【社員インタビュー#4】僕らの仕事は「修理」じゃない。「サービス」という名の商品開発だ。創成期を率いる責任者の挑戦
こんにちは!Dexterity-SC Japan採用担当です。
「お客様の『ありがとう』が、何よりのやりがいだ」 「自分の経験を活かして、もっと裁量のある仕事がしたい」 「決められた手順書通りじゃなく、もっと最適な方法があるはずだ」
フィールドサポートやサービスエンジニアとしてキャリアを積む中で、そんな想いを抱いたことはありませんか?
今回ご紹介するのは、銀行ATMのメンテナンスからキャリアをスタートし、オムロンフィールドエンジニアリング社(OFE)で約27年にわたりサービス部門の最前線と組織構築をリード。その後、再生可能エネルギーのグローバルリーダーであるソーラーエッジでアフターサービスを統括してきた、サービス開発のプロフェッショナル。Service Deployment Managerの石川智久。
技術経営修士(MOT)とPMP®の資格を持ち、数々の現場資格も有する彼が今、Dexterity-SC Japanで挑戦しているのは、まだ何もない更地から、世界最先端のAIロボットの「サービス」を創り上げること。
なぜ彼は、安定したキャリアを捨ててまで、この困難な挑戦を選ぶのか。彼が描く「理想のサービス」と、これから創るチームの未来について、詳しく聞きました。
プロフィール
東京理科大学で機械工学を専攻後、オムロンフィールドエンジニアリング社(OFE)に約27年間在籍。銀行ATMのフィールドサービスエンジニアからキャリアを始め、技術サポート、銀行システム向けサービス事業戦略、エネルギー事業の立ち上げ、ソーラーパワーコンディショナーのサービスマネージャー、建設安全品質管理マネージャーなどを歴任。この間、東京理科大学専門職大学院で技術経営修士(MOT)を取得。その後、再生可能エネルギーのグローバルリーダーであるソーラーエッジ・テクノロジーズで、日本のサービスマネージャーとしてアフターサービス部門を統括。PMP®、1級電気施工管理技士など多数の資格を保有。2025年7月、Dexterity-SC JapanにService Deployment Managerとして参画。
目次
なぜ、僕は再び「更地」を選んだのか。
僕らが創るのは「修理屋」じゃない。「AIロボットのコンシェルジュ」だ。
「受け入れる素地」を持つ、プロフェッショナル集団を創りたい
好奇心のアンテナは、仕事の外にも。
未来の仲間へ。今なら、あなたのアイデアが「サービス」という商品になる
なぜ、僕は再び「更地」を選んだのか。
――本日はよろしくお願いします!石川さんは、オムロンフィールドエンジニアリング社(OFE)で約27年、そしてソーラーエッジと、素晴らしいキャリアを築いてこられました。なぜ今、キャリアの集大成とも言えるこのタイミングで、まだ発展途上のDexterity-SC Japanを選んだのでしょうか?
これまで様々な業界を経験してきましたが、そこで得た確信は「業界が変わっても、顧客課題を解決するというサービスの根本は変わらない。自分のスキルは適応できる」ということでした。その上で、次なる挑戦の場を考えたとき、Physical AIという領域は、まさに発展の真っただ中。ここで得られる知識や経験は、他では決して手に入らない、キャリアにおける絶好の機会だと感じたんです。
OFE時代にも、エネルギーマネジメントという新規事業の立ち上げに参画しました。前職のソーラーエッジでも、日本のサービス部門の構築を手掛けました。やはり僕は、既に完成された組織よりも、何もない“更地”から、自分の手で理想の組織を創り上げていく過程に、最高の面白さを感じるんです。Dexterity-SC Japanの「これからサービスを創っていく」というフェーズは、僕にとってこれ以上ない魅力的な挑戦でした。
――多くのエンジニアは製品開発(0→1)に惹かれますが、石川さんは一貫して導入後の「サービス・運用」に情熱を注いでいます。その理由は何ですか?
サービスという仕事は、お客様が課題に直面している、その瞬間から始まるからです。お客様の課題やニーズが最もダイレクトに現れる場所であり、それに対して自分の考えたアプローチで向き合い、解決する。そして、お客様からの「ありがとう」というダイレクトな反応で、自分の仕事の価値を評価してもらえる。この手触り感こそが、サービスという仕事の最大の醍醐味だと考えています。
僕らが創るのは「修理屋」じゃない。「AIロボットのコンシェルジュ」だ。
――石川さんが創り上げたい「理想のロボティクス・サービス」とは、どのようなものですか?
僕が目指しているのは、単に「壊れたものを交換する」だけの修理屋ではありません。お客様のビジネスに寄り添い、AIロボットの価値を最大限に引き出す「コンシェルジュ」のような存在です。
例えば、お客様から「ロボットが特定の荷物をうまく掴めない」と連絡があれば、それは単なる故障報告ではありません。「AIの眼が、この素材の光沢をどう認識しているのか?」「現場の照明環境は適切か?」といったレベルまで踏み込み、 お客様のオペレーションを深く理解し、より効果的な製品の使い方や運用環境の構築を一緒に考えていく「コンサルティング」の始まりです。オペレーター向けの「トレーニング」も、我々の重要なサービスの一部になります。
そのために、まず構築したいのが「ヘルプデスク」を中心としたサポート体制です。お客様が困った時に、すぐにコミュニケーションが取れる窓口を作る。現場に駆けつける前に、まずはお客様の話を深く聞き、状況を正確に把握する。この初期対応こそが、サービスの品質を決定づけると考えています。
――従来の自動倉庫やマテハン機器のサービスと、「AIロボット」のサービスでは何が違いますか?
ベースとなる技術的知識は共通していますが、決定的な違いは、機器そのものが高度な通信機能を備えていることです。
ロボットは常にインターネットに接続されており、膨大なデータを収集しています。我々はこのデータを遠隔でモニタリングし、「問題の原因はソフトウェアなのか、ハードウェアなのか」を迅速に切り分けることができる。これは、サービスエンジニアの働き方を根本から変える力を持っています。闇雲に現場へ駆けつけるのではなく、仮説を持って、必要な部品と工具だけを手に、最短時間で問題を解決する。よりスマートで、技術者としての価値を発揮できる働き方が可能になるんです。
ロボットの導入後はハードウェアやソフトウェア、あるいは運用の側面で様々な問題が起きると想定しています。もちろん、AIの専門家になる必要はありません。ソフトウェアのアップデートは手順化しますし、難解なログ解析はアメリカ本社の専門チームと連携します。皆さんに期待するのは、現場で起きている事象を客観的かつ正確に捉え、問題が発生するに至ったメカニズムを明らかにし、そしてそれを正確に伝えることのできること。それこそが、技術のプロとしての価値を高める重要な要素なんです。
「受け入れる素地」を持つ、プロフェッショナル集団を創りたい
――今後、「Technical Support Engineer」には、どのようなスキルや資質を求めますか?
「論理的思考を伴った洞察力」が不可欠です。問題の背景を正しく捉え、正しい解決のロジックが導きださなければ、根本解決には至りません。
しかし、それ以上に僕が重視しているのは、お客様と真摯に向き合うコミュニケーション能力です。お客様は、何かしらの不満や困りごとがあって、私たちにコンタクトしてきます。その感情をまず受け止め、共感し、お困りごとを正しく引き出すスキル。これがなければ、どんなに高い技術力を持っていてもその価値を最大限に活かすことはできません。
――理想のチーム像について教えてください。
メンバー同士が頻繁にコミュニケーションを取り、お客様の状況や現場で得た知見を常に共有し合えるチームにしたいです。今はDeployment and Operationsの中のサービス部門としては、今はまだ僕一人ですが、次に入ってくれる方は2人目3人目のメンバー。まさに創業メンバーです。だからこそ、一緒にゼロから「どういうチームが最強か」を議論したい。 例えば、導入運用チームとどう連携すれば、お客様への提供価値が最大化できるか、といったことです。
そして、メンバーには常に「新しいものを受け入れる素地」を持っていてほしい。AIロボティクスは日進月歩の世界です。昨日までの常識が、明日には変わるかもしれない。その変化を恐れず、むしろ楽しんで学んでいける。そんなプロフェッショナル集団を創りたいと考えています。
好奇心のアンテナは、仕事の外にも。
――これまでのセクションでは、仕事に対する熱い想いを伺ってきました。少し視点を変えて、石川さんのプライベートについてもお聞かせください。お休みの日は、どのようにリフレッシュされていますか?
休日は、家でリラックスして過ごすことが多いですね。Amazon PrimeやNetflixで、気になっていた映画や海外ドラマを一気に観たりしています。物語の世界に没頭する時間は、良い気分転換になります。
あとは、最近になって新しい楽しみが一つ増えました。高校時代の古い友人たちと、ふらっと小旅行に出かけるようになったんです。何十年も付き合いのある仲間と他愛もない話をしながら過ごす時間は、仕事のプレッシャーから解放される、かけがえのない時間ですね。
――技術者として、常に学び続けているイメージがありますが、休日に自己研研などはされていますか?
以前は、経営学に関する書籍を読み漁ったり、PMP®のような仕事に直結する資格取得のための勉強が中心でした。それももちろん楽しかったのですが、最近は少し興味の対象が変わってきました。
今は、仕事とは直接関係のない分野に、強く惹かれています。例えば、歴史ドキュメンタリーを見たり、他国の文化を紹介する番組を観たり、あるいは宇宙の成り立ちに関するネット上のコンテンツを追いかけたり。一見、今の仕事とは全く関係ないように思えるかもしれません。
でも、異なる分野の物事の成り立ちや、進化のプロセスを知ることは、新しいサービスや組織をゼロから創り上げる上で、思わぬヒントを与えてくれるんです。物事を多角的に見る視点や、新しいアイデアを生み出すための「引き出し」を増やすという意味で、今の自分にとってはこれも大切な「学び」の時間になっています。
未来の仲間へ。今なら、あなたのアイデアが「サービス」という商品になる
――最後に、この記事を読んでいる、未来のチームメンバー候補へメッセージをお願いします。
現在、自動倉庫やマテハン機器、電気機器のフィールドサポートをされている方なら、きっと感じているはずです。「もっとこうすればお客様は喜ぶのに」「この手順書は非効率だ」「この部品より、もっと良いものがあるはずだ」と。しかし、既に確立された組織の中では、そのアイデアを実現するのは難しいかもしれません。
今、ここにはまだ何もありません。だからこそ、すべてがあなたの裁量次第です。
お客様をサポートする上で、あなたが「これが一番良い」と信じるアイデアを、サービスという「商品」として、一緒に開発していける。使用する工具、交換部品のサプライヤー、協力会社の選定、そしてサービスメニューの価格設定まで。文字通り、すべてをゼロから創り上げることができます。
もちろん、楽な仕事ではありません。時には油にまみれ、深夜までトラブル対応をすることもあるでしょう。でも、その先には、大企業の歯車としてでは決して味わえない、事業を自分の手で創り上げるという、圧倒的な達成感が待っています。
僕らの仕事であるサービスは、単なる修理やメンテナンスではありません。お客様のビジネスを成功に導き、AIロボットの未来を共に創る、商品開発そのものです。
あなたの経験と情熱を、この新しいフィールドで爆発させてみませんか?お会いできるのを楽しみにしています。
――石川さん、本日はありがとうございました!
Dexterity-SC Japanでは、石川さんのように、ゼロからサービス構築をつくっていく仲間を募集しています。これまでのご自身の経験と技術をAIロボティクスに活かしたい方。ぜひ一度、お話しましょう!
※記事内の情報は2025年10月時点のものです。