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町工場のポテンシャルを解放するキャディの顔「サプライパートナーディベロップメント」の真髄とは

キャディが展開する受発注プラットフォームはまだまだ立ち上げ段階。もしかしたらテクノロジーで全てを解決しているように見えるかもしれませんが、サービスの裏側では様々な役割のメンバーが、事業開発・プロダクト開発、顧客・パートナーとのやり取り、オペレーションの構築・推進に泥臭く取り組んでいます。

そんな各チームの取り組みをテーマに、キャディの中にどんな役割があるのかを、これから複数回に渡ってご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、受発注プラットフォームCADDiを介して部品を供給するサプライパートナーを増やし、CADDiの供給力を拡大する役割を担う「サプライパートナーディベロップメント(SPD)」グループです。社内では親しみを込めて「ごりく」さんと呼ばれているリーダーの後藤 陸をインタビューしました。

[ご参考]後藤がキャディに参画した経緯についてはコチラ

パートナーとの関係構築がプラットフォームの進化に直結

── サプライパートナーディベロップメント(SPD)は日々何をやってるんですか?

週の大半はパートナーを訪問するため外に出ていますね。訪問以外の時間は分析や施策の改善検討などにあてています。

部品の供給は、パッとメールで連絡して、じゃあ発注あれば作って送りますね、とはならないわけです。品質の基準が当然ありますし、作り直しはきかないので。

直接伺ってお互いに信頼関係が作れないと成り立たないんですよね。

── 訪問してどんなやり取りを?

最近でこそメディアに取り上げられるようになり認知度も少しずつ上がってきましたが、町工場さんからすると、キャディってある意味得体の知れない存在なんですよ。同じことをやっている会社はいないですし、ECとも商社とも違いますから。

そのため、キャディがどんな考えで、何を目指して取り組んでいるのか、どういった仕組みで町工場にとってどんなメリットがあるのか… まずしっかり理解して認めてもらう必要があります。共感してもらうことが特に大事なので、対面でしっかり話す必要があります。

それに、現場を直接見ないと得られない情報は多いんですよね。

── 現場で情報を得るってどういうことですか?

一口に町工場と言っても、それぞれに得意な加工や供給力は違うんです。顧客のオーダーに対して最適なサプライパートナーをマッチさせるためには、各パートナーの得意分野を見極め、特徴を蓄積していくことが欠かせません。まさに、キャディのミッションの通り「ポテンシャルを解放する」ための取り組みです。

それによって、パートナーの見積もりの手間を大幅に省いたうえで、パートナーに対して黒字を保証した最適な条件の発注ができるんです。

標準品の供給なら、大量にサプライパートナーを抱えて、需要が増えた時にA社、B社は空いてなくてもC社は空いてるからお願いしようといった対応がもしかしたらできるかもしれません。

しかし、いま扱っているのは特注品です。特定の引き合いがあった時に、最適な条件で供給できるA社やB社が忙しくて対応できませんとなると、代替手段が限られてしまったり、パートナーに対して良い条件で発注ができないケースが起こり得ます。

── すると、単にパートナーの数を増やすだけではダメなんですね。

そうなんです。いろんなオーダーに対応できるようにパートナーの幅も拡充していくことがとても大事です。それに加えて「発注があった時に空きがあればお願いしますね」というだけの関係ではなく、より継続的な取引ができる関係を築いていく必要があります。

需要側の状況や売上計画も常ににらみながら、開拓戦略を組み立て、パートナーとコミュニケーションを取らなければいけない。これは簡単なことではありませんし、アナログな面もあります。短期的には効率が悪そうに見えるかもしれません。

でも、これがプラットフォームの進化に直結するんですよ。

キャディに共感して一緒に取り組んでくださるサプライパートナーを増やし、得意分野を見極め、関係を強化する。さらにはパートナーとのやり取りの中で得た知見をプロダクトやカスタマー側にフィードバックする。そうして、量・質両面で供給力が拡大し、プラットフォームとしてのサービスレベルを向上させることができるんです。

営業のように見えてそれだけじゃない奥深さ

── チームはどんな体制ですか?やっぱり製造業出身の方が多いですか?

いえ、そんなことないですよ。いまは6人ほどのチームで、そのうち製造業経験者は2人だけです。今年の2月まで私を含めて2名体制だったので、短期間で大幅に増えましたね。

バックグラウンドは営業というメンバーが多いです。やはり訪問してコミュニケーションを取るというアクションは営業経験のある人の方が入っていきやすいですね。

またSPD内では、直接訪問してパートナーの拡充に取り組むフィールドメインのメンバーのほかに、「推進」と言って、1対1の訪問だけでなく1対Nの面でのアプローチを設計・実施したり、全体の中で特定の課題を抽出・深掘りして解消に取り組んだりするメンバーもいます。営業企画に近いイメージですね。

── 新しく入った方はどうやって業務に入っていくんですか?

まだ発展途上ですが、新入メンバーの業務習得は座学とOJTで進めています。

座学は業界知識やキャディの事業についての理解もありますが、パートナーとのやり取りの仕方についてのノウハウも蓄積して伝えていっています。

もちろん現状で完璧というわけではなく、やっていく中で足りない部分なども見えてくるので、継続的に改善していっています。たとえば、業界知識が習得できても、製造業やサプライチェーンにおける「普通こうだよね」が分かっていないと、キャディの特徴を業界標準との差分として伝えることがうまくできなかったりするので、座学の内容を充実させていったりといったことですね。

OJTは、最初私や既存メンバーと一緒にパートナー訪問に行って、パートナーとのコミュニケーションを見聞きして学んでもらいます。もちろん自ら学んでいく姿勢は必須ですが、OJTに入ってから大体2週間ほどで、新規開拓については一人で回れるようになっています。

ただ、この先をもっと型化していきたいんですよね。

── この先というと?ここまでの話からディベロップメントといっても営業とはやや異なる印象を受けましたが。

そうなんです。新規開拓時に、CADDiのことを理解いただいて、このプラットフォームに乗ってみようと思っていただくという側面は確かに営業に近いと言えます。しかし、それだけではありません。

CADDiとして顧客に向けた供給力を担保していくわけですから言わば調達活動なわけです。サプライパートナーそれぞれの得意な加工領域や生産体制を押さえることに加えて、黒字を保証するために、各パートナーが利益を出せる価格をそれぞれ把握しないといけません。

キャディでは、サプライパートナー側での見積もりの計算方法を価格ロジックと呼んでいます。この内訳や精緻さはパートナーによって様々なので訪問しながら伺っていくわけです。

── 聞いて教えてくれるものなんですか?

部外者であるキャディに対して、企業秘密と言える価格ロジックをサラッと教えてくれるかというとそんなことはないですし、足繁く通うだけで何とかなるというものでもありません。

ですので、ヒアリング項目を様々な角度で設定して、単に計算方法を聞くだけではなく、経営の実情を知るようにしています。試行錯誤しながらどういうコミュニケーションを取るかのノウハウも溜めています。

また、情報を開示いただけない場合やうまく取引に繋がらない場合などに、何がボトルネックなのか、何が整えば次に進めるか、といった点を突き詰めて問題を解消していく必要があります。パートナーの提示価格が期待水準に合わない場合は、そのギャップを分析し、どうすれば価格を合わせられるかをパートナーと共に協議したりしますね。社内標準の計算ロジックにフィードバックをかけて、ロジック改善に繋げることもあります。

こういった役割はSPDの醍醐味ですね。関係構築力はもちろんですが、それと同じくらい課題解決力や戦略性が求められます。

ただ、現状は属人的なスキルになっていますし、発展の余地ももっとあると感じています。なので、より多くのメンバーが早期にレベルアップできるように、改善や型化を進めているところです。

将来はパートナーの経営課題を解決する新サービス開発の前線部隊に

── これからどういう人にチームに参画してほしいですか?

キャディのミッションへの共感はまず大前提です。これを抜きにしてサプライパートナーとの関係は築けません。一方、業界知識は入ってから身につけてもらえるので、そこにはこだわっていません。

そのうえで、パートナーの特徴や動向を定量的に計測・分析しながら、パートナーへのアプローチ方法やコミュニケーションの内容を、継続的に改善して仕組みに落としていける人が増えると嬉しいですね。

「営業を科学する」というフレーズをよく聞くようになりましたが、まさにそういったイメージです。パートナーとの関係性の強さを複数の軸で評価してファネル管理をしているのですが、どういう基準で定義するのが適切か、ファネルをどう引き上げていくか、などより精度を上げていきたいところがまだまだたくさんあります。

あとは、マーケティングの発想や経験のある人も仲間に引き入れたいですね。キャディのマーケティングはこれまでどちらかというとカスタマー側がメインでした。サプライパートナーに向けたマーケティング施策ももっとやっていけると思うんです。

今年の2月に開催した「キャディパートナー Thanks Day 2019 」もそうですが、個別にアプローチするのとは別の形でキャディのことを知って頂いたり、ファンや外部の連携先を増やしていくような取り組みは強化したいですね。

── SPDのチームを今後どう発展させていきたいですか?

中長期的には、各パートナーの経営課題を引き出していった時に、それを解決するアプリケーションを新たなサービスとして開発・提供していければと考えています。

いまは相見積もりによる業界の構造的な負を何とかしようと取り組んでいるわけですが、サプライパートナーである町工場が抱える経営課題は他にもいろいろあります。多様な課題に対して幅広くソリューションを提供できる伴走者になっていきたいと思っています。

そのためには、SPDとして今以上にサプライパートナーの悩みを聞いて、キャディの持っているものとすり合わせて課題解決に繋げる力が大事になります。目指すはサプライパートナーの経営コンサルのような存在ですね。それも、必要とあればキャディのリソースを活かして新たにサービスを開発し直接的に問題を解決するような。

たとえば、運転資金や設備投資資金のやり繰りに苦慮されている町工場は少なくありません。そういったパートナーに対して、これまでの取引実績や今後の発注見通しに基づき、融資などのファイナンスサービスを提供したいです。他にも会計や情報管理などパートナーの経営管理面を支援しつつサービス化できる領域は多数あるので構想を練っています。

今でもサプライパートナーの方から「キャディがいなければ潰れていた」「パートナーとしてキャディの目指す未来を一緒に創っていきたい」「キャディの案件をもっと受けても大丈夫なように体制整備しています」と言って頂くことがあり、とてもうれしく思っています。

でも、キャディにはもっともっとやれることがあると信じています。受発注という領域に限定せずに、サプライパートナーのポテンシャルを解放していきたいですね。

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