※弊社HPブログの転載です。https://bird-and-insect.com/journal/3639/
bird and insect代表のシュンタロウ、アシスタント兼フォトグラファーを務めるカン。
代表とアシスタントという、一番対極なポジションの二人はどんなお話をするのでしょうか。
代表から見たアシスタントや若い世代の印象、アシスタントとフォトグラファーの間にいるカンが日頃何を考えているのか、など
今回もリアルなやりとりをお届けしたいと思っております。
担当から一言。
今回、二人の話を聞いて「二人ってこんなに真面目だったんだ」と内心驚くほどでした。
そんな真面目な話からはやっぱり普段聞けない「機微」のようなものもあったりして、キレイゴトだけではないことがたくさん詰まっていたりします。
ところがどっこい、最後はほっこりする話もあるので、ぜひ、最後まで読んでもらえると嬉しいです。
鳥と虫の声 Vol.5
shuntaro(シュンタロウ) bird and insect 代表 2016年2月5日設立
KAN(カン) 2019年〜インターンとして勤務 / 2021年入社
二人の出会いってなんなんでしたっけ?
カン:僕は最初キゼン(birdインターン第一世代の方 / kizenphotography.com)に勧められてバードに来たっていう感じですけれども、最初勧められた時にshuntaroさんのinstagram見て、「凄いうまいなぁ」と思いながらしばらくフォローしてたんですよね。
それから確か大学3年生の下半期くらいに、キゼンに「やっぱり仕事する前に一回現場を見ておいた方がいいよ」「前バードでインターンしていたから、よかったら紹介するよ」と言ってくれて。それから紹介してもらって、メール送らせてもらって、インターンに来たっていう流れですね。その時にメールで書いたのは、「shuntaroさんの写真を見て、好きなので、入らせてください。」と送ったのが一番最初でしたね。
シュンタロウ:懐かしい・・・
カンくんの当時の印象はどうでした?
シュンタロウ:当時の印象か〜。笑 カンくんの面接って、誰がやっていたんだっけ?
カン:確か面接は屋敷さんと阿部さんだったんですよね。
シュンタロウ:そうだよね、俺はカンくんを面接していなくて。(インターンの面接は社長面接がない)
birdに入ってからも最初はシフト少なかったから実はあまり印象がない笑
カンくんを覚えている最古の記憶は、まだコロナ前のときに年末に事務所でみんなでご飯会やったじゃん。あの時にカンくんもいて、で、その時ご飯を食べてて、「なんか好青年だなぁ」と思った記憶がある。
カン:笑笑
シュンタロウ:日本語うまいし、好青年だし、気もきくし、何者なの、と。思った記憶がある。笑
カン:笑笑 たぶんshuntaroさんが僕の作品見たのは〜、、、インターンのみんなで集まって、役員の人たちに自分の作品をプレゼンした時ですね。
シュンタロウ:そうそう。それはめっちゃ覚えてる!インスタでカンくんが送ってくれたやつとかは見ていたけど、ポートフォリオのようにまとめられた作品を見たのはそのときが初めてだったね。
カン:僕作品まとめるのがすごい下手だったんでかなり緊張しました、、、笑 インスタも変なやつしか載ってないし…面接のときに阿部さんと屋敷さんに見せたやつはすごい適当なやつで、、、
一同:適当なやつwww (おいおい・・・)
カン:笑笑
適当というか、今見ると全然まとまってなくてぐちゃぐちゃで、良くもなかったっていうのもあって。その機会(インターンが集まってプレゼンする場)にちゃんと作品をまとめて、見てもらったというのが、初めてでしたね、僕としては。
シュンタロウ:そう。その作品プレゼン会で見て、カンくんめちゃめちゃ上手じゃんと思って。風景とかね、すごくいい感じだった。あと卒業制作に向けて作っていたファッション系のやつとか。
カン:あれはね、、、やむを得ず作ったっていう感じなんすけど。笑
シュンタロウ:www
カン:もうそれ以外できることがなかったという感じです笑
ズバリ、バードのアシスタントでは何を学べる?
シュンタロウ:質問が難しい笑
カン:僕がバードでインターンをはじめたのは大学3年生の時でしたね。技術はもちろんなのと、社会人としての基本と、クライアントさんとのコミュニケーションのとり方はすごく学びがありましたね。
あとは、アシスタントにもチャンスを与えてくれるというか、自分で撮影とかも回せたりとかもできるようになってきてるんですが、割と他の会社に入っていたらこんな早い段階でその撮影を回すこともできないだろうし、そもそも撮影を任せてもらうこと事態がこんなに早くできないというのがすごく思うので。
学べるのはもちろんそうなんですけど、自分の得意なところを見つけてくださって、しっかり信じてもらって任せてもらえるっていうのはすごく嬉しいですね。撮影以外でも、それこそGloamingでいきなりPM任せてくださったりとか笑 無茶振り?みたいなものもあったりしますが、振り返るといい経験だったりするので、やっぱりこう、、、バードだからこそいろんなことができるな、というのがありますね。
シュンタロウ:おお〜。
カン:はい笑
カンくんから見たshuntaroさんの印象は?
カン:またすごい難しい質問が飛んできますね笑
シュンタロウ:本人を前にして笑
カン:バードの社長ではあるんですけれども、その感じ?威圧的な感じが普段ないので、やっぱり言いたいことを言えるっていうのは結構でかいですよね。
本当ですか?
カン:本当ですよ!笑笑
シュンタロウ:笑笑笑
カン:経験値の蓄積による判断力がすごい早いのと、あとやっぱり個人的に感じているのは、やはり建設的な思考と芸術的な思考や歴史の蓄積がしっかりある方あるので、見方とか発想が自分よりすごくイケてるなとは思っています。そこの発想の部分は、近くで見ていてすごく学びがありますね・・・!技術はもちろんそうなんですけど、技術以外の普段の業務においてというか、クライアントさんと付き合っていく中での時間・スケジュール管理や、膨大な量の連絡・チェックや返信の仕方とかはすごいなと感じています。
もはやロボットなんじゃいかっていう笑 やろうと思ってもなかなかできない。頑張ってはいるんですけど。。
シュンタロウ:ありがとうございます。
屋敷こころの声:((ま・・・))
なんか、模範解答だね。笑
カン:いやいや笑
シュンタロウ:模範解答。笑
カン:僕はやっぱりその、、芸術とかの話になるんですけど、僕元々理系で、歴史とか座学系がすごく苦手だったんですよ。一年目で写真史の単位全部落とすみたいな。笑
シュンタロウ:笑笑
カン:そういうのを疎かにしてきたから、だいぶその芸術的な発想とか、あと歴史からの発想だったり、そういうのがちょっと薄いというのが、最近この1、2年で苦しんでることではあるので、、、
シュンタロウ:そうなんだ。
カン:本をちょこちょこ読もうとしているんですけど、全然入ってこないっていうこともあって。笑
シュンタロウ:笑
カン:ちょっとマジで頑張らないとなっていうのはあります。笑
シュンタロウ:そうだねぇ、そこは頑張ったほうがいい。ほんとに。
カン:はい・・・!
屋敷こころの声:((まじ・・・))
shuntaroさんは今の話を聞いて、逆にカンくんの印象は?
シュンタロウ:カンくんの印象はー、やっぱりでも写真が好きなんだなーって凄い思います 。
カン:写真は好きです。写真そのものというか、撮ることだけじゃない部分が好きなのかもしれない。撮る以外のこと。むしろ撮るのがそれほど好きなのかな?と思うときがあります。
シュンタロウ:うんうん。
カン:もちろん自分で撮りたいと言うのはあるんですけど、ただその、撮った後の写真に付随してくる例えば現像だったりっていうアウトプットが結構好きですね。
シュンタロウ:なんか、北原くんとかも写真好きだなって思うけど、北原くんとかとちょっと違うというか。カンくんは、全体に好き、業務自体が好きみたいな。写真にとりまく他のこと、ライティングも含めてさっき言ってたみたいに写真をする上で必要なこと全般的に好きだな〜と思ったね。それはやっぱりいいんじゃないかなと思うし、そういう人の方が上手くなる。本当に成長も早いし。すごいなと思っています。濵田さんとこの間話したのは、もしかして映像のカメラマンが一番才能あるんじゃないかっていう説はちょっと上がっているけど。笑笑
カン:マジですか笑笑
シュンタロウ:「すごい上手くない?映像」みたいな、FIXの絵が特に。まあ、まだまだね、わかんないよね、色々やってみないと。もちろん写真もすごく上手だし、写真の道もあると思うし、ただやってみたらそういう道も見えてくるかもしれないし。それでも好きなことは好きであったりするし。クリエイティブにおいてはカンくんはすごい才能あるんじゃないかなと思います。
カン:ありがとうございます。頑張ります。
屋敷こころの声:((まじめ・・・))
shuntaroさんからカンくんに質問ってありますか?
シュンタロウ:カンくんからみて他のバードのアシスタントはどんな印象なんだろうなっていうのはすごい気になる。
カン:あ〜なるほど。
シュンタロウ:なんていうか、カンくんって今一番・・・
カン:・・・間にいる。
シュンタロウ:そうそうそう。だなって思ってて。業務もめっちゃしているし、でもなんとなく年齢とか立ち位置的にはギリアシスタントもやるみたいな。なんかどんなふうに見えているんだろうと思って。
カン:そうですねぇ。なんかこう、birdとして、撮影にアシスタントに現場に入ってもらうときに、仕事するうえで”悟ってほしい”みたいな感じって上の人からするとあるじゃないですか。
シュンタロウ:悟ってほしい・・・あるね。笑
カン:動きとか、他の人の動き方とかみて悟ってほしいというか、学んでほしいみたいな。
シュンタロウ:うんうん。そうだね。
カン:そうですよね。そういう感じだと思うんですけど、今すごいアシスタントが増えてきて、まあ言い方変ですけどいろんな人がいるじゃないですか。その〜、目で見てやることが理解できる人と、やっぱり言葉で伝えてもわからない人がいるんですよね。
なので、後者の人は困惑している人は多いんじゃないかなっていう気はしていて。スピード感になかなかついていけないというか。やはり多分あんまりみんな言えないんですけど、結構苦しかったりするんですよね。撮影現場で見て学べというけど、見ても何にもわからない、短時間で自分に応用できない、みたいな時に何もできないという虚無感があったり、すごく悔しくなったりするので、そういう気持ちはなんとかしてあげたいというのはありますね。
最近になって、前日に撮影内容の共有だったり、”このカットはこうしてこんなライティングしますよ”とかの共有をちゃんとするようになって、そういうのが本当に大事だなって思うことがあって。
屋敷こころの声:((まじめすぎる・・・!!!))
意外な視点の回答だね。
カン:僕も正直なところ、小池さんとかに怒ってもらう前は、多分shuntaroさんも覚えていると思うんですけど、現場でひたすらスマホいじったりしていたので、、、
シュンタロウ:してたしてた笑笑
カン:何やったらいいのかわからなくて、逃げ場所としてスマホ触ってしまうというか・・・
シュンタロウ:へ〜!なるほどね。
カン:やっぱりこう、動き方がわかんないので、、そうですね、、、そこらへんはやっぱりアシスタントをしっかり経験している自分が何とかしてあげたいっていうのがあります。
シュンタロウ:確かに、それはそうだね。
カン:あとは、みんなちょこちょこ作品撮りしているので、すごい頑張っていますよね。僕よりも。僕は作品撮りを全然してないから、頑張らないとっていう笑
シュンタロウ:確かに笑 それはね、正直思ってた笑
カンくんは仕事でだいぶ撮ってるからね。
カン:ただ結局間にいるので、自分がフォトグラファーでやっているときは自分も撮影やって、アシスタントもやってっていう中で、そこらへんの伝える方法というか、教育の方法を見つけられたらなっていうのは思っていますね。
シュンタロウ:そんなこと考えていたのか〜。素晴らしいね。
カン:ウチってスタジオとかじゃないから、あと大手の代理店みたいなすごく大きい会社でもないので、1ヶ月2ヶ月研修して、試験して、試験通った人だけ現場入れるみたいな体制は今の状態では厳しいと思うので、なんとかいい落とし所見つけられたらなっていうのは思っていますね。
シュンタロウ:現場でいきなりやれっていわれても、それは難しいよね。
カン:僕は3〜4年大学で写真を学んでいるので、ある程度やっていてわかるからいいんですけど。
シュンタロウ:そうだね、大学(日芸)でスタジオの使い方とかもやるもんね。
カン:はい。でも他のアシスタントの子はほぼゼロベースで来ているから、「パーマセルってなんなん?」みたいなところからはじまるんで・・・
シュンタロウ:そうだね、だからそれに結構耐え切った奴しか残ってないよね笑笑
塚っち(Junior Editorの石塚くん)とか笑
塚っちはゼロベースで本当に何もできなかったけど、最近すごく動けるようになってて驚いている・・。
カン:そうですよね!そういう話でいくと、今のアシスタントで入れている人たちを、僕は尊敬しているんですよ。残れてる人たちは凄いわーと思って。笑
シュンタロウ:だいぶ頑張ってるよね。
カン:僕だったら多分やめてると思う笑
シュンタロウ:笑笑笑
カン:絶対どっかで消えてると思うんですよね笑
シュンタロウ:最近まだマシになってるけど、2年前くらいはもっと大変だったからね。機材庫も整えられてなかったし・・・
そういう話はアシスタント同士でするの?
カン:したりしますね。「今日全然わかんないな…」「なんもできなかった…」みたいな。
シュンタロウ:まあそうだよね。その話や状況は納得はできるんだけど、自分もレタッチャーで会社に就職することになったとき、色々教えてもらった経験がなくて・・・基本的に、psdデータだけ渡されて「じゃあ上から読んどいて」みたいな。笑 で、全部自分で見ていって(あーなるほどこういうことか)ってやっていって、「なんかわかんないことあったら聞いて」「じゃあ、明日から頑張ってください」(まじで?!)みたいな笑
カン:マジですか。。
シュンタロウ:という感じの会社だったから、レタッチャーに追加でフォトグラファーのアシスタントやらされた時も、基本的に全然教えてもらえなかったし、ライトの使い方とかも、やってみて失敗したら教えてもらえるみたいな。「それは違うね」って言われて、(ああ、違うんだ)みたいな感じだったからね・・・そんな環境で育ったから、現場に入るアシスタントに対しての「教育」みたいなのがあんまり得意ではないというか。例えばワークショップやセミナーとかだと建設的に教えられるから得意なのだけど、現場だとリアルタイムで学んでいく、反省していくというのがあるから、そこに対して「教育」というのはなかなか難しい。本人次第というところもあるしね。
カン:そうですよね。
シュンタロウ:そうそう。だからやっぱり、教育をちゃんとやる人がいなきゃいけないんじゃないかなと思う。
カン:そうですね。
シュンタロウ:適材適所というか。濵田さんなんか凄い向いているなって思うし。
カン:確かに。濵田さんの教育は凄いうまいですよね。
シュンタロウ:でも濵田さんは、高速で物事を処理するのは不得意だなって見てて思うわけよ。やっぱりもうこんだけ人数いると、何か得意な人が得意なところをやるのがいいのかなって。俺もそうだし。
カン:それはそうですね。
シュンタロウ:だから阿部くんは教育系はあんまり向いてないんじゃない?笑
阿部くんは、自分の頭で考えてやるっていう基本的な姿勢なので、多分自分の頭で考えてやってもできないっていうケースをあんまり想定していない気がする。だから、ちょっとそこは、難しいよね。
カン:そこら辺は濵田さんがなんとかしてくれるでしょう。
シュンタロウ:濵田さんに頼ることになってしまった、最終的には笑笑笑
カン:笑笑笑
ちょっと似てる話かもしれないんですけど、シュンタロウさんから見て若いフォトグラファーと自分の違いってなんですか?
シュンタロウ:若いフォトグラファーってくくっちゃうとなんかちょっと難しいな。笑 なんだろね〜。まあ、働き方は違うよね。世代観ってあんま好きじゃないけど、やっぱりその差はあるよね。考え方の差みたいな。俺らの頃からいたけど、あんまり積極的に働くよりもバランス取りたいみたいなタイプって。でもなんかクリエイティブ業界にいようとした人にそういう人があんまりなかったからなぁ。
カン:(相槌)
シュンタロウ:まあでも俺の先輩とかもそういうバランス取りタイプだったかもなぁ。「なるたけ早く帰りたい!」みたいな感じだった。笑
カン:そうなんですね。笑笑
シュンタロウ:もう滲み出てたから、早く帰りたいオーラが。笑笑・・・・出世欲がない、のかな。
カン:あぁ〜。
シュンタロウ:出世欲っていうとちょっと変かな、、?なんか、よりいいものを作るために何かを犠牲にするみたいな精神があんまりないのかもしれないですね。
カン:確かに笑
シュンタロウ:まぁ人にもよるからなんとも言えないけどね。けどまぁ、若い人は相対的にそうじゃないタイプが多いなーっていう気はする。やっぱり自分のペースで自分のやりたいことをやるっていうタイプが多いかなっていう感じは見えるかな。印象として。時代性もあるから、一概にどちらがいいとは本当に言えないんだけどね。何かを犠牲にした分、別の何かが犠牲になるわけだから、本人にとって、人生にとって大事な部分が人によってバラバラだからね。
カンくんはシュンタロウさんに聞きたいことある?
カン:shuntaroさんの中のバードの最終形態って何ですか?
シュンタロウ:あ〜。
カン:最近の会社の動向とか見てて、ずっと思ってたことであって。
シュンタロウ:なるほどね。バードの最終形態かー。
カン:例えばアマナさんとかのようなでっかいところにするのか、それとも今まで通り多くても50とか100人くらいに抑えておいて、小さい会社なりの案件をやっていくのかっている。
シュンタロウ:まあそれで言うと後者かな。あんまり大きくしようと言う気はなくて。そもそも50人まで拡張していこうと思っているのは、10人だとクライアントさんと密になってみたいなのができないケースがやっぱり多くなっちゃうから。そこそこの人数が必要だなっていうことで考えていてーー、まぁ、、50人くらい〜50〜100人、まあ100人以下だろうね。そのくらいの人数の会社だなって気はしてます。その中でクリエイティビティがかなり高くて、さらにビジネス的にも社会やいろんな会社に貢献もできるし、っていう立ち位置が一番理想的なんで。やっぱり大きくなっちゃうとクリエイティブ面でのクオリティ担保とか、自主制作的な形の企画とかやろうというのが難しくなっちゃうというか、見えない部分が出てきちゃうのが嫌ですね。
カン:ありますね。自由なことができなくなっちゃう。
シュンタロウ:そう。でも小さすぎると今度は社会への貢献でいうと一緒にずっとやろうみたいなのが叶わないケースもあって。全員が社長みたいになって、10人くらいで、各自が子会社を持ってるみたいな形態もあるとは思うけど、それはそれでまた難しい。笑 だからそう考えると、50〜100人で良いのかなっていう気はするけどね。
カン:なるほどです・・・すいません、こんな真面目な質問で。笑
シュンタロウ:いやいや。笑 アシスタントでその質問する人は、カンくんしかいないかもしれない。
シュンタロウ・カン:wwww
カンくんってこんな真面目だったっけ・・
カン:中国はすごい競争が激しくて。毎日中国のメディアとかそれこそbilibiliとか見てたら、「これからどうすんの?」みたいな圧がすごいんですよね。
シュンタロウ:あ〜。
カン:結構、どうしようかなみたいなのは毎日問われる感じなんですよ。親とかからも聞かれたりするし、「会社どんな感じなの?」みたいな。日本ではあんまり聞かれないと思うんですよね。
シュンタロウ:日本じゃあんまり聞かれないもんね。
カン:中国はやっぱり将来のことは子供も考えてるし、親もすごい気にするので。
シュンタロウ:なるほどね〜。そういう点で言うと、クリエイションの部分は日本はもうちょっと頑張りたいよね。
カン:周りの人やキゼン見てたら、「これ、俺どうなんのかな」みたいな。笑
シュンタロウ:笑笑
カン:そこ比べちゃダメなんですけど、ただやっぱり悔しい部分はあるし。まあスタイルが全然違うんで、良いと思うんですけど。
シュンタロウ:そうだね。
カン:まだ入って浅いんですけど、僕から見るとbirdはどこにもないような形の会社なんですよね。中国にもないし、日本でもこの規模でこんな感じの組織感でやってるのは多分ないと思うんですよ。この間似てるとか言ってたメディアストーム(中国のクリエイティブカンパニー)とかも全然やっぱ違っていて。アートと広告の間というか、ビジネスの狭間にちゃんといられるポジションというのははすごく面白いんですよね、自由なこともできて。
ちなみにカンくんは、どうなりたいんですか?
カン:さっきシュンタロウさんも言ってたんですけど、若い世代って向上心がないって話があって。この代っていうかこの業界に限らず、僕ら世代の人間ってそんなに向上心旺盛じゃないんじゃないかなっていうのはあるかもしれなくて。僕も性格的にも本当に子供の時からずっと、何かに逆らうんじゃなくて、流れていくっていうような性格だったので。流れに乗ってどんどん上手くなっていっていきたいイメージというか。結局フォトグラファーになりたいというのは最終目的なんですけど、どんな流れに乗れるのか、流れ着くのかという意識なんですよね。すごい無理矢理変えるは好きじゃない。
シュンタロウ:合気道的だね。
カン:僕日本に来たのも流れですし、写真を勉強することになったのも流れだったので。バードに入ったのも流れですし。基本的に、そういう生き方です。笑
すごく、”リアル”な回答だ。面白いね。どうですか社長。
シュンタロウ:良いんじゃないですか。流れは大事よね。
カン:流れに逆らって、一回どん底に落ちて、そこからボンッていう人もいると思うんですけど、絶対自分はそういうタイプじゃないってわかっているので。笑
シュンタロウ:なんか俺もそういう意味では流れを重要視してるかもしれないですね。ここっていうポイントがある気がしてて、「あ、ここで今これをしないといけない」みたいな、そういう流れの感覚値みたいなのは、凄い重要なんじゃないかなと思ってて。あと、良い環境になるたけ行くっていうのは重要かなと思いますね。
カン:そうですね。
シュンタロウ:そうそう。環境によってもたらされるものってすごく大きいから。環境をつくるっていうのはすごい大事なんだろうなっていうのは、まあ昔から言われてることだけどね、大事ですよね。
カン:そうですね。
シュンタロウ:打開策がない時っていうのは大体流れが来てない、そっちに。例えば「こっちやりたいな」って思っても、そっちに行けない時ってあって。それはもう無茶苦茶なことをして行く人もいるんだけど、それはそれなりのエネルギーがそこには必要なので。
カン:そうですよね。そんなエネルギー使って、それ相応の見返りがあるのかどうか。
シュンタロウ:成果が得られるかもしれないし、得られないかもしれないよね。
カン:なので、やっぱり確実な方に行きたいっていうのはあるかもしれないですね。
シュンタロウさんの夢みたいなのってありますか?
シュンタロウ:夢ね〜。夢ってわけじゃないけど、バードのいいところってチームとしてクリエイティブできるところだなって思ってて。なんか個人が立つっていうこと自体は色んな会社でいっぱいあると思うけど、チームが立つって珍しいと思っているんだけど、バードって個人の名前じゃなくて「birdさんの映像(クリエイティブ)ってー」というようなことを最初に言われること結構があって、それが凄くいいな〜と思ってる。
だから今回の展示会(コンテンツ東京)の状況などを見てて思ったのは、別に誰が作ってるってわけじゃなくて、全体にいい感じですねっていう風になってたりとか。極端なこと言えば、なんか個々のクリエイティブが好きじゃなくても、バードは好きみたいな人もいるな〜と思ってて。そこが今後もちゃんと続くといいなっていうのが一番大きいですね。そのままレベルアップして、そのままいい感じになると、あんまりなかったタイプの会社として君臨できるし。
言うなれば、クリエイティブってすごく才能のある人だけのものっていう側面はどうしてもあるんだけど、チームクリエイティブでトップを取れれば、才能とかってじゃあなんなんだろうってなってくるというか。
カン:shuntaroさんの言っていることが証明される。
シュンタロウ:そうそう。そこがやっぱり一番大きいかもしれないですね。個人の能力を上げていかなきゃ当然全体の能力も上がっていかないんだけど、個人の能力だけが突出してもダメっていう感じ、なんか個人競技じゃない感じがしていいですね。サッカーみたいな。強い選手入れてもバランス悪くなっちゃうみたいな。笑
カン:そうですね。
ありがとうございます。
シュンタロウ:今回のやつは面白くなるのかな、これは・・・?笑
カン:確かに笑笑
シュンタロウ:だよね笑笑
想像以上に真面目すぎてびっくりしちゃいました。笑
シュンタロウ:想像より真面目になってるよね。笑 だって白戸さんと小池くんの回となんか全然違う気がするもん。笑
カン:やばいな〜。笑
シュンタロウ:根が真面目だから、二人とも。笑
大丈夫です、ただ想像の10倍くらい真面目で。笑
シュンタロウ:やばいじゃないですか、ちょっと。笑
でもね、このコンテンツはできるだけ話したリアルを届けたいので。
カン:それはそうですね。笑
シュンタロウ:それはそう。笑
なんか、ありますか?笑
シュンタロウ:カンくんはいつ結婚するのかとか公に書いといた方がいいんじゃない?笑笑
一同:wwwwww
カン:いやぁ〜〜笑 まだわかんないっすね〜笑
シュンタロウ:まだわかんないか笑
カン:指輪は見に行ったは行ったんですけど
シュンタロウ:そうだったよね。
カン:単純にそのデザインが欲しいだけっていう。笑
シュンタロウ:なるほど。笑
じゃあ、結婚はしないんだ?
カン:いや〜まあ、双方の親から急かされてるんですよ。「いつするの?」みたいな・・・
シュンタロウ:(彼女と)一緒に住んでるからね。
カン:そう。で、こっちとしては僕も彼女もなんかめんどくさいなみたいな。笑
してもしなくても今の状態が続くだけだしー。
シュンタロウ:確かに、メリットがないからね、すでに一緒に住んでるとね。税制上のメリットくらいしかないかもしれない。笑
(・・・・・)
シュンタロウ:そういう話じゃないよね笑
カン:笑笑笑
カン:シュンタロウさんと奥さん(瑠璃ちゃん)の馴れ初めが聞きたいと密かに思っています。笑
シュンタロウ:うちはほら、大学が一緒だから。その大学の同窓会みたいなあったんだよね。関西の大学だから、東京に来てる人だけの同窓会があって。
カン:大学時代から〜ではないんですね。
シュンタロウ:じゃないじゃない。なんかたまたま一瞬話したことがあるくらいの感じで、全然認識してなくてお互いが。で後になって「あの時のあれは瑠璃ちゃんだったんだ」みたいな感じの認識の仕方だったから。だからその東京の会にお世話になっていた先生が来ていて、囲んで食事する時にたまたま瑠璃ちゃんと席が隣だったんだよね。それで話をしてたら盛り上がって、音楽好きだから音楽ネタで。「このライブに行こう」みたいに言ったら、それがもう明後日ぐらいにライブがあるってなって、新年早々ライブに行くっていうのが馴れ初めですね。
カン:結構・・・なんていうんですか。笑 普通というか笑
シュンタロウ:いやめちゃめちゃ普通だよ笑
カン:普通大事ですね笑 同窓会に行くのは大事ですね。笑
シュンタロウ:同窓会に行くのは大事かもしれない。笑
シュンタロウさんは最初のデート、待ち合わせのとき事件があったという話が笑
シュンタロウ:そうそう笑 1月6日ぐらいにその飲み会があって、約束したライブが1月9日ぐらいにあったのよ。だから渋谷で待ち合わせしようと思って。「岡本太郎の絵の前で」って言ったら、瑠璃ちゃん全然違うところで待ってて。笑
カン:笑笑
シュンタロウ:待てど暮らせど全然来なくて。で、連絡したら「ごめーん!違う絵の前に居た!」みたいな感じでやって来て。なんかそのやってきた時に、”この人と結婚しそうな気がする”みたいな気がして、その遅れてやってくる感じで。なんだろうね。笑 実際そのまま結婚したっていう。
カン:それは凄いな・・・素敵だな。
その光景を見て、「結婚するかも」っていう文字が浮かんだんですか?
シュンタロウ:何がそう思わせたっていうのはわかんないけど、なんかこのやりとりは何十回、何百回ってありそうだな、一緒にいそうだなって予感みたいなのが・・・
カン:すごい、めちゃくちゃいい話聞いた。笑
それで瑠璃ちゃんはシュンタロウさんが怒らなかったっていうのが、すごく嬉しかったというか。瑠璃ちゃんの中では相当でかいことだったらしいですよ。(俺何者?)
シュンタロウ:すごい遅刻してきたからね笑笑
カン:笑笑 どんぐらい遅刻してきたんですか?
シュンタロウ:20分くらい遅刻してきたんじゃないかな。笑
カン:20分か〜笑
シュンタロウ:まあ瑠璃ちゃんが行ってた絵がなんなのかいまだにわかんないんだけど、なんか銅像の前に立ってたらしい笑笑
カン:笑笑
シュンタロウ:もう渋谷駅の岡本太郎の絵画といったらあれしかないから。笑
カン:それ(瑠璃さんがどこの銅像の前で待っていたのか)はいまだにまだ解明できてない?笑
シュンタロウ:うん、全然、どこかにあるのかなくらいにしか思ってない。笑
カン:なるほど。笑
シュンタロウ:今度一回見に行った方がいいかもね。笑
【後日ハチ公ファミリーレリーフの前にいたと判明】
カンくんの馴れ初めも気になるなぁ
カン:僕は中国人同士が集まりやすいコミュニティで知り合って。だけど僕ら最初にお互い日本人だと思って話してたんですよ笑 インスタ交換しましょうかみたいな話になって、交換したら「中国語書いてるぞ?」と思って、「中国語話せるんですか?」って聞いたら、「中国出身ですよ」ってきて「僕も中国人なんだけど」っていう話になって。そこから二子玉の109に映画に行く約束して。で、(当日)すごい僕が早く着いて高島屋のカフェでコーヒー飲んでたら「着きました、ここにいます」ってひょろっと彼女が来て。そこで彼女を見た時に「俺、この人と付き合うんだな」って思ったんですよ。
一同:なんだそれwwwww
屋敷こころの声:((みなさんもそういう相手を見つけてください))
シュンタロウ:似たようなエピソードじゃん笑笑笑
カン:そうなんですよ。笑 「この人と付き合うな」と思って、映画見て、ゲームの話とかして、その後そこら辺でやってたビアガーデンに行って話しをして。彼女は上海の人で、訛りというか、発音できない中国語があるんですよ。それで、自分の苗字が言えなくて、10分くらい大笑いして。笑
シュンタロウ:笑笑笑
カン:なんていうか、笑うところが一緒なのがすごい良いなって思ったんですよ。笑 その後に、彼女が三日後に交換留学で一ヶ月間アメリカ行くっていう話をしていて・・・「一ヶ月間アメリカに行ったら何かあるんじゃないか・・?」って思って。それで空港に送るよって話をして、そこで告白しました。
シュンタロウ:へ〜〜、じゃあ行く直前に?
カン:成田行きの特快の中で告白しました。笑
一同:すごい!!!
カン:「何かあるんじゃないか・・・ここで告白しないと!!」って思って。
シュンタロウ:へ〜!!いいね!
カン:それで今に至ります。笑
いい話聞けたなぁ。これでまとめますか!
シュンタロウ:これでまとまりますか?大丈夫ですか?笑
カン:www
大・・丈夫です!
カン:本当に?笑 お願いします。
シュンタロウ:お願いします。
((お願いされた・・・))
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取材:桜屋敷知直
撮影:本田龍介