっていきました。
同時に、このような技術は前職社内だけではなく、あらゆる企業・製造プロセスに展開していくべきと感じたため、外部者として社会実装に貢献するべく転職を決意しました。
自分にとってアイクリスタルへの転職は、PIの社会実装という挑戦に加え、大企業からスタートアップへという挑戦でもありました。
代表の高石・取締役の関が培ったシーズとビジョンはあるものの、具体的にどのように製造課題を解決し、ビジネスとして展開していくかといった戦略や計画もまだ存在しておらず、自分が転職した後に何をするかも特に決まっていませんでした(笑)。
迷いながらも、唯一の強みである行動力と熱意、生産技術者としての経験をベースに、顧客課題をヒアリングし、インフォマティクス技術をキャッチアップしながらソリューションを作り上げてきました。営業や事業開発という未経験かつ複数の役割を担当する事で、自身も大きく成長できたと実感しています。
スタートアップでの仕事は、インフラや仕組みが整った大企業とは全く異なる環境です。新しい技術、変化の激しい環境の中で、何をやるべきかを常に主体的に考えて働くことは簡単ではありません。ですが、それゆえに自分の仕事が会社の成長に直結している実感が得られやすく、大きなやりがいを感じられる部分です。
まだまだ多くの顧客の製造課題を解決するためのソリューションとしては未熟な部分が多く、やるべき事はいくらでもありますので、提案力と実行力さえあればいくらでも活躍できる場はあります。
私から見たアイクリスタルで働く魅力は、何と言っても「事業の社会貢献性・成長性」と「企業としての成長環境」の二つです。
「あらゆるものづくりのプロセスを最適化する」という理念は一見無謀には見えますが、自分はそうは思っていません。PIは全ての製造業において基盤となり得る技術体系であり、私達だけではなく、顧客内のエンジニア、パートナーとの連携を前提として大きく広めていく事で、いつかは実現可能であると考えています。
このような壮大な理念の下、元生産技術者として同じ課題を抱えている顧客に具体的なソリューションを届け、製造業の競争力や持続可能性の向上に貢献できる事に大きなやりがいを感じています。
また、前職では特定のプロセス・製品の工程設計に従事していましたが、様々なプロセス・製品に携われる事も魅力の一つです。
一方、前述のとおりスタートアップはまだ事業も仕組みも整っていない中で、ビジネスとしての成果も求められる過酷な環境ではあります。しかし、それ故に年齢や社歴に関係なく、自分の意見やアイデアを積極的に発信し、迅速に実行に移すことができます。
限られたリソースの中で効率的に業務を進める必要があり、時には複数の役割を兼任することも求められますが、自身の人財としての価値を高める場としても魅力的です。
また、製造業での経験豊富な方々や、専門性の高いエンジニアといった幅広いバックグラウンドを持った人財と一緒に働けることも大きな魅力です。PIソリューションは複雑でスコープも広いため、こういった多様な人財の交流無くしては決して提供する事はできないため、その交流を通しての成長も大きいと思っています。これは、AI等の情報技術を極める技術者にとっても同様であり、課題解決に紐づくエンジニアリングを志す人にとっては魅力的な環境だと思っています。
最後に、私と同じように、キャリアチェンジを検討している方々へメッセージを送ります。
AIを始めとする技術の進化により、あらゆる業界・業種で従来の仕事のやり方や求められるスキルも変化しています。
もちろん、キャリアチェンジは決して簡単なことではありませんし、内側から我々のようなプレイヤーと協力して変化を起こすことも重要であると思います。
ただ、そのような変化を、製造業におけるプロセスという領域で、外側から起こしたいという方は、是非アイクリスタルでのキャリアを選択肢に入れて頂きたいです。
私自身、プロセスインフォマティクスという新たな分野に挑戦することで、大きな成長ややりがいを感じています。
そしてこれからも、より良い製造業の実現に貢献していきたいと考えていますので、一緒に働く仲間やパートナーを広く募集しています。
この記事が、皆さんの小さな変化を起こすためのきっかけになれば嬉しいです。
アイクリスタル 執行役員 ソリューション事業部長 服部優希
この記事を読んで、少しでもアイクリスタルに興味を持っていただけましたら、ホームページに詳しい事業内容を掲載しておりますのでリンク先より覗いてみてください!