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【開発日誌#43】GuardDuty Malware Protectionでのマルウェア対策

■ はじめに

AWSにおけるセキュリティ対策は万全でしょうか? AWS Security Hub、Config、GuardDutyなどを活用したAWSアカウントのセキュリティ対策、AWS WAFやShield、さらには各種セキュリティソフトウェアを用いたサーバーやネットワーク環境のセキュリティ対策など、多岐にわたる対策が存在します。その中でも今回はEC2およびコンテナワークロードでのマルウェア検知が可能なGuardDuty Malware Protectionについてご紹介します。

今回はAmazon Web Services(AWS)のGuardDuty Malware Protectionについてご紹介します。

■ AWS GuardDuty Malware Protectionとは

AWS GuardDuty Malware Protectionは、Amazon GuardDutyの拡張機能で、マルウェアによって既に侵害されたリソース、または危険にさらされているリソースを特定します。この機能は、EC2インスタンスおよびコンテナワークロードにアタッチされた EBSボリュームをスキャンすることで、マルウェアの潜在的な存在を検出します。 Malware Protectionは下記2つのスキャンタイプを提供しています。

◯スキャンタイプ

  1. GuardDutyによる自動スキャン(GuardDuty-initiated malware scan)
    GuardDutyがセキュリティ脅威を検出した場合に、自動でEBSボリュームのスナップショットを作成し、スキャンを実施します。
    → 管理の手間が不要で、異常検出時に即座にスキャンが実行されるため、迅速な対応が可能です。
  2. オンデマンドスキャン(On-demand malware scan)
    指定したAmazon EC2インスタンスやコンテナワークロードのEBSボリュームを手動でスキャンすることができます。
    → 疑わしい動作をしているインスタンスを手動でチェックできるため、より詳細な調査が可能です。

これらのスキャンは、EBSスナップショットを取得して分析を行うため、対象インスタンスに影響を与えることなく検査を実行できます。


■ 料金


東京リージョンの場合 1GBあたり$0.05になります。(2025年2月現在)
20GBのEBSをスキャンした場合$1になります。
*Malware Protection には Amazon EBS スナップショットが必要で、上記の金額とは別に料金がかかります。
市販のセキュリティソフトと比べるとかなり安いと思います。

■実際に使ってみる


今回はAmazonlinux2のEC2にEICARが公開しているEICAR テストファイルをEC2に作成します。

curl -o eicar.txt https://secure.eicar.org/eicar.com

* EICAR テストファイルとは、マルウェア対策ソフトをテストするためのファイルです。


GuardDutyの画面へアクセスしオンデマンドのマルウェアスキャンを行います。

スキャン対象のEC2 インスタンスの ARNを記入しスキャンを開始を押すだけで完了です。



スキャン開始から20分程で結果がかえってきました。(EBSの容量は8GiB)

スキャン結果はInfectedになっておりしっかりとEICAR テストファイルを検知してくれています。また、File pathやFile nameなども詳細に確認することができます。スキャンログはCloudWatch Logs 出力されます。スキャンのスキップやエラー内容を確認することができます。

上記写真のSkippedになっているのはMarketplaceで提供されているAlmalinux9 OSへスキャンを行ったためです。Marketplaceで提供されているAMIは検知の対象外となっておりますのでご注意ください。

◯その他にも注意事項があります。

・デフォルトのKMSキーで暗号化されたEBSはスキャンされません。

・Organizationでアカウント管理を行っている場合は組織管理アカウントから許可する必要があります。


■まとめ

GuardDuty Malware Protectionでは特にインスタンスに何かをインストールする必要がなく、GuardDutyのコンソールから有効化するだけでマルウェア対策ができるのでとても簡単に利用ができます。また、実際に利用しているEBSではなくスナップショットで作成したEBSをスキャンするためサービスに影響なく利用できるのは便利ですね。

しかし、FargateやMarketplaceで提供されているAMIは対象外なので今後のアップデートに期待したいです。料金も高くはないためAmazonlinuxをご利用な方は利用することをお勧めします。

おわりに

弊社のインフラチームではAWS,ドメイン、メールサーバ、IaC、CI/CDパイプライン構築など幅広く対応しています。

コムデではインフラチームメンバーを募集中です。
興味のある方は、ぜひご応募ください!

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