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開発合宿レポート

はじめに

DIVXでCTOを務めている田島と申します。先日、DIVXでは初となる開発合宿に行ってきましたので、その体験レポートについて書きたいと思います。

何故開発合宿を行ったのか?

そもそも何故私達が開発合宿を行ったのか?についてなんですが、新卒向けの研修カリキュラムを作る為です。私達には「IT人材不足という社会課題を解決したい」という大きな目標がありますので、社会で活躍できるIT人材育成システムを構築する事が経営課題の1つです。

いわゆる「重要だが緊急性は低い」に分類されているものでしたが、新卒メンバーが入ってくる来年の4月に近づいてくるにつれ、徐々にその緊急性が上がってきていました。

新卒メンバーは社会人経験もエンジニア経験もない原石ですので、中途採用と異なり根本的な研修カリキュラムが必要になります。そして恐らくそれは、私達が構築しなければならないIT人材育成システムと近しいものになると思われたからです。

とはいえ平日は日々の緊急性の高い業務を優先してしまいがちなので、金曜日と土日の3日間を合宿期間としてまるまる確保し、その間に集中して作ってしまおうという目論見でした。

研修カリキュラムのテーマ

開発合宿以前にも何度か議論を重ねていたので、ざっくりの方向性は決めていました。テーマは「インターネットの歴史を駆け抜ける」です。現代のIT技術はとても移り変わりが激しく、一度習得したものをずっと使い続けられる事はありません。よって、新たな技術が登場した時にどれだけ早くその技術をキャッチアップできるか?がエンジニアのパフォーマンスを左右すると言えます。

実際世の中で年齢や経験を問わず活躍しているエンジニアを観察してみた時、その人達に共通するパラメーターの1つとしてキャッチアップの速度があります。新たな問題に向き合ってから「多分こうすればいいはずだ」と自分の中に落とし込める速度がとても速いのです。それは「それって、つまりアレと同じ事だよね」というマッピングができるからだと考えました。この時何とマッピングするか?が重要になってくるのですが、それはできるだけ抽象的な概念で捉えられていた方が良いです。

概念として抽象的に捉えるには原理原則で物事を認識する必要がありますが、それを行うには現代はあまりにも複雑で具体的になってしまいました。よって、現代を忘れてインターネットが普及しはじめた95年という時代から時系列で技術を追いかける事ができたら、それが可能になるのでは?というのが私達の仮説です。

合宿の進め方

合宿にはCEOの物部さんと私、あとはDIVXのシニアエンジニアポジション4名の合計6名でのぞみました。

テーマはハッキリしているので、1日目はそれを再確認しつつ具体的なものに落とし込む為の議論を行いました。まだ何かに収束させられるまで落とし込めていないので、特にキッチリせずブレインストーミング的に発散させ続けました。発散しつつもテーマの軸からはブレていないので、「あっ、確かにそれいいかも」や「そういう事かもしれない」のような少しずつ核心に迫っていくような感覚はみんな感じていたと思います。そうしていると夜になっていきましたが、その日のうちに本でいう章立ての部分がある程度固まっていました。

2日目は1日目で固めた章立ての部分を、具体化させる為の作業を行っていきました。2日目は、何をやらせる?の部分を具体的にする事を目標にしました。1日目に完成した章立てでも良さそうという雰囲気のものはできていましたが、カリキュラムとして何かしらのアクションに落とし込めるまで具体的ではなかったからです。時間をキッチリ区切って、2時間ごとにアウトプットの時間を出しそれをもとにみんなでまた議論を重ねて精緻にしていく。そんな作業をひたすら続けて、夜がふける頃には全ての章立てに対してアクション可能な肉付けが出来ていました。

3日目は、手を動かして作る作業にしました。私達の研修カリキュラムは座学ではなく、何かを作ろうと頭を働かせたり、手を動かして実践する時間が圧倒的な割合を占めます。よって私達も手を動かして体験してみようという事になり、最後は開発合宿らしい日にしました。1日目や2日目とは異なり、各々もくもくと何かを作っている時間になりましたが、面白いものが色々とできて合宿の締めくくりとしては良い時間になったと思っています。

合宿の感想

合宿の施設は温泉もあり料理も美味しいホテルだったので、当初は正直「息抜きのついでにカリキュラム作成もする」的なノリはありました。ただどういうわけか(?)、キッチリ分刻みのスケジュールでストイックに進めてしまい終わってみれば休日にしっかり仕事をしたという感じになってました。もちろん温泉に入ったり美味しい料理を食べたりはしたので、リフレッシュはある程度できたと思いますが、みんな「思った以上にハードで疲れたな」という感想は持っていると思います(私は持っていますw)。

ただそのおかげで、研修カリキュラムの大枠の流れは決まり、後は細かいところをブラッシュアップするのみという段階までは完了できました。参加いただいた皆さんには感謝しております。

今回、合宿というかたちで極端にオフラインのかたちで仕事をしたわけですが、そのおかげで遅々として進まなかった研修カリキュラムを3日という短期間で一気に進める事ができました。また、合宿に参加した人達との親睦もこれまで以上に深められたような気がしてます。

私はここにオフラインで仕事をする価値を感じられました。うまくいえないのですが、物理的なコンテキストを共有する事で生まれる価値というのは確かに存在するという実感がありました。そこから、週に必ず出社する日をもうけたハイブリッドワークというかたちをとるDIVXの意思決定の価値を改めて感じる事ができたのです。

来年に向けて

私は今年の1月からCTOとしてDIVXに参加しました。大変なこともたくさんありましたが、それら全てを楽しみながら過ごせて良かったです。

人は年齢を重ねるほど時間の感覚が短くなっていくといいますが、DIVXはまだ設立2年の会社という影響からか、私は今年の1年がとても長く感じられました。長く感じるというとつまらない事をしていたように思うかもしれませんが、そうではなく「えっ?あれって今年の話だったの?」という濃密な時間を過ごしてきた人が思う感覚です。

私はまもなく40代に突入しますが、そんな私でも新鮮な感覚でいられるDIVXという会社は、挑戦する気持ちがある人にとても魅力的な環境を提供してくれると思います。来年、また新しい仲間に出会える事を楽しみにしております。

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