「過去にラボ開発を試したものの、思うような品質のものが上がってこず、ほぼすべて作り直した経験がある。」
そんな経験から、一度はラボ開発という選択肢を手放していたアイ・ムーヴ株式会社様。
そこから、なぜ再びラボ開発に挑戦することになったのでしょうか。
今回は、アイ・ムーヴ株式会社 常務取締役の伊敷様に、コムデとの取り組みが始まった背景から、実際の開発を通じて感じた変化、そして今後の展望までお話を伺いました。
今回のインタビューには、アイ・ムーヴ様の窓口を担当するPMの神田・吉田も参加。
1年以上にわたって一緒にプロジェクトを進めてきたこともあり、インタビューは終始リラックスした雰囲気で進みました。
これまでの出来事を振り返る中では、「そうでしたね」と当時のやり取りを思い出す場面もあれば、伊敷様から神田の仕事ぶりについてお話しいただくと、本人が少し照れながら「ありがとうございます!」と返す一幕も。
発注する側、開発する側という関係を越えて、日々のコミュニケーションを重ねながら築いてきた距離の近さも、今回のインタビューから感じとることができた時間でした。

アイ・ムーヴ株式会社|Web総合サポートサービス・システム開発
「何でもやってきた」アイ・ムーヴが、プロダクト開発に注力するまで
ー森:まずは、アイ・ムーヴ様の事業について教えていただけますか?
伊敷様:
弊社は沖縄と東京の2拠点で事業を展開しています。
もともとは受託開発を中心に、Webサイト制作やSEO、不動産会社向けのシステム、病院向けのカルテ管理システムなど、いろいろなものを作ってきました。
その中で、創業当初から続けてきたのがレンタカー関連のシステムです。
少しずつ利用してくださるお客様が増えてきて、「これをプロダクトとしてもっと成長させていけるんじゃないか」と考えるようになりました。
ー森:受託開発から、自社プロダクトへと事業の軸が変わってきたんですね。
伊敷様:
そうですね。
コロナ前くらいから「もう、いけるんじゃないか」と思えるようになってきて。
一方で、お客様が増えると、当然保守やカスタマイズの依頼も増えてきます。
自社だけの開発リソースでは追いつかなくなってきて、依頼をいただいても順番待ちをしていただくような状況になっていました。
そこで、開発体制そのものを広げる必要が出てきたんです。
一度は「もうラボ開発はやらない」と思っていた
ー森:そこで、外部の開発チームを活用するラボ開発が候補になったのでしょうか?
伊敷様:
そうですね。
ただ、実はラボ開発には過去に苦い経験があったんです。
15年くらい前にも、ベトナムでラボ開発を試したことがありました。
ー森:そうだったんですね。
伊敷様:
でも、そのときは正直、うまくいかなかったです。
仕様として渡したものと、実際に上がってくるものが全然違っていたり、「これ、お客さんには出せないよね」という品質だったり。
デザインも違うし、使い勝手も違う。
結局、納期直前になって自分たちでかなり作り直すことになってしまいました。
ー森:それはかなり大変ですね……。
伊敷様:
そうなんです。
そのときの経験があったので、「ラボ開発」という選択肢自体が、一度自分の中から消えていました。
特に大きかったのは、仕様書だけでは埋められない部分ですね。
UIやデザイン、使いやすさの感覚など、そういうところのギャップがなかなか埋まらなかった。
だから、もうラボはないかなと思っていました。
受注前から寄り添い続けた。
コムデに感じた「一緒に考えてくれる」安心感
ー森:そんな中で、コムデからご連絡を差し上げたんですよね。
伊敷様:
そうですね。
営業メール自体は山ほど届いていました。
でも、その中で実際に返信したのはコムデさんだけだったんですよね。
ー森:弊社だけに...!ありがとうございます!何か印象に残ったポイントがあったのでしょうか?
伊敷様:
正直、最初に何に惹かれたのかは、今となってははっきり覚えていないんです(笑)。
ただ、その後に深嶋さん(※コムデ代表)と何度も話をして。
「こういう案件だったらどうか」とか、「このくらいの規模ならどういう体制でできるか」とか。
そういう話にずっと付き合ってもらいました。
ー森:最初から「ぜひお願いします」という感じではなかったんですね。
伊敷様:
全然です。
むしろ、こちらとしては「本当に大丈夫なのかな」という不安がありました。
でも、その不安を取り除くために、深嶋さんが何度も相談に乗ってくれた。
どちらかというと、寄り添ってもらったというのが一番大きかったですね。
まずは小さな案件から、少しずつ広がった信頼
ー森:最初から大きなプロジェクトをお任せくださったわけではなかったんですよね。
伊敷様:
そうですね。
最初は小さい案件からお願いしました。
そこで品質やスピードを見て、「これなら大丈夫かな」と。
そこから少しずつお願いする範囲を広げていきました。
ー森:実際に小さな案件をお願いしてみて、いかがでしたか?
伊敷様:
納期も守ってくれましたし、成果物もちゃんと使える状態で上がってきました。
弊社の場合、元請けの会社さんや、その先のお客様がいる案件も多いので、品質についてはかなり厳しく見ています。
その中でも問題なく進められたことで、少しずつ信頼できるようになっていきました。
ただ、主要なシステムをお願いするまでには、それだけでは足りなかったんです。
ー森:開発品質以外にも、確認したかったことがあったということでしょうか?
伊敷様:
そうですね。
一番大きかったのは、業務のフローを確立できるかどうかです。
「これをお願いします」と渡して終わりではなくて、
- どういう資料を渡すのか
- どういう状態で成果物を受け取るのか
- 誰が確認するのか
- どのタイミングでリリースするのか
そういうところを一緒に作っていきました。
約1年くらいかけて、少しずつ「自社の開発スタッフと同じような呼吸感」で仕事ができる状態を作っていった感じです。
「言われたものを作る」だけではない。一緒に考えてくれたことが印象に残っている
ー森:実際のプロジェクトの中で、特に印象に残っている出来事はありますか?
伊敷様:
IT資産管理システムのバーコードリーダー機能ですね。
当時、こちらから渡した資料は、細かい仕様書というよりは、やりたいことをまとめた資料に近かったんです。
そこに対して神田さん(※コムデPM)が、「ここはどうしますか?」と一つひとつ確認してくれました。
さらに、「こういうオープンソースのモジュールを使ってみようと思いますが、どうでしょうか」と提案してくれて。
ー森:単純に仕様通りに作るのではなく、開発側からも提案があったんですね。
伊敷様:
そうなんです。
実際に開発してみたら、iPhoneではできるけどAndroidでは難しい、ということも出てきました。
普通だったら、「最初の仕様と違うので、そちらで決めてください」となると思うんです。
でも、そこも一緒に考えてくれた。
「じゃあ、こういう形にしましょう」と。
そこまでやってくれるんだ、というのがすごく印象に残っています。
日本人PM・QAが入ることで、「任せっぱなしにしない」体制へ
ー森:コムデでは、日本人PMやQAもプロジェクトに入っていますが、その点はいかがでしたか?
伊敷様:
そこも安心感につながっています。
神田さんにはプロジェクトの進行や仕様の整理をしてもらって、吉田さん(※同じくPM)にはトラブル対応や運用保守の部分でかなり面倒を見てもらいました。
特にトラブルが起きたときの対応は、しっかりしていただいたと思います。
ー森:QAについてはいかがでしょうか?
伊敷様:
QAが入るようになってからは、手戻りが少なくなりましたね。
以前は成果物を確認して、修正して、また確認して……ということもありました。
そこを事前に確認してもらえるようになったことで、こちら側の負担も大きく減りました。
ラボ開発によって、社内の「仕事の仕方」まで変わった
ー森:今回、開発体制を外部に広げたことで、社内にも変化はありましたか?
伊敷様:
かなりありました。
一番大きいのは、ドキュメントを作る習慣がついたことですね。
同じ社内にいると、どうしても「これ、こういうことだよね」と口頭で済ませてしまうことも多い。
でも、ラボにお願いするとなると、ちゃんと伝えないといけない。
「何を作るのか」「なぜ必要なのか」「どこまで求めているのか」を、きちんと言葉にする必要があります。
その結果、頭の中にあるものを一度ドキュメント化する癖がついてきました。
ー森:開発そのものだけでなく、社内の仕事の進め方にも変化があったんですね。
伊敷様:
そうですね。
それから、開発者の役割も変わってきました。
今までは自分たちでコードを書くことが中心だったんですが、コムデに実際の開発をお願いすることで、自分たちはプロジェクト全体を見たり、次の施策を考えたり、上がってきたものの品質を見る時間を持てるようになりました。
「作る人」から、「全体を見る人」に変わってきた感じがあります。
「開発をお願いする会社」ではなく、「開発チームの一員」へ
ー森:最後に、今後コムデに期待されていることを教えてください。
伊敷様:
今はまだ、「これをお願いします」という形で依頼することが多いですが、将来的にはもっと一体になれたらいいと思っています。
弊社が持っている情報をコムデさんにも共有して、先の予定や課題まで分かっている状態にする。
そうすれば、「次はこれが必要ですよね」とコムデさん側から動いてもらえると思うんです。
最終的には、うちのスタッフは情報伝達や品質を担保するところに注力して、実際のコーディングはコムデさんにお願いする。
そんな体制が理想ですね。
ー森:単なる開発の外注先ではなく、開発チームの一員のような存在を目指している、と。
伊敷様:
そうですね。
開発だけではなく、今後はメールサポートなど、もっとお客様に近いところも含めて、一緒にできることが増えていけばいいと思っています。
「もうラボ開発はやらない」から、「一緒に開発する」へ
過去のラボ開発での苦い経験から、一度はその選択肢を手放していたアイ・ムーヴ様。
しかし、最初は小さな案件からスタートし、品質やコミュニケーションを確かめながら、徐々に対応する範囲を広げていきました。
その後も日々のやり取りを重ねる中で、業務フローやコミュニケーションの形が整い、約1年を経た現在では、より深くプロジェクトに入り込むパートナーへと関係性が広がっています。
その結果、現在では開発・保守だけでなく、アイ・ムーヴ様の社内における仕事の進め方や、開発メンバーの役割にも変化が生まれています。
「作ってもらう」のではなく、「一緒に考える」。
そして、「外注する」のではなく、「チームの一員として任せる」。
コムデはこれからも、企業様の課題に寄り添いながら、開発だけにとどまらない長期的なパートナーとして、ともに成長できる関係を築いていきます。
アイ・ムーヴ様、この度は貴重なお話をありがとうございました!
◾️ 関連記事