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雑誌 Software Design 2024年4月号:インタビュー 「スケールしても開発に専念できる組織体制に」倉秀一・齋藤裕志・堀尾大地【後編】

この記事は「Software Design 2024年4月号」に掲載された記事を許諾を受けて転載しています。

グローバルへ挑戦する ココネのエンジニアリング力を探る

世界に愛されるデジタルワールドでトップレベルの実績

第10回 スケールしても開発に専念できる組織体制に

『ポケコロ』や『リヴリーアイランド』に始まり、“感性のデジタルワールド”を展開しているココネ。人気タイトルが増えるに伴い、エンジニアやチームが急速に増えてきたため、2023年夏にエンジニア組織の体制を見直すことに。詳しい経緯をココネCTO 倉秀一氏、エンジニアリングマネージャー 齋藤裕志氏、テックリード 堀尾大地氏に聞いた。


━━自己紹介をお願いします。

倉秀一(以下、倉) 2023年7月にCTOに就任した倉秀一です。

齋藤裕志(以下、齋藤) 事業部のEM(エンジニアリングマネージャー)、加えて会社全体のEMリーダーも兼ねています。

堀尾大地(以下、堀尾) 新規プロジェクトでクライアント側の技術リーダー(TL:テックリード)、加えて会社全体のクライアントの技術責任者(チーフテックリード)をしています。

エンジニアのマネジメントに専念するEMを設置

━━エンジニア組織の体制の背景や課題を教えてください。

倉 急速にエンジニアの採用が増えています。会社の規模が小さいころは、リーダーはプレイングマネージャーで、マネジメントも兼任していました。規模が大きくなるとリーダーがエンジニアの採用や異動などマネジメントにかける労力が増え、開発にかける時間が圧迫されるようになってきました。

――どのように組織を変えたのですか?

倉 サービスごとにTLをクライアントサイドとサーバサイドで1人ずつ、およびエンジニアのマネジメントを行うEMを立てるようにしました(図1)。また、各サービスタイトルのTLとEMを組織横断でつなぐため、TLとEMそれぞれを統括するリーダーも選出しています。クライアントとサーバでそれぞれチーフTLが1名ずつ、EMリーダーが1名です。TL自体にも旗振り役を選出することで、TLがより技術に専念できることを狙っています。




――EMの選任が難しそうです

齋藤 難しいかも、と思ったのですが、「押し付け合い」のようなことにはならず、意外とすんなり決まりました。ココネには会社の成り立ちや社風からか、人のため、仲間のために動くことを大事にするエンジニアが多いからかもしれません。

倉 人を助けることは自分を助けることにもつながります。それに、それぞれに強みや弱みは異なり、互いに補完しながら集団は成り立ちますから。

堀尾 一般的には「マネージャーなんてやりたくない」と思うエンジニアは多いと思いますが、ココネには人のために何かやろうと思う土壌があるからかな。

齋藤 マネジメントは、社会に出たばかりだと興味が薄い人も多い印象ですが、30代以降など社会人経験を積むにつれて「選択肢として考えるべきかもしれないもの」として視野に入ってくるようです。若いうちは技術を吸収することに集中してもらいたいですし、技術と人生の経験が浅いとEMは難しいと思います。

堀尾 エンジニアリングのマネージャーなので、技術の知見や経験がないのにEMをしていたらエンジニアから「技術を全然わかってないじゃん!」と信頼されませんから。

倉 エンジニアはスキルをシビアに見ますからね。EM全体のリーダーとチーフTLの両名については私からの指名で「ぜひ」とお願いしました。

――制度も整備したとか

倉 エンジニアにとってマネージャーになることは、技術から離れる分かれ道のように見えて覚悟がいると思います。ですのでEMを立てるにあたり、あらためてマネジメントの仕事もきちんと評価するように制度も整備中です。

齋藤 また、EMの責務の一部を担う「アソシエイトEM」というポジションも用意し、EMへのキャリアパスの整備も進めています。

倉 コーチングスキル向上のための研修もやりたいです。リーダー研修やマネジメント研修は受講したことがありますが、コーチングは本で読んだだけなので。コーチングは実践も大事ですが、体系的な知識もあるといいと思っています。

齋藤 それもしくみ化の検討項目ですね。世の中的にも1on1を実施することの重要性自体は認識されていることが多いと思うのですが、以前のココネのようにしっかりと整備して実施することができていない組織も多いのではないでしょうか。若手だと「指示されたことをそのままやるだけ」になりかねませんが、1on1を通じて自分のやりたいことをきちんと言語化するお手伝いをしたり、会社が目指す姿を伝えたりするようにしています。

倉 本人のやりたいことを引き出して、会社が求めるものとの共通部分をリーダーが見いだしておけば、いいタイミングでリーダーが「あなたに合いそうなチャレンジですよ」と声をかけられると期待しています。

グローバルサービスの立ち上げに参加するチャンス

━━エンジニアやエンジニア組織についての今後の展望を教えてください

堀尾 ココネは今グローバル展開を見すえ、スモールスタートでいろいろ試しているところです。すでにいくつかリリースしていますが、今後もまだ続きます。新規の立ち上げに関われる経験はなかなかできないので、いろんな経験を積む絶好のチャンスになると思います。

齋藤 挑戦には失敗がつきものです。変化、失敗、挑戦の繰り返しです。今後は新規プロジェクトでもEM体制を整備して、たくさんチャレンジできて変化に強い開発組織となるよう、この体制を継続して改善進化させていこうと考えています。

倉 スケールできる組織にしたいですね。グローバルで成功したら国内での成功とは桁がまた違いますから、SREも整備していきたいです。これから日本が世界で成功する確度が高いのはエンタメ分野であり、アニメ、マンガ、ゲームはキラーコンテンツになると考えています。そこにココネが持つCCP(Character Coordinating Play)、かわいいとか癒やしのデジタル世界は今後グローバルで成功すると私は強く信じています。一緒に楽しく挑戦してくれる仲間に来ていただけると我々はうれしいですし、きっとおもしろいチャレンジができると思いますよ。


前編はこちら


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