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基礎工事において、見落とされがちな小さな部材でありながら、その役割が非常に大きいものがあります。それがスペーサーです。
今回は、スペーサーが基礎の品質、建物の耐久性にどう貢献しているか、その重要性について解説します。
なぜスペーサーが重要なのか?その3つの核心的役割
スペーサーは、コンクリート打設時に鉄筋が正しい位置に固定されるために不可欠な部材です。この「正しい位置」が、建物の将来を大きく左右します。
1.鉄筋の「被り厚さ」の確保
コンクリートと鉄筋の間には、適切な被り厚さ(かぶりあつさ)が必要です。スペーサーはこれを確実に維持します。被り厚さが不足すると、空気や湿気が鉄筋に到達しやすくなり、鉄筋の錆びが発生します。錆びた鉄筋は膨張し、コンクリートにひび割れや剥離を生じさせ、結果的に建物の耐久性を低下させてしまいます。スペーサーは、この致命的な問題を未然に防ぐ、まさに「建物の寿命を守る盾」なのです。
2.設計通りの鉄筋配置
基礎の鉄筋は、建物の荷重を支えるための計算に基づき、精密に配置が設計されています。スペーサーがないと、コンクリート打設時の圧力で鉄筋がずれ、設計通りの配置が保てません。これにより、建物の構造的な安定性が損なわれ、本来の耐震性や強度が発揮できなくなる可能性があります。スペーサーは、この鉄筋の正確な配置を物理的に支え、設計通りの強度を確保するための要となります。
3.コンクリート充填の促進による品質向上
スペーサーによって鉄筋と型枠の間に適切な隙間が確保されることで、コンクリートが鉄筋の周囲に 均一に充填されやすくなります 。これにより、コンクリートの、密実で均質な基礎コンクリートを構築できます。均一なコンクリートは、基礎全体の強度を高め、ひび割れの発生リスクを低減することにも繋がります。
まとめ
スペーサーは、一見地味な存在かもしれませんが、基礎の品質、建物の耐久性、そして長期的な安全性を確保するために不可欠な部材です。弊社では、高品質なスペーサーの選定と、確実な設置を徹底しております。
基礎工事や外構工事に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。