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CAMI&Co.では、さまざまな組織の多種多様なプロジェクトにおいて、プロジェクトマネジメントオフィス(PMO)を支援させていただいております。プロジェクトのありようは千差万別ではありますが、実際に数々の現場でプロジェクト推進に携わり俯瞰してみると、ほとんどのプロジェクトに共通するような「プロジェクトを円滑に進めるためのコツ」も見えてきます。
この記事では、そもそもプロジェクトとは何かを念のため確認するとともに、プロジェクトを円滑に進めるための要点を3つほどご紹介します。
そもそもプロジェクトとは何か?
プロジェクトやプロジェクトマネジメントという言葉が飛び交う光景は日常茶飯事かと思いますが、そもそもプロジェクトとは何でしょうか。念のため確認してみましょう。
世界的にプロジェクトマネジメントの標準策定・資格認定・交流などに取り組んでいる非営利組織であるProject Management Institute (PMI)がプロジェクトマネジメントの知識を体系化して出版している、プロジェクトマネジメントの教科書的な存在である「A Guide to the Project Management Body of Knowledge (PMBOK Guide)」では「プロジェクトとは、独自のプロダクト、サービス、所産を創造するための有期性の業務である」と定義されています。
つまりプロジェクトとは「独自のモノを、期限内につくる」活動ということです。よく期限が設定されていない活動のこともプロジェクトと呼んでいる方をお見かけしますが、PMBOK Guideの定義する範囲には含まれません。期限が設定されていない活動においては、この記事でご紹介する要点などの応用が利きづらくなる場合もありますので、ご注意ください。
プロジェクトを円滑に進めるための要点
ではプロジェクトが「独自のモノを、期限内につくる」活動であるならば、そのプロジェクトを円滑に進めるための要点が気になりますよね。実際に数々の現場でプロジェクト推進に携わり俯瞰してみると、次の3つの要点が成否を大きく左右しています。
1.基本をしっかり押さえる
プロジェクトは、Quallity (品質)、Cost (コスト)、Delivery (スケジュール)の3つが重要という話はよく耳にするかと思います。3つの頭文字をとってQCDと略されることも多いです。
QCDの3項目に加えて、スコープ(範囲)、資源(ヒト・モノ)、コミュニケーション(情報収集・報告・指示)、リスク(影響をもたらす不確実な事象・状態)、調達(契約)、ステークホルダー(プロジェクト関係者)の6項目と、統合(全体の総合的な統括)という合わせて10項目をしっかりマネジメントすることがプロジェクトの基本です。
しかし、この基本がしっかり押さえられていないプロジェクトが多いというのが実情です。そして状況を改善しようにも、どこから着手すればいいのかがわからず、停滞が続いてしまっているというお悩みもよく伺います。
2.すべての課題とタスクを顕在化させる
プロジェクトは、相互に関連する課題とタスクの集合体です。ですから、すべての課題とタスクを潜在化させることなく顕在化させることが非常に重要です。プロジェクトを氷山に例えると、氷山の一角という慣用句もありますが、まさにプロジェクトという氷山の海面上に見えるごく一部分だけでなく、海面下に隠れた大部分を含めてマネジメントすることが肝となります。
ところがプロジェクトあるあるで、Microsoft Excelなどの表計算ソフトを活用して課題とタスクをマネジメントし始めてはみたものの、もともとプロジェクト管理のためのツールではないこともあって使いにくくて時間もかかりすぎ、課題とタスクの更新がおろそかになってしまっていることが多いです。そして、すべての課題とタスクを網羅できていない状況に陥り、プロジェクトが混迷することもよくあります。
3.コミュニケーション手段を絞り込む
対面、電話、電子メール、グループチャット、ダイレクトメッセージ、オンライン会議、プロジェクト管理ツールなど、コミュニケーション手段は無数に存在します。そしてプロジェクトにおいて、あらゆるコミュニケーション手段の利活用が奨励されていることも多いです。
しかしプロジェクトにおいて、コミュニケーション手段を絞り込まないことは、ネガティブな影響の方が大きいです。コミュニケーション手段が多ければ多いほど、プロジェクトメンバーの対処が追いつきにくくなります。また、記録が残らないコミュニケーションや、全体共有性の低いコミュニケーションは、言った言わない問題をもたらしやすくなります。
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した「プロジェクトを円滑に進める3つのコツ」はあくまで、ほとんどのプロジェクトに共通するような要点です。最初に述べました通り、プロジェクトのありようは千差万別ですので、講じるべき対策もプロジェクトによって異なります。