こんにちは!人事課の吉田です。
EDUCOMでは、Slackや全社朝会など様々な機会を通し、積極的に教育に関する社内向けの情報発信を行っています。
今回は、EDUCOMの社員が毎月楽しみにしている社内コラム『メダカの学校の1年』をご紹介します。
『メダカの学校の1年』ってどんなコラム?
執筆者はどんな人?
執筆は、当社の「授業と学び研究所(通称RITL)」の神戸和敏フェローです。
<神戸フェロープロフィール(研究所HPより抜粋)>
中学校教諭(数学)→教頭→市教委指導主事→校長を経て、2015年4月より「授業と学び研究所」フェローに就任。高校時代に自動制御を学び、大学で「計算数学」を専攻し、ミニコンピュータによるプログラミングを学んだ。1986年度より、市内コンピュータ活用等に関わる委員や代表を2014年度まで行った。
どんな内容が書かれているの?
『メダカの学校の1年』には、学校現場に足を運んだ神戸フェローが目にした最新の活用例や、現場のリアルな課題を解決するヒントやアイデアが満載です。
教育情報だけでなく、季節の話題や神戸フェローが実際に飼っているメダカの飼育日記など、元校長先生らしい温かさが感じられるコラムは、社員みんなが毎月楽しみにしています♪
今回特別に、皆様に『メダカの学校の1年』を公開!
2015年4月から毎月連載され、今年で10周年、そして今年の9月で100号を迎えました🎉
普段はEDUCOM社員向けに社内のイントラネットに掲載されていますが、記念すべき100号を、今回は特別に公開しちゃいます!ぜひ、ご覧ください♪
『メダカの学校の1年』 第100号 9月:授業づくりに役立つ?AIアプリ-③
100号となりました。これまで、読んでいただきありがとうございました。
猛暑が続き、国内最高気温を記録しました。40℃以上の日が当たり前のように続く地域も多くありました。
水不足で米作りにも悪影響が出ている地域があるかと思えば、線状降水帯の発生等で、記録的短時間大雨情報が出され、災害も発生した地域もありました。昔のように、入道雲が出て、夕立が降り、昼間の暑さを少し和らげてくれる雨という季節感はまったくなくなったように感じます。秋の気配は…。
旬№6「なす」
この時季になると、「焼きなす」を食べる機会が多くなります。炭火で焼いた「なす」に鰹節、おろししょうが、醤油をかけてパクっと。ご飯のお友としてはとてもいいものですね。旬は6月~9月。夏に味がいいということから夏実(なつみ)と呼ばれ、なすび、なすとなったとか、「なす」がよく実をつけることから、物事がうまくいく意味と結び付け「為す(なす)・成す(なす)」と呼ばれるようになったとかいう説もあるようです。
NotebookLMについて
さて、前号に続き、「NotebookLM※」について書いてみようと思います。その前に、前号で紹介した動画解説が日本語対応しました。スピード感のあるバージョンアップは、今の時代の必要条件でしょう。
では、今回は、校務や授業で役立つだろうと思われる活用方法を考えていきたいと思います。
※NotebookLM(ノートブック エルエム)とは、Googleが開発したAIノート支援ツールで、アップロードしたドキュメントやPDF、ウェブサイトのURLなどの「ソース」に基づき、要約や質問応答を行うツールです。
① 校務での活用
㋐ 教育関係法規(例規集)での活用
学校運営や様々な事案に対応するとき、根拠を明確にする必要が出てきます。そんな時は、教育小六法や教育例規集に頼ることがしばしばあります。校長室などの書棚に分厚いこれらの書籍が入っていることを見られた方も多いのではないでしょうか。しかし、この分厚い例規集等から関連する内容を探し出すのには大変な時間が必要となります。この時間を短縮するとともに関連内容をも探し出すことができるようになることは、管理職としてはとても助かります。
㋑ 文書事務手続きでの活用
教育関係法規での活用と同様に、市教委等へ報告をする必要がある事案が発生した時、その手順や書式を載せた手引書があります。この事案は、比較的緊急の場合が多く、短時間で処理する必要が出てきます。しかし、そのような時ほど、探し出すのに時間がかかったり、不十分な報告になったりする場合があります。早急な対応や報告内容の漏れを出さないようにするためにも大変役立つものになるでしょう。
㋐も㋑も主に学校の管理職が活用の中心になると思われます。
② 授業での活用
㋐ 子どもが活用
授業でよく「振り返り」を書かせることがありますが、書いた振り返りを活用する場面が教師側に多くあるように思います。それも重要なことですが、子ども自身が自分の振り返りから、今後の学習のめあてや方略を見出すきっかけとしていくことも大切なことです。NotebookLMで自分の振り返りを分析することで、子ども自らが学習を調整することができるようになり、次への学びにつなげていくことができるようになることはとても素晴らしいことではないでしょうか。
㋑ 教師が活用
授業づくりのための教材研究に活用することが可能になると思います。各教科によって使い方は変わってくるでしょうが、ベースになるものに「学習指導要領」や「教科書会社の資料」などが考えられます。これらを活用することで、単元の本質を見出すことができたり、ルーブリックを子どもたちに示すことが比較的短時間で可能になったりするでしょう。また、授業を録画(録音)して、NotebookLMで分析することで、授業改善につなげることもできます。学校現場で行われている授業研究のスタイルが変わっていくのではないでしょうか。
㋒ 学習指導要領の動向把握に活用
文部科学省から「次期学習指導要領」に向けての情報が細かく提供されています。これらの情報をすべて読み、理解することは大変な作業になります。そこで、これらのデータを分析・要約させ、それをたたき台としてさらに探究していくことが可能になります。今までは、時間的にもなかなか取り組めなかったことですが、これからは、短時間で情報を収集・整理・分析ができ、教育活動に役立てられるようになるでしょう。
③ 社内での活用
㋐ ユーザー対応での活用
ユーザーのFAQや社員間の情報交換やフェローとの懇談から得られた情報をデータベース化していくことで、今後の営業やユーザー対応に役立つヒントを得ることができると思います。社内には、このような無数の貴重な情報があるのではないでしょうか。
㋑ アイデア・情報発信での活用
国の動向や有識者からの学びをデータベース化し、今後の業務のアイデア出しや情報発信に役立てていけるのではないでしょうか。有識者からの学びを分析・要約することで、新たな情報発信のヒントを見出すことが可能になります。現在行っている動画作成にも大いに役立てることができるでしょう。また、自己の分析だけでは気づかなかった視点を見出すことができ、新たなアイデアを創造できることは有意義なことです。
これらは、ほんの一例でしかありませんが、皆さんが行っておられる会議や報告書やプレゼンテーションは、とても貴重な情報源になると思います。今までは、それを観たり、聴いたり、メモしたりしていたと思いますが、これからは、それらの情報を収集・整理・分析・要約・俯瞰し、活用していく時代になっているのかもしれません。人間は「気づかなかった」「忘れていた」ということがありますが、AIは、そのようなことは少ないと思います。あくまでも、ヒント・たたき台というレベルにしかならないと思いますが、自分で使っていても、「そんな方法があるのか」とか「そういう観点もあるなぁ」など、自分の思考の支援をしてくれることは多々あります。多くのアイデアを出し合い、賢くAIを活用できれば、時短だけの働き方改革ではなく、業務内容を充実させ、時短にもなる真の働き方改革につながるのではないかと期待しています。
メダカ君たちの様子
メダカ君の卵は順調に孵化していますが、針子となって、1~2週間で半数くらいのメダカ君が星になっています。やはり、すべてのメダカ君を稚魚、成魚と成長させることは難しいです。今年は猛暑日が多いため、特に難しさを感じています。いろいろ工夫をしながら、一匹でも多くの針子が無事に成長してくれることを願っています。
授業と学び研究所 神戸和敏
編集後記
神戸フェローのコラム、いかがでしたでしょうか😊
教育現場での活用例だけでなく、社内での情報整理やアイデア出しにもAIが役立つ可能性についても書かれていましたね。
また、AIはあくまでヒントやたたき台を提供するものであり、それを活用することで業務を効率化するだけでなく、より内容を充実させることができ真の働き方改革につながる、という神戸フェローの考えは、人事担当である私にも深く刺さりました。
最後までお読みいただきありがとうございます!EDUCOMに入社すれば、これから発信されるコラムはもちろん、10年分のバックナンバーもすべてお読みいただけます。ご興味を持っていただけたら、ぜひお気軽に「話を聞きに行きたい」ボタンからご連絡ください!