どうも、堀内です。
私たちが子供の頃よりも、多くの職業の役割や対象範囲が増えていると感じます。
30年前の保健室には、転んで血が出た、熱が出た、吐いてしまった、といった理由でしか子供たちは行かなかったと思います。しかし現代では、アレルギーや常備薬の忘れ、少し痛めた時の相談や気分が悪い時の相談、メンタル的な避難場所、教室には行けないけれど保健室では過ごせる、など、多くの「立ち回り」が増えているように聞きます。
それは、子供たちを取り巻く環境の変化によって起こっているとも思います。保健室の先生もさることながら、通常の担任の先生や講師の先生方も、おそらく守備範囲が増えてしまっていると感じます。
そもそも、新型コロナウイルスによる社会への影響がなければ、リモート授業はまだ行われていなかったかもしれません。一気に社会のあり方を変えました。
現在は端末が全員に貸与されていますが、その速度にも影響があったのではないかと思います。正確には、2019年12月の文部科学省のGIGAスクール構想に基づき、進められていったそうです。
それ以前はパソコンを使って行う授業は一部に限られていて、リモートでの授業は初めてだったようです。一度も経験したことのない環境下で多くの先生は苦しんだと思いますし、ベテランの方ほど対応が難しかったのではないかと想像します。
また、オンラインでのコミュニケーションが子供たちに一般的になり、考えなければいけない要素は格段に増えたのではないか、とも思います。大人たちのコミュニケーションのベースもオンラインのシステムを使ったものになり、すべての人間のリテラシーを上げる必要に迫られたような感覚があります。
昔のように強い言葉での叱責もできないという話もありますし、あらゆる場所にカメラや録音の仕組みがあります。「ここだけの話」はどんどんなくなっていき、技術の進歩とともに、クローズなものとオープンなものの境界線がグレーになっていった気もしています。
我々の世界でも同じことが言えるかもしれません。テクノロジーの発展により、情報は溢れていて、どの情報・選択肢を取るべきか、という問いはかなり多く存在します。多くの知識をつけていなければならない、と思うこともあります。
どの職業にも共通して言えることは、「今見えている情報の中で、正しい選択をすること」だと考えます。情報や選択肢が多い中で、全てを網羅しての決定は、実際には不可能です。
たとえば、AIを使って選択肢を洗い出させた場合、良い選択肢ではないもののみがピックアップされることもあれば、不要なものが8割になってしまうリストが出来上がる可能性もあります。
もちろんプロンプト次第でコントロールできる部分はありますが、「全てを網羅する」ことは不可能だと考えることが良いと思います。「ある程度の情報と、経験や考えに基づいて決定する」しかありません。
この「経験や考え」には、他者への相談なども有効です。自分の頭だけで考えるのは限界がありますし、経験不足の場合には、先輩や経験豊富な方への相談が不可欠です。
我々も、新しい分野のお客様のお話を聞くときは、徹底的にヒアリングをします。商品やお店がある場合は、実際に購入したり行ったりします。オンラインでの仕組みが増えた分、その顧客の情報を知るのに、HPやECサイトを見たり、SNSアカウントを見たり、AIに聞いたりして情報処理をしている人も多くいると思います。
おそらく6〜7割方間違いはないと思いますが、その文化や姿勢については、まだまだわからない部分が多くあると思います。
感覚ではありますが、オフラインでわかる「情報の深さ」があると思います。
完全にイメージではありますが、オンラインで知れる情報は範囲が広くたくさん扱えるものの、オフラインで得られるような深い情報には辿り着けない、という感覚を持っています。
オンラインで仕事をする我々ですが、オフラインも大事にするのは、そこに理由があります。
進化によって取得する範囲は広がっていますが、それは誰かが文字に起こした内容しかないので、オフラインで得られる感情や雰囲気に勝てない可能性があります。オフラインで得られる情報の深さも、今後カギを握っていると思います。
我々世代の先輩に当たるご高齢の方々の意見や経験、行動についても、私はオフラインで触れることによって様々な刺激があると思っています。地域社会には多くの先輩方がいます。お話を聞くことで解像度が大きく変わるシーンがあると思います。
つい先日も町会の集まりでこんな話がありました。年齢層は41歳の私が最年少で、最高は80歳越えです。
「目玉焼きにはソースでしょ?」
現在でも小学生が話していそうな内容ですが、その先には50年以上前の「卵が高級品だった」という話を聞くことになりました。
オンラインでは完全に排除される情報だと思いますが、日本以外には鮮度を理由に生卵を食べられない世界があることも含めて、令和を生き抜く子供たちにも伝えたい内容だと感じます。
ではまた。
2026.05.29 堀内文雄(高齢の方々と信頼関係を持ちながら話すのはとても楽しいです)
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