「人の人生を無理やりは変えられないんですけど、人は変われるんですよ。教育の力で」そう語るのは、偏差値40以下で勉強が苦手だった水元氏。しかし、現在は自身が教育をする立場となり、国内のみならず海外でも活躍する企業の代表へとなった。
株式会社フリーア 水元代表にインタビュー
Q.創業のきっかけを教えてください。
私の学生時代は、人生の目的が見えず自分が何をやりたい人間なのか全くわからない状態でした。だから、なぜ勉強をするのか理解できず大学受験の直前まで偏差値は40以下。理系志望なのに、テストは化学と物理を合わせてやっと30点という散々な状況でした。
そろそろやばい…と思い、自分を変えようと塾に通うも、初日に塾長から「水元くんは良い大学には進学できないよ」と否定され、怒りを覚えたのを今でも覚えています。その後、がむしゃらに2か月間勉強するも点数は全く上がらず「これ本当に大学へ行けないんじゃないか…」と焦り始めていました。
では、どうすればいいのか?を考えに考え抜いた結果『すでに出来ている人のマネをすること』にしたんです。とにかく点数が高い人から勉強方法や思考を学び、徹底的に習慣をコピーしました。そこから劇的に偏差値は60まで伸び、広島大学へ無事入学。首席で卒業をすることができたのです。
同様に英語もかなり苦手でした。どのくらい苦手だったかというと、大学生になって初めて受けたTOEICではまさかの350点程度です。でも、英語もやり方と考え方を習得して1年半で一気に仕事である程度話すことができるレベルまで伸ばすことができました。
その後、英語が得意になり海外へ行くことが増え、世界中の色んな人達と関わります。そこでは、日本にはない考え方や働き方を目の当たりにし、人生を変えるほどの貴重な経験をさせていただきました。でも、その一方、せっかく夢を持って海外へ行ったのに「やりたいことが出来なかった」という経験をされている人にも多く出会いました。
それを見て私は「自分は無理だったという経験をその人たちが持ってしまうと、あのときの塾長のように " どうせ難しい " と夢を否定をする人が増えるのではないだろうか…」と感じました。それがきっかけで、もっと挑戦できる社会にしたいと思い、『世界で人生を自由に設計できる人と企業を増やす』というミッションをやっていこうと決めたのです。
その後は、会社員として就職しましたが自分軸のビジネスもやってみたいと思い始め、個人で英語と考え方を教える教育事業を始めました。なぜ教育からスタートしたかというと、学生時代の経験から、海外へ行くとまず言語の壁を感じる。しかし、英語ができるようになってもやりたいことはできない。国内で日本語が話せてもやりたいことができないのと同じで、英語が話せるだけではなかなか難しいのです。
しかし、うまくいかないことがあるって「才能がないから」「やる気がないから」とかじゃなく、単純にうまく行くやり方や考え方を知らないからなんです。だから、日本人が英語を本当に話せる方法とマインドセットができるサービスをセットで始めました。そして、これがヒット。生徒さんに結果が出始めて「いける!」思い起業しようと思ったわけです。
しかし、またここで同様のことが起きます。
独立のことを上司に相談すると「おまえにはムリだ!やめておけ!」と4時間以上も説教されパワハラ状態に。落ち込みを通り越して、またもや怒りを覚えました。塾の講師のときもそうでしたが「なんでお前に自分の人生決められないといけないの?」って思っちゃったんですよ。
悲しいことに「何かやりたい!」「新しいことに挑戦してみたい!」と思ってポジティブに相談しても、応援してくれる人って本当に少ないですよね。むしろ色んな人に否定をされる経験のほうが多いと思うんです。これってあらゆる可能性をゼロにします。こんなのもったいない。そんな社会に嫌気がさして、私にはやりたいことができました。
それが『日本と世界、世界と世界をつなぐことで、否定のない誰もが前向きに挑戦できる社会をつくる』というビジョンです。
また、そのビジョンを達成するために当社の『世界で人生を自由に設計できる人と企業を増やす』というミッションがあります。
誰かがあなたの可能性を否定したとしても、私は「やればできる!」とずっと応援していきたい。そうして、1 人 1 人ができることを増やしていけば、人と企業がより挑戦できる世界になっていけると信じています。
また、日本人だけじゃなく海外の人たちも否定をする考え方の人は多いです。だからこそ、国内だけじゃなくて、海外でも事業を展開する必要があるのです。本気で世界を舞台に、人のために全力で仕事ができる組織にしていきます!
Q.事業内容を教えてください。
私たちの事業は『世界で人生を自由に設計できる人と企業を増やす』というミッションを実現するために行っています。それには、世界で人生を自由に設計できる人と企業がもつべきスキルを定義する必要があります。
そのスキルは4つあり
1.英語力、 2.グローバルスキル、 3.ストーリー構築力、 4.専門スキルとなります。
ですから、具体的な事業内容は、4つのスキルが身につく事業を1つずつ行っています。現在行っている事業は以下の通りです。
■科学的な英語教育
まずは日本人が特に苦手とする、世界でコミュニケーションを図れる方法をお伝えするプログラムです。英語力ゼロでも年齢が60歳を越えても実践的に英語が使えるようになる、再現性をもった内容です。
■海外研修
座学の英語教育だけでは不十分であると考え、実践的な学びの場として海外研修を提供しています。現地へ行って実際に英語でコミュニケーションを図ったり、文化の違いを学んで視野を広げることができます。
■ワーキングホリデーサポート
ワーホリはエージェントを使って行く方が多いですが、エージェントは基本的にお客様よりも、自社の利益をメインに考えた提案をすることが多いんです。だから、本来海外へ行きたい理由とズレた内容になりがち。そうではなくて、自分で渡航前までの準備ができる状態にして、しっかりと現地で何を得るのか、帰国後にどうなれるか、までを提案します。
■海外進出支援
英語力を習得した人々が実際に海外へ進出したり、海外でキャリアを築いていくことを支援します。これは、英語ができるだけでなく、そのための方法が分からない人々をサポートするものです。また製品の輸出や販路なども一緒に営業していきます。
さらに、今後の事業計画として、グローバルなキャリアの設計の支援や留学サポート、グローバルに関連したメディア作成なども行っていきます。
また、教育やコンサルティングだけでなく、自社も海外で事業を行います。例として、マレーシアでのシーシャ、和食店などの実店舗経営。サウジアラビアでの法人設立、貿易事業など多種多様です。
でも、正直に言うとやりたいことがまだまだたくさんあります。ですから、弊社の考え方を理解して一緒に達成していきたい方と実現していければと思っています。
「この人となら一緒にできる!」という出会いがあるたびに事業を拡大していく、というスタイルで事業を展開しています。
つまり『社員の成長とキャリアアップを非常に重視している』ということです。理念やスキルを身につけてもらうことで、新しい事業をどんどん任せさせていただき、実際に入社半年で海外支援のリーダーをやっている方もいらっしゃいます。
このように、単に複数の事業を行うのではなく、「世界で人生を自由に設計できる人と企業を増やす」という明確なミッションの達成に向けて、今後も教育と海外を軸に事業を展開していきます。
Q.印象深い社員の成長やキャリアアップを教えていただけますか?
ありがたいことに、入社されてから頑張って成果を出してくれる方ばかりです。
ほんの一例ですが、たった1年で海外支援のリーダーに抜擢され活躍している方は、給与が月給で10万円以上も上がりましたし、弊社はリモートがメインなので、海外を転々として世界中を回っている方は、現地の方とコネクションをつねに築き上げています。
また、人の成長を第一に考えているので、キャリアアップに必要な研修を設けています。
例えば、自分自身の軸を作るためのキャリア設計研修や、人間関係などに悩まなくなる心理学の研修。それに英語講師向けに授業研修なども定期的に行っています。研修自体は、社内と社外の両方があるのでバランスよく受けていただいています。
どうしても、ゴールが達成できないときは「やり方や考え方」がうまくいっていないだけなので、そこを常に修正できるように取り組んでいます。
Q.自社の強み、面白い制度はありますか?
社名の由来は自由を意味する「free」の比較級である「freer(もっと自由な)」から付けています。ですから、当社は完全にリモートワークです。(一部営業は直接会うこともあります)講師の中には、世界各地を転々としながら働いている方もいます。また、1ヶ月ほど海外に滞在し、現地から仕事に参加するケースもあります。つまり、クライアント様だけではなく従業員の方もミッションに沿って働いています。
ですから、国外で仕事をする社員に必ず伝えることは「WiFiの環境をきちんと整えておいてね」ということくらいです。そこは、お客様にサービスを提供する側の責任として、しっかりと対応してもらっています。働く場所を自由に選べるのが、完全リモートワークの大きな強みですし、採用選考もリモートで行っています。
また、世界中にメンバーがいることによって、色んな国の最新情報をいち早く取得することができます。現在、現地にいらっしゃる10か国以上の方を採用しているのですが、エジプト、マレーシア、フィリピン、ネパール、イタリア、サウジアラビア、など多種多様です。もちろん今後も仲間は増えていきます。
ですから、社員の中にはリアルでは会ったことがない人も多いです。こう話すと驚かれることもありますが、国内に限らず世界中の優秀な人材と繋がれることは、会社にとって大きなメリットだと思っています。今後このスタイルが、当たり前になっていくのではないでしょうか。
Q.これから挑戦を考えている方へ向けて、社長として最後にメッセージをお願いします。
世の中には否定的な意見を言う人もいるかもしれませんが、そうした否定によって自分の人生にストッパーをかけてしまうのは、【何よりも自分自身】だと思っています。
ただし、どうしても分からなくなったり、自信がなくなると自分自身を否定してしまい、挑戦をためらってしまうことがあるかもしれません。
しかし、そのような時こそ、私たちの会社は、自分自身にストッパーをかけるのではなく、「どうやったらそれを実現できるのか」を一緒に考えていきたいと思っています。
私たちは、『世界で人生を自由に設計できる人と企業を増やす』ために、一人でも多くの方に、世の中が否定するのではなく、みんなが「こうやったら新しいことができるんじゃないか」と言えるような社会を目指しています。
ですから、本気で世界を舞台に挑戦していきたいと考えているあなたを求めています。もし、困ったことがあったらいつでも相談しにきてください。リモートでいつでもお話しします。近場の方はごはんでもいきましょう!
 
 
