事業承継の支援を通して、
地元の仕事を守り、地元を守る。
2022年に当社代表の長田が、経営承継アドバイザー資格を取得しています。その経緯もあり、多くの九州エリアの企業の事業承継前後のご相談をお受けすることが多いです。今回は、長田が考える、事業承継の課題や、支援をはじめた理由を過去のインタビューから参照してご共有します。
長田さんから見て、事業承継が進まない原因はなんだと感じますか?
大きくわけると、原因は3つあると思っています。
1つめは、プレ承継期において譲る側にニーズが顕在化していないことです。あまり適切な表現が見つからないのですが、「まだ大丈夫、まだ自分は頑張れる」と思っている方が多く、大切にしてきた我が子のような会社を誰かに引き継ぐということを現実に受け止めて対策を自主的に始めることが難しい様子です。顧問税理士たちから事業承継の案内を積極的にするわけにもいかず、「自分が引退する」ということを受け止めて向き合う機会が足りないことが問題だと思います。
2つめは、前職のコンサルタント時代の傾向も踏まえると、社長と引き継ぐ方との間で、経営の共通言語が少なすぎることが問題だと感じています。
経営者は、どこからどこまで伝えていいものなのか分かっていないことがほとんどです。
伝えてきたつもりでも引き継ぐ方が理解できていないということが、事業承継の現場で起こっているのが現状です。
経営における「ヒト・モノ・カネ」じゃないですが、「人、仕組み、繋がり」の共通言語やノウハウを活用していかないと、お互いに不要なストレスがかかってしまい、事業承継がスムーズに進まないことが多いです。
3つめは、そもそも引き継ぎたいと思われるような、魅力的な会社になっていないことです。
借入が大きいことや、顧客や売上が社長依存の状態であったりすると、社長自身もそのことを理解しているので後継者に引き継ぐより、自分の代で廃業することを考えてしまいます。また、後継者候補がいたとしても、斜陽産業やビジネスモデルの不安定さによって、引き継ぐ魅力を感じなければ承継してもらえません。引き継ぐためには、引き継ぎたいと思ってもらえるような状態まで事業そのものを磨き上げることが重要ですが、それを教えてくれるパートナーとの出会いは地方にはなかなか存在しないのです。
会社を立ち上げようと思ったきっかけを教えてください。
私は熊本県球磨郡湯前町という小さな町の出身で、父方の実家はもうすぐ創業120年を迎える会社です。今は伯父が代表を務めています。家業というよりは「いとこの実家」という視点で、傍から見ていて「この会社は今後どうするのかな…」と見ながら育っていました。私が幼かったころからこの30年間でも色々と段階を経て伯父夫婦が事業転換を進めていらっしゃいました。また自身の父も若いうちから個人事業主として働いており、苦労している姿を長くみて高校を卒業するまで育ててもらいました。
その後、リンクアンドモチベーションというHR人事領域のコンサルティングファームへ入社し、九州支社の立ち上げの際にコンサルタントとして中小企業の経営のご支援を経験していくなかで、地方の中小企業のPMIや承継のタイミングに関わることが複数ありました。当時はよく揉め事の間に入ってサポートをさせていただきました。その中で悩ましかったのが「感情」のすれ違いでした。いつか承継しなければいけないとわかっているものの、どのように世代交代すれば良いかわからない経営者。一生懸命頑張っているのに認めてもらえなかったり、権限移譲してもらえずにヤキモキしている後継者。双方の気持ちを聞きながら長期間「間の問題」の解決のために立ち居振る舞いました。
生まれ育ちはもちろん、コンサルタント経験の中で経営者の気持ちに触れる機会が多かったからこそ、いつか事業承継において支援できるサービスを作りたいと思っていました。
もう一つは、地元に後継者側の友人がたくさんいるのですが、年齢的にも30代を超え、みんな承継について悩みはじめています。加えて、2020年に球磨川が氾濫しまして、その影響で友人の会社が廃業を選択し、「仕事がない」という理由で3世代まとめて地域を去っていく相談にのったりしていました(もちろん、引っ越しの要因はその他にもありましたが)。
実際に水害直後に私も単身で現地に入って支援活動をしていたのですが、水害直後の現地を見て「これからこの地域はどうなるんだろう」と思ったのを覚えています。
地方から会社・仕事がなくなるということは人口が流出するということであり、このままだと私の実家・地元、そこを守っている友人達がどんどん去っていくかもしれません。そうすると私の知っている「地元」は無くなってしまうのだと実感しました。誰かがその状況を食い止めなくてはならないと思い、私自身は環境的にも勝負ができるちょうどよいタイミングでしたし、大手コンサルティングファームやM&A仲介会社ができない支援モデルで世の中を良くしたいと考えて2021年に起業しました。その後、多くの企業様のご支援をし、現在に至ります。
事業承継コンサルティングをするうえで大切にしていることはなんですか?
もちろん、社長の望む未来を引き出し、実現まで導くことです。
事業承継は経営者にとって人生最大のビックイベントです。そのため、妥協はせず成果に拘る支援方法に拘っています。
実際に「今のままでは値が付かない」会社も多く存在します。私たちがご相談にのっていると「売れないと言われて相手にしてもらえなかった」という方もいらっしゃいました。
今売れなくても、今後売れるようにするポイントは3つあります。
「BSを厚くする」「独自のビジネスモデルを磨く」「社長がいなくても回る組織をつくる」という3つです。
売上や顧客、そして属人化した領域の業務を担当している重要な従業員が、社長が代わった瞬間に離れていくとしたら、会社が回らなくなってしまいます。
そういう状況だと、引き継ぎ手が見つかりません。
私たちが介入することで事業に磨きがかかり、後継者が安心して引き継げる状態を作ることを心がけています。
参照サイト: https://www.kigyou-keiei.jp/lp/ms_adv/