C-tableの広報の前野です。
前回、C-tableは何をやっている会社なのか?というお話を書きました。
そして、2024年1月から、本格的に新しいチャレンジであるハイパーカジュアルゲーム事業へ進出することことをお話ししました。
デジタルを活用した新しい事業づくりを行うIT企業であるC-table。
なぜ『ゲーム事業への参戦』を決断したのか?
その意思決定の裏側について、代表の田邉さんにインタビューをしてみました。
前野:「田邉さん、C-tableがなぜゲーム事業に参画するのか、私ですらピンときていないんですよね。」
田邉:「そうですよねー。」
前野:「今日は、決断の裏側をぜひお伺いしたいと思っています!」
田邉:「了解しました!でも先に言っときますけど、多分わかりづらいです(笑)」
前野:「頑張ってついていきます!(笑)」
「自分たちが成長しにいくほうが早い」
田邉:「まず、今後の日本の人口は長期の減少過程に入り、2060年には現在の3分の2になると予測されています。20年後の労働人口は、今生まれている子供たちによって決定されるので、少なくとも2045年までは、未来はもう決まっているわけです。」
前野:「田邉さんがいつもお話されていることですね」
田邉:「ですです。まず、日本のGDPは約600兆円。その半分が個人消費です。人口が減少すると、当然ながら個人消費も減少します。人口が3分の2になるということは、要するにGDPの半分のうちの3分の1がなくなることを意味します。となると日本の経済が縮小することは避けられない。当然ながら税収も下がる。こういう課題があると思っています。」
前野:「こういった課題を解決するためには?」
田邉:「大きな視点で言えば、一人当たりのGDPを向上させていくことが重要ですよね。マーケット自体を広げ、新たなアプローチを模索していくことも必要です。そして、一人当たりのGDPを向上させるためには、生産性向上が不可欠です。だからデジタルが非常に重要な役割を果たしているわけです。」
前野:「そこで、C-tableはデジタルを活用してさまざな支援をしてきました。」
田邉:「はい。公共事業や地方の企業が衰退していくなかで、地域で一緒に生産性を上げて新しいマーケットにチャレンジしていけたらいいなと思ってやってきましたし、一定の成果は出せたと思っているんです。ただ、生産性が上がって利益や時間が生まれた結果、何にチャレンジするか?は、結局支援者である僕らが踏み込めない部分なんですよね。」
前野:「たしかに。」
田邉:「もともと『地域に産業を作る』コンセプトで会社を立ち上げたものの、このままだと、自分たちの目指したいものが実現しないかもしれないとだんだん感じるようになってきて。
日本の一人当たりGDPを上げていくとか、グローバルなマーケットにチャレンジするってことを、間接的にするよりも、自分たちが直接的に手を動かしてやらないといけないんじゃないか。とちょっとずつ思いはじめてきたんです。」
田邉:「これまでの取り組みって、「自分たちが世の中に対して付加価値を提供して対価を得る」というとプロセスが長かったんですよね。例えば自治体との取り組みでいうと、課題をヒアリングしてプロポーザルを経て契約を取る。当然そこに対して労力もかかるし、時間軸も長いし、不確実性も高い。
民間企業だと、意思決定は早い。けれども、DXに関する理解や組織としての推進力が不足している場合、僕らがどれだけ提案しても、価値がなかなか生み出されないこともあって。自分の提案力不足なんですが、自分たちが「これだ!」と思っているものを世の中に出すまでのボトルネックが外部にあることを言い訳にしちゃう部分があって。
僕ら、愚直にいいものを作り続けて、成果を出してきた自負があるんです。だからそれが外的要因で未来に実装されないのは正直もったいないと思ってしまったんですよね。「絞り立て牛乳を出したい!」って(笑)」
前野:「正直しんどくなっちゃったわけですねー」
で、なんでゲーム事業なんですか?
前野:「そこから、ゲーム事業にどうつながったんでしょう?」
田邉:「グローバルな視点で見た時に、人口もスマホ普及率も増加しているし、経済発展を続けている新興国もあるわけです。デジタルを使えば、そういう大きなマーケットにアプローチができると思ったんです。
といっても、自分が英語堪能なわけでも、寿司握れるわけでもないし。どうやってチャレンジできるのか、正直イメージがついてなかったんです。
で、そんな中でたまたまカヤックさんのIR資料を見たら、カヤックさんの売り上げの半分は実はゲームだった。カヤックさんは、グローバルに向けたカジュアルゲーム開発をやっていらっしゃるんですね。」
前野:「おお!」
田邉:「まさにゲーム事業なんじゃないか!と。いまいる仲間たちとこういう切り口でチャレンジできるんじゃないかと思うようになって。やっぱり、自分たちが成長をしたほうが早い、と改めて思ったんですよね。いろんなことを言い訳にしてできないっていうのも違うなと思って。」
前野:「ただ、『ゲーム開発は博打だ』みたいな話もありますよね。」
田邉:「当たるか当たらないか分からないけれど初期開発と広告宣伝に大きく投資する必要があり、映画のような不確実性がある。僕も最初はそう思ってたんですよ。
ただ、色々調べていくと、ゲームとくにカジュアルゲームは、博打の要素を極限まで減らして、クイックにプロトタイプを作って、広告で反応を見る、効果が高いプロトタイプを本開発して、PDCAを回す。データを駆使したかなりロジカルなメディア開発事業であることがわかったんです。
これは自分がこれまでやってきたデジタルマーケティング領域の知識も活かせそうだし、大きなマーケットにもいきなりチャレンジできる。C-tableのもっているリソースをうまく活かせそうだ、と思って。」
前野:「私も田邉さんから『ゲーム事業どうかな?』とお話があったときに、C-tableならできるな!って思いました。」
田邉:「ですよね。ただ、本当に自分たちにフィットするかはわからない。正直、社内にはUnityが使えるエンジニアもいないし。
でも、つるのルーツというプロジェクトで、AR開発でお世話になったエンジニアの山本さんという方がUnityを使える方だったので、ちょっと相談して、インプットもして、トライアルもしてみて。そしたら、めっちゃ楽しいなって思って。
楽しいというのは感覚的な話ではなくて、めちゃくちゃロジカルに意思決定ができるというのがすごい良いと思ったんです。何がいいか悪いかが、ピュアに数字を見ればわかる。そこに答えがあるのがいいなと思いました。」
前野:「かなりチャレンジングな決断ですよね!」
田邉:「ですねー。あとは、僕らのような地方の企業が、グローバルな市場にチャレンジしているってけっこう面白いと思うんです。いまの若い子たちがこれから10年20年経ったときに、「田舎だから何かができない」というわけじゃなくて、こうやって新しいチャレンジがやる気になればいつでもできるんだ!ってところを見せたいですよね。」
前野:「じゃあ既存の事業とのつながりは?C-tableはゲーム会社になっちゃうということですか?」
田邉:「いやいや!ゲーム事業の知見は「ゲームフィケーション × 社会課題解決」に応用したいと思っています!」
前野:「では、そのお話は、『田邉耕平正直しんどい♯2』でぜひお願いします!!」
C-table株式会社は、山梨県都留市を拠点とし、デジタルを活用した新しい事業づくりを行う企業です。
まだまだゲーム事業もスタートしたばかり。開発からリリースまで、カジュアルゲームの一連の流れが経験できるのが当社のポジションの魅力です。
当社で一緒にゲームを創り上げたいと思っていただける方は、ぜひ一度お話をしませんか?お会いできることを楽しみにしております。